ヴィリム・ディズラ
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ヴィリム・ディズラは、ヤヴィンの戦いの19年後に残存帝国軍のブラクサント・セクターを担当していたグランド・モフである。
解説
エンドアの戦い、スローン大提督の死、クローン皇帝の反抗、ダーラ提督の大敗、これらを狡猾に生き延びた老練な策士ヴィリム・ディズラは、帝国首都バスティオンを厳重に確保し、小規模な分遣隊を従えていた。そしてスローンの死から10年後、ディズラは自分が最高権力の座に手の届く位置にいることに気づいたのだった。彼はキャヴリルフの海賊団とそれを率いるゾシップ船長にプレイバード級スターファイター艦隊の製造を依頼し、その資金源として帝国のクレジットを流用していた。同様に、ディズラは帝国軍の貯蔵施設から回収したクローンをもゾシップに提供し、さらなるプレイバードを入手していたのである。その後、彼はスローンに酷似したペテン師フリム、元ロイヤル・ガードのグロディン・ティアスと結託し、帝国艦隊の一部の指揮を執ることに成功したのだった。
一方、帝国の衰退を悲観していた帝国軍最高司令官ギラッド・ペレオン提督は、新共和国に対して事実上の降伏とも受け取れる和平交渉を申し込もうとしていた。彼は新共和国軍のガーム・ベル・イブリス将軍との接触を希望し、彼宛てのメッセージを送信させるべく部下のヴァーメル大佐を送り出した。だが、スローンの復活を匂わせた独自の計画で帝国の再興を目論むディズラは、ペレオンのメッセージを妨害するため配下のスター・デストロイヤーを送り込み、ヴァーメルを拘束したのだった。
ディズラの政治力、ティアスの戦略、そしてフリムの変装の組み合わせは功を奏し、この微妙な三頭政治は素晴らしい成果を挙げていった。ディズラはカーマス事変に端を発する新共和国の内乱を扇動し、その間に偽スローンを使った陽動作戦を展開していた。フリムの完璧な変装にはかつてスローンの部下だった帝国軍将校を含む多くの者たちが騙され、帝国は次々と惑星を獲得していくことになる。だが、最終的に彼らの欺瞞はペレオン提督によって暴かれるのだった。クローンであることが発覚したティアスはシェイダ・デュカルによって殺害され、ついにはフリムもペレオンに降伏した。そして、ディズラは海賊団に帝国の資金を流用していた罪で、反逆者として逮捕されたのだった。