ダース・ベイン
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この項目ではシスの暗黒卿について記述しています。他の用法についてはベイン(曖昧さ回避)をご覧ください。
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解説
ナブーの戦いのおよそ2,000年前、古代シス卿カーンによって率いられた20,000人のシス戦士からなる闇の門弟たちは、ルーサンでジェダイ・マスター、ホス卿率いる光の軍団と激突した。両者は7度にわたって激しく交戦したが、カーンの軍勢は意見の対立による内乱が絶えず、形勢は極めて厳しいものだった。そしてついに、カーンは思考爆弾によってこの窮地を脱しようと決意した。シス卿の1人クォーディス卿の弟子だったダース・ベインはカーンの考えに異を唱えたが、時既に遅かった。カーンは思考爆弾を点火し、その爆破の衝撃によってルーサンにいた戦士たちは敵味方関係なく、全滅してしまったのである。しかし、ただ一人ベインだけが生き残っていた。狡猾なベインは自分の船<ヴァルシン>でルーサンを脱出し、難を逃れていたのだ。
船内にいたベインの前に、ルーサンで死んだかつての師クォーディス卿の亡霊が現れた。クォーディスはルーサンから逃亡したベインを臆病者として弾劾し、弟子を苦しめた。ベインは亡霊を無視して飛び続け、やがてオンダロン星系の悪名高きシスの衛星デキサンに到達した。彼は着陸を試みたが、クォーディスの亡霊はダークサイドの力を用いて攻撃を開始し、<ヴァルシン>はジャングルの中に墜落してしまった。何とか瓦礫の中から脱出したベインは、密林に潜む無数の猛獣たちと戦いながら、ジャングルの出口を目指すのだった。
すると、ベインの前にもう1人の亡霊、カーン卿が現れた。カーンはジャングルの中でベインを先導し、彼を古代シス卿フリードン・ナッドの墓へと導いた。ベインは墓の中に入って古代のトンネルを抜け、ついに捜し求めていたシス・ホロクロンを発見したのである。しかし、彼がそれを掴もうとした瞬間に天井からフジツボのようなものが数個落下し、蛭のようにベインの体に貼りついた。そして彼が苦痛のあまり悲鳴を上げると、その生物たちは皮膚の上で互いに融合し、有機体でできた装甲服と化したのだった。
再び現れたクォーディスの亡霊は、その生物がオーバリスクと呼ばれる共生生物であり、やがては成長して体全体を覆うようになると説明した。怒り狂ったベインはホロクロンを徹底的に調査し始めた。そして長い時間が経過し、シスの墓から姿を現したベインはクォーディスの真意を完全に理解していたのである。
ベインはルーサンにおける「兄弟たち」の崩壊について熟考し、新たなる規律を決定した。仲間のシスたちは、味方であると同時に最悪の敵でもあったのだ。今これからは極少ない人数、すなわち師匠と弟子の2人だけで存在すべきである。そしてその存在は絶対に知られてはならず、シスの目的もただ1つ、共和国とジェダイを滅ぼすことだけに集中されていなければならないのだ。
ベインは空を飛ぶデキサンの野獣と格闘し、それを従わせた。そして彼はすぐ近くにあるオンダロンへと向かい、ただ一人の弟子を探し始めた。このときを境に、後のシス卿たちは、忍耐、策略、そして秘密を守り通す術を教えられることになるのだった。