ダース・テネブラス
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弟子にのみダース・テネブラスの名で知られていたルージェス・ノームは、ダース・ベインの系譜を受け継いだシスの暗黒卿である。打算的な知性を持ったビスのノームは、伝説的な宇宙船デザイナーとして銀河中にその名を知られており、一方でシス卿としての彼は未来を変える方法を追及していた。ダース・テネブラスとしての彼は、ダース・プレイガスのシス・マスターでもあったのだ。歴史上の多くのシス卿たちと同様に、ノームはそのシスとしての名称にダースの称号を冠していた。
経歴
ルージェス・ノームは銀河系に広くその名を知られた伝説的な宇宙船デザイナーだった。だがその一方で、彼はシス卿として密かに弟子を探していたのである。
新しいシス・アプレンティスを探し求める中で、ノームはカー・ダマスクという名のインターギャラクティック銀行グループの中級職員を操り、彼を後に妻となる女性と引き合わせた。ノームは彼らに子が授かれば、その子供が強いフォースを持って生まれてくることを知っていたのである。
そして期待された子、ヒーゴ・ダマスクが5歳になったとき、ノームはマイギートーを訪れ、この子供を渡すよう両親を説得した。ノームはこの子供を弟子とし、ダース・プレイガスと名付けたのである。
その後のあるとき、テネブラスとプレイガスは惑星バルデニックを訪れた。そこでプレイガスはマスターを殺害する計画を実行に移したのである。テネブラスは弟子が自分を殺そうとしていることに気付いており、それがシスの継続を深刻な危険に晒すことになると考えていた。そして爆破事故によって環境スーツがなければ生きていけない体になったテネブラスは、弟子に失望をあらわにする。これに激怒したプレイガスはビスの首を粉砕した。意識を失ったテネブラスはゆっくりと息絶えたため、プレイガスはフォースを使ってテネブラスの死体の微視的な変化を研究し、彼のニューロンとミディ=クロリアンが徐々に死んでいく様子を観察したのだった。
しかし、これは暗黒卿の最期ではなかった。彼は、自らマキシ=クロリアンと名付けたミディ=クロリアンの変異種に意識を移入させることで生きながらえていたのである。その後、これらのマキシ=クロリアンはフォースと一体化することなく、プレイガスに感染した。ビスの几帳面さを持ち合わせていなかったプレイガスは、自分の体内にテネブラスが存在しているなどとは疑いもしていなかった。その一方で、マキシ=クロリアンに感染した細胞はフォース感知力の源を切り離されてしまった。テネブラスは目的を達成するために未来の動きを感知する能力を犠牲にしたことになるが、もはや彼にその能力は必要なかったのである。彼は既に自分の未来を知っていたのだ。
肉体が死んだため、テネブラスは弟子の肉体に入り込み、その細胞の中に潜んでいた。やがてこのレトロウイルスが増殖すると、テネブラスはプレイガスの予知能力に触れることができるようになった。この瞬間に彼は闇の汚点として、やがてプレイガスが弟子の手によって死を迎えるビジョンを見ることになる。このビジョンは彼を震撼させた。プレイガスが早死すれば、テネブラスは究極の目的を達成できなくなるのだ。それは、選ばれし者が出現したときにその肉体を乗っ取り、自らが選ばれし者になるというものだった。
テネブラスはプレイガスの自己満足な振る舞いを理解するための答えを求め、再び心を未来に向けたが、既にレトロウイルスはプレイガスのすべての細胞に感染してたため、何も見ることができなかった。彼の弟子は予知能力を奪われていたのである。完全にパニックに陥ったテネブラスは解決策を考えるためにプレイガスの肉体から脱出するが、彼自身の遺体は既にミイラと化していた。テネブラスには果たしてどれだけ時間が経過したのかもわからなかった。その後、彼は自分の予知能力が失われていない可能性を考えたが、その能力は歪んでおり、彼は永遠に死を体験することを強いられたのである。このとき暗黒卿は絶叫をあげる口を求めたのだった。