デス・スターII
(第2デス・スターから転送)
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デス・スターIIは、銀河帝国によって建造された2番目のデス・スター・バトルステーションである。デス・スターIIは初代デス・スターがヤヴィンの戦いで破壊された後に建造が開始され、その大きさは初代を超える全幅900キロメートル以上だった。銀河系を帝国の手中に収めたパルパティーン皇帝は、反乱同盟軍の壊滅計画に必要不可欠な要素としてこのバトルステーションの建造を強く主張したのである。
このデス・スターのスーパーレーザーはステーションの完成前に運用可能な状態になっており、エンドアの戦いの際に同盟軍の攻撃部隊に対して奇襲を行うことができた。だが、森林衛星エンドアに潜入した同盟軍の地上部隊がこのバトルステーションを覆うエネルギー・シールドの遮断に成功し、反乱軍艦隊は内部からステーションを破壊することができたのである。この勝利は帝国の崩壊の開始を決定付けることになるのだった。
歴史
より洗練された第2デス・スターには、初代デス・スターとの多くの相違点がある。第2デス・スターはより大型で火力も強化されており、シールドと機動性も大幅に向上している。しかし、おそらく最大の違いとなるのは、第2デス・スターには初代デス・スターのような弱点がないということである。初代デス・スターは非常に小さな弱点を突かれて敗北を喫したが、第2デス・スターではもはやその可能性もなくなっていたのだ。
第2デス・スターの設計を担当したのは前回と同じく帝国軍で最高の宇宙ステーション設計者であるベヴェル・レメリスクだった。初代デス・スターの崩壊後、失態の責任を追及され「再び」処刑されることを恐れたレメリスクは逃亡生活を送っていた。だが、彼は帝国軍の諜報部員によって辺境の惑星ヘフィに潜んでいたところを発見され、パルパティーン皇帝の前に連行されたのである。彼は今度こそ期待を裏切らない働きをすると息巻いたが、皇帝は有無を言わせずレメリスクを生きたままピラナ=ビートルの餌食としたのだった。彼は恐怖と苦痛を味わいながら引き裂かれるが、やがて意識を失った直後に再び蘇った。レメリスクは失敗のたびに何度も処刑されており、そのつどクローンとして強制的に蘇らされていたのだ。
パルパティーン皇帝がレメリスクに要求したことは前回よりもさらに大きく強力で、今度こそ弱点のない新しいデス・スターを建造することだった。レメリスクはこれを当然の職務として受け止め、直ちに作業を開始した。これ以上処刑されることは彼にとってもあまり気分のいいものではなかったのだ。
排熱ダクトの問題に対する解決策はいたって単純なものだった。レメリスクは1つの大きな排熱ダクトを何百万ものミリ単位のダクトに置き換えたのである。これらは全体で初代デス・スターの排熱ダクトと同等の役割を果たし、中央核融合炉の熱を表面上に排出することができた。しかも、あまりに小さ過ぎるため、どんなに精度の高いブラスターでも攻撃を与えることはできなかった。仮に攻撃されてもその部分の隔壁は高周波エネルギーを吸収するように設計されていたため、反応炉に到達する前に無力となってしまうのだ。
最大の問題点を解決したレメリスクはデス・スターの主力兵器であるスーパーレーザーの改良にも着手した。スーパーレーザーは非常に強力な兵器であるが、照準システムと火力調節機構に改善の余地が残されており、彼はこの点においても大成功を収めたのだった。新しいスーパーレーザーはより素早く正確に照準を合わせることができるようになり、移動する大型艦船クラスの標的を砲撃することが可能になった。また、連続砲撃ができるように充電時間も大幅に短縮されていた。一方で、スーパーレーザーと駆動システムの改良によって必要とされるエネルギー量が増大したため、反応炉を大きくし、同時にデス・スターそのものの大きさもより大きく設計されたのだった。
レメリスクは小型高速戦闘機による攻撃の可能性も考慮し、ほぼ通過不可能なほどの激しい対空砲火を行う対戦闘機用砲塔を追加した。さらには無数のTIEスターファイターも配置させ、第2デス・スターはもはや反乱同盟軍の戦闘機では太刀打ちできない難攻不落の要塞となるはずだった。
レメリスクは第2デス・スターを破壊できるものなど存在するはずがないと信じていた。彼はパルパティーンに新しい設計を示したとき、仮に第2デス・スターが敗れることがあるとすれば建造中に攻撃を受けた場合であり、一旦完成すれば絶対に破壊されることはないと豪語したのである。
皇帝は彼を信用し、ボサンの情報網を利用して意図的に第2デス・スターの所在を反乱軍に洩らした。そして、スーパーレーザーが完成していることだけを隠して反乱軍を奇襲作戦に導いたのである。しかし、結果的にはレメリスクの言葉が正しかったことが証明された。エンドアの戦いによって第2デス・スターは崩壊し、パルパティーン皇帝も新秩序とともに滅んだのである。