<シミター>
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<シミター>、またの名をシス・インフィルトレーターは、ヤヴィンの戦いの32年前、ナブー侵略の際にシス・アプレンティス、ダース・モールの専用宇宙船として使用された試作型ステルス船である。
解説
邪悪なシスたちは、長い歴史にわたって自らの壮大な目的を達成するために、奇妙な実験的テクノロジーを利用し続けてきた。彼らはシス・インフィルトレーターとして知られる一連の恐ろしい宇宙戦闘機を愛用していたが、その特筆すべき能力は、目に見えなくなることである。ナブーの戦いのおよそ6ヶ月前、ダース・シディアスは来るべきジェダイとの戦いに備えていた弟子ダース・モールに、1機の素晴らしい性能を持った戦闘機を与えた。そして、モールはこの宇宙船を<シミター>と名付け、これをアミダラ女王に対する冷酷な追跡劇に使用したのだった。
ダース・モールのシス・インフィルトレーターの起源は謎に包まれている。だが、彼の死後、この戦闘機を押収して調査した旧共和国当局は、この船がレイス・シーナーおよびシーナー・デザイン・システムズ社における彼の実験施設と何らかの関係を持っていると信じていた。事実、SDS社のアドヴァンスト・プロジェクト研究所は、ナブーの戦いの直前にインフィルトレーターと極めてよく似た武装宇宙船を製造していたのだ。レイスはこの宇宙船との関係を一切否定していたが、<シミター>の曲型翼と球形コクピットが後にシーナー社のTIEファイター・シリーズに流用されているのも事実である。また、インフィルトレーターのイオン・ドライブも、後にシーナー社の船で使用される製品のプロトタイプだったことが判明しており、ハイパードライブにいたっては同社のSSDS 11-Aシステムを無加工で使用しているのだ。
インフィルトレーターの歴史は闇に消え去ったかもしれないが、それが残した遺産ははっきりとしている。この船は旧共和国がこれまでに遭遇した中で、最も複雑かつ不気味なものだった。<シミター>の不吉な評判はクローキング装置に起因していたが、これがインフィルトレーターほどの大きさの宇宙船に搭載されているのは極めて稀なことだった。このクローキング装置のエネルギー源は機体後方に設置された高価なスタイジアム・クリスタルだが、このクリスタルはアウター・リムの不安定な惑星エイテンIIでしか採掘されない貴重な物質である。このクローキング装置によって、ダース・モールは従来から存在するあらゆるセンサーに感知されることなく、銀河系のどこへでも移動することができたのだ。
共和国の技術者たちによる解析が進むにつれて、この船は不愉快な驚きの宝庫であると認識されていった。例えば、隠されていた6基のレーザー・キャノンは、伸張すると同時に一瞬にして数発の光弾を発砲することができた。また、船内に入った最初の技術者が保安用のプローブ・ドロイドによって射殺されてしまったため、彼らは安全な船内探査を行うべく、ジェダイ・マスター、セイシー・ティンの力を借りなければならなかった。マスター・ティンは船内で広範囲におよぶシスの邪悪な装備品を数十個発見し、その中には監視ギヤ、爆弾、地雷、毒、拷問器具、尋問ドロイド等も含まれていた。さらに、船内の小型車庫にはモールのスピーダー・バイク<ブラッドフィン>も置かれていたが、不運にもこの宇宙船に搭載されたコンピューターは完全にデータが削除されており、ダース・モールやシスに関する新たな手掛かりは何一つとして発見されなかったのである。
その後、ティンはインフィルトレーターをジェダイ評議会の手で厳重に保管するべきだと主張したが、クワッティの元老院議員がこの戦闘機を研究したいと働きかけ、一時的にクワット・ドライブ・ヤード社の施設に移されることが決定された。しかし、インフィルトレーターは搬送される前にシードの秘密の格納庫から忽然と姿を消してしまう。ダース・シディアスの密使によって盗まれたのか、あるいはレイス・シーナーや他のライバル企業の手に渡ったのか、それとも安全な場所に隠すため秘密裏にジェダイによって持ち去られたのか、事実はすべて謎に包まれていた。しかし、<シミター>はパルパティーンが銀河帝国の皇帝として君臨している間、常に彼の管理下にあった。また、クローン大戦中にはダース・ティラナスが所有していたとも言われている。