ワイレック・ネリアス
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解説
ワイレック・ネリアスは官僚政治のミスによってバクラ星系に派遣させられた帝国官僚である。銀河中心部に位置する美しいリゾート惑星ギョーシャを巡るオルールシャイIIIで育ったネリアスは、ギョーシャの総督の地位を着実に固めていたはずだった。おそらく、彼もある種の「凱旋」を思い描いていたことだろう。しかし、彼はアウター・リムの最外郭にある少人口の惑星に左遷されてしまった。彼はバクラに到着後、何度も抗議を申し立てたが、状況が変わることはなかった。彼の個人日誌によると、ネリアスはふとしたことで上官の機嫌を損なわせたことがあり、アウター・リムに送られることになった「事務上のミス」も意図的なものだったと信じていたらしい。
ネリアスは背の高い黒髪の人間である。まぶたは大きく、濃い眉毛をした厳格な顔の持ち主でもあり、いつも大きな編み紐のついた特注の制服を身につけていた。事実、この制服のおかげで、彼は胴回りに比べて狭い肩幅を広く見せていたのだ。
ネリアスはこの苦境の中で最善を尽くしつつ、激しやすいバクラの人々を治める不安定な平和を作り出した。そして、この平和はバクラの事件の際に反乱同盟軍が到着するまで維持されていたのである。ネリアスは恐怖による支配を通じて秩序を維持していた。その統治のなか、彼はバクラの政治からより急進的な要素を強制的に排除し、処刑や脅迫をも行い、バクラの著名な政治家だったエピー・ベルデンの心身障害にも関与したのだった。
彼の趣味は多少風変わりなものだった。ネリアスは多くの強暴な種を含む肉食獣の牙を収集していたのだ。また、彼は寄生虫学の専門家でもあり、デンタルの鎮圧を含む帝国軍の「特殊計画」の多くに参加していたのも、まさにその知識によるものだった。
ネリアスは真の日和見主義者であり、自らの地位が安泰である限り、必要とあらば何に対しても攻撃していた。事実、彼はシ=ルウクと共謀し、停戦を条件にルーク・スカイウォーカーを捕らえてエイリアンの侵略者に引き渡そうとしたのである(彼の取引きはスカイウォーカーの食料に混入された寄生虫の秘密が暴露されたことによって打ち砕かれた)。
さらに、ネリアスは極めて野心的な男でもあり、おそらくは自分こそが帝国の残党における他のどの星系の政府よりも狡猾で冷酷な男であると考えていた。彼がどんな犠牲を払ってでもバクラに帝国の規律を保持させようとしたのは、まさにその野心の結果だったのだ。
また、興味深い一面として、ネリアスはパルパティーン皇帝にアウター・リムの征服に関する詳細な計画を提出していた。彼はアウター・リムが帝国から無視されているのではないかと強く感じていた。そして、実際にその宙界は反乱の温床となっていたのだ。ネリアスはこの皇帝への報告がターキン・ドクトリンと同様に広まり、バクラから逃れる手段を示してくれることを願っていたのである。
しかし不運にも、当時の皇帝の関心は別の問題、特に第2デス・スターの建設に払われていた(そこではバクラや他の何千もの惑星の鉱山から採掘される金属や鉱物資源も利用されていた)。さらにネリアスには知らされていなかったが、皇帝はシ=ルウクとも取引きをしており、このエイリアンが有するエンテクメント技術を入手するために帝国軍兵士や市民の命を提供していたのである。
やがてシ=ルウクの艦隊が敗退すると、反乱軍はバクラの人々をネリアスの支配下から解放するために引き返してきた。ネリアスは憎むべき反乱軍に降伏することを拒否し、武器を取ることを選んだ。そして、レイア・オーガナ姫とルーク・スカイウォーカーを射殺しようと企んだのである。しかし、スカイウォーカーはライトセイバーで光弾を彼に跳ね返し、致命傷を与えたのだった。