4-LOM
提供: スター・ウォーズの鉄人!
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4-LOMは、自身のプログラムを書き換えて犯罪者としての生活を開始した野心的なプロトコル・ドロイドである。通常、ドロイドが自分のプログラムを無視して全く新しいデータ・シーケンスに適合することは滅多に起こり得ないはずだが、彼の場合はまさにこのケースに相当したのだった。
解説
信じられないことに、非情の賞金稼ぎとなる以前の4-LOMは慈悲と忍耐で知られたインダストリアル・オートマトン社製の後期型プロトコル・ドロイドだった。彼はトランラングIII通信モジュールによって700万種以上の言語を扱うことができ、豪華定期客船<クアリ・プリンセス>でボーイや通訳として働いていたのである。彼が行う特殊な作業の1つは乗員と船のメイン・コンピューターとの通訳であり、後に当局は、こうした人間との希薄な関係が4-LOMを変化させた原因ではないかと考えたのだった。事実上、4-LOMはコンピューターを通じて、常に全乗員、乗客の行動を監視することができたのだ。
問題は彼の行為が徐々に悪意のあるものに変わりはじめたことだった。非常に優秀な頭脳を持つ4-LOMは、乗客が貴重品を置いた場所の監視を始め、やがてそれを盗むようになる。これは彼とコンピューターとの間でシミュレーション的なゲームとして始められたものだったが、その間に何らかの理由で2つの機械のプログラムが書き換わったのではないかと推測されている。船内で不可解な盗難が頻発するようになると、次第に彼の犯罪行為が現実味を帯びてきたのだった。
もちろん通常の4-LOMにはこのような悪事を働くプログラムは組み込まれておらず、彼を疑う者は1人もいなかった。その結果、盗みは数ヶ月に渡って絶え間なく続けられ、ついに4-LOMは<クアリ・プリンセス>でのくだらない毎日に退屈するようになる。彼は外の世界での犯罪生活に新たな興奮を求め、船を飛び出したのだった。
並外れた知性をもつ4-LOMは盗人や情報ブローカーとして大成功を収めたが、暴力行為だけは行わないようにしていた。しかし、ジャバ・ザ・ハットとの出会いが彼の運命を変えることになる。ジャバはこのドロイドが賞金稼ぎとして最適な存在であることに気付いたのだ。4-LOMは自分の戦闘能力の乏しさを主張して異論を唱えるが、ジャバは自分への奉仕と引き換えに修理と改造を施すことを申し出た。この提案に金銭的な利益を感じた4-LOMは取引きに応じ、彼らの友好関係が生まれたのである。
ジャバはよくドロイドと他の知性の劣る賞金稼ぎや、雇われの殺し屋をコンビとして働かせていた。4-LOMは同様だったが、彼は仲間が汚れた仕事を行っている間にすべての計画を実行し、多くの秘密の仕事さえも片付けてしまう。しかし、彼にとっての最高のパートナーはギャンドの捜索師であるザッカスだった。彼は4-LOMがこれまでにパートナーとした多くの賞金稼ぎとは違って有能な男であり、さらに獲物を探す神秘的な能力を持っていたのだ。ザッカスのこの能力と4-LOMの精密な分析能力との組み合わせは非常に効果的なものとなり、理論と直感の融合が好結果を生むという事実を見事に証明したのである。
ダース・ヴェイダーがハン・ソロの捜索を開始したとき、ジャバは非公式ながら迷わずこの2人を差し向けた。その仕事の途中で、彼らはホスからの撤退中だった反乱同盟軍の輸送船<ブライト・ホープ>を襲撃する。当初、彼らはこの作戦を帝国軍への点数稼ぎとしか考えていなかったが、2人は90人の反乱軍兵士たちと過ごす間に心を変え、一転して協力を申し出たのだった。4-LOMとザッカスは乗員全員をダーリン・ボーダまで安全に避難させることに協力し、反乱軍の英雄として彼らの信頼を得たのである。
しかし、ハン・ソロの捜索では4-LOMとザッカスはジャバの期待に応えることができなかった。彼らはボスクと手を組み、ソロを捕らえたボバ・フェットを襲うが、4-LOMは返り討ちにあい、半壊させられてしまう。その結果、ジャバはボバ・フェットに250,000クレジットもの賞金を払うことになったのだ。本来、ジャバは失敗した賞金稼ぎを必ず処刑していたが、この2人にはまだ十分使い道があると感じ、特別に許している。
その後、ザッカスと4-LOMはジャバの下を離れ、友好的にパートナーの関係を解消した。ザッカスはその後も賞金稼ぎとして活躍を続けるが、4-LOMは反乱軍の特殊部隊に参加する。そしてエンドアの戦い後、かねてからジェダイに憧れていた4-LOMは、ルーク・スカイウォーカーのジェダイ・アカデミーに加わったと言われている。