ミラージュ・シンテル
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ミラージュ・シンテルは、惑星ザイゲリアを支配していたザイゲリアンの女王である。奴隷帝国としてのザイゲリアの栄華を取り戻そうとしたシンテルは独立星系連合に加わり、ついには分離主義評議会のメンバーの1人となったのだった。
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経歴
ザイゲリアンのミラージュ・シンテルは、銀河共和国と独立星系連合の抗争、クローン大戦の勃発前にザイゲリアの女王に即位した。連合がその勢力を増すなか、シンテル女王はザイゲリアの古代奴隷帝国を復興させる機会を手に入れ、この計画を実現するべく分離主義勢力のリーダー、ドゥークー伯爵と同盟を結んだのである。そして、司令官ダーツ・ドナーを植民惑星キロスに派遣したシンテルは、彼に入植者たちを誘拐し、ザイゲリアへ運ぶよう命じた。奴隷たちはオークションでドゥークー伯爵に売られることになっていたのだ。
キロスを侵略し、奴隷たちをカダーヴォの奴隷矯正施設へ移動させた後、ジェダイの一団がザイゲリアとシンテルの宮殿に侵入した。奴隷商人ラーズ・クェルに扮したジェダイ・ナイト・アナキン・スカイウォーカーは、シンテルにトグルータの奴隷を装ったパダワン、アソーカ・タノの売却を提案する。スカイウォーカーの申し出に魅力を感じた女王は奴隷を受け取り、「クェル」にしばらく付き添うよう要求したのだった。その後、彼らが宮殿近くを散歩していると、若い奴隷の少女が女王の暗殺を試みたが、スカイウォーカーによって阻止された。このトゥイレックの少女は奴隷として再矯正される恐怖に怯え、城壁から身を投げ出して自殺してしまう。そのころ、ジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービとクローン・キャプテン・レックスは付くの奴隷ピットに侵入しており、一方でスカイウォーカーは行方不明のキロスの奴隷たちの居場所を探るため、シンテルに対して好意的に振る舞い続けていたのだった。
オークション・ハウスまでシンテルに同行したスカイウォーカーは、奴隷ピットで正体を暴かれたマスター・ケノービが落札場で鞭打ちを命じられたとき、シンテルの帝国の残虐さを目の当たりにすることになる。シンテルはスカイウォーカーに、ジェダイを倒すことで自分への忠誠を示すよう命じるが、スカイウォーカーもジェダイだったことを知って衝撃を受けた。そして、スカイウォーカーとレックスがケノービを守るために飛び出し、パダワン・タノが女王を襲う。だが、女王はジェダイの少女の首にショック・カラーを付けており、それを起動することで彼女の抵抗を抑えつけたのだった。タノが意識を失い、ジェダイが押さえつけられると、シンテルはスカイウォーカーを宮殿の自室へ連れて行くよう命じ、離れ離れになった彼の仲間たちは奴隷として投獄されてしまう。その後、シンテルはスカイウォーカーが目を覚ますのを待ち、自分のボディガードになるよう提案した。ジェダイは最初にそれを拒び、フォースで彼女を掴んだが、シンテルは自分が死ねば友人たちは処刑されると告げて脅迫し、彼を説得したのである。やがて2人で過ごす間に、シンテルはスカイウォーカーに心を惹かれるようになり、かつて彼がジェダイになる前に奴隷だったことまで推測した。彼女はスカイウォーカーを、自分の銀河系への見識に同調させようと努力するが、スカイウォーカーは彼女が自分に忠誠を誓えば仲間を解放すると提案したときでさえ、シンテルの浮ついた考え方をすべて拒絶したのである。
シンテルがスカイウォーカーに対して愛情を抱いていることはもはや歴然としていた。アタイ・モレック首相も、女王がジェダイに対して無力になっていると危惧し、この問題を解決するためドゥークー伯爵と接触する。そしてドゥークーが到着すると、シンテルはスカイウォーカーのライトセイバーを没収し、彼を玉座から遠ざけた。シンテルは玉座でドゥークーと面会し、ケノービとスカイウォーカーを奴隷にしたようにすべてのジェダイを奴隷にし、オーダー、しいては共和国を打ち砕くという計画を披露する。だが、シンテルのスカイウォーカーに対する隠しきれない感情を見透かしたドゥークーは、彼女の計画を野心的だと考え、ジェダイの処刑を命じたのだった。ドゥークーの一方的な主張とモレック首相の裏切りに激怒したシンテルは、ベルトに留めていたエレクトロ=ウィップを握り、ドゥークーを攻撃しようとする。だが、彼女の攻撃はあっさりと回避され、逆にフォースによって締め付けられてしまった。そして、彼女がドゥークーのフォース・チョークによって呼吸困難に陥いると、スカイウォーカーが部屋に割って入ってきた。だが、エレクトロ=ウィップでドゥークーに襲い掛かった彼は、シス卿によって即座に武器を奪われたのだった。
スカイウォーカーも武器なしではドゥークーに太刀打ちできず、宮殿の衛兵に取り囲まれてしまったが、彼は辛うじて生きている女王を連れて部屋から脱出することができた。彼は宮殿から逃れ、宇宙船<テコラ>にたどり着く。そして解放されたアソーカ・タノがケノービとトグルータの入植者たちを捜索するため、離陸の準備を行ったのだった。受けた傷に苦しみながら、瀕死のシンテルは奴隷たちの居場所を明かす。そして息を引き取る前に、彼女はスカイウォーカーと同様に、自分も奴隷だったことを認めたのだった。
人物と特徴
ミラージュ・シンテルは典型的なザイゲリアンであり、強者が弱者を支配することは自然の摂理であると強く信じていた。彼女は人々の働きを非常に誇り高く思っており、女王としての地位を楽しんでいたのである。ミラージュは他の多くの人々がザイゲリアンの奴隷売買の伝統を原始的だと捉えていることを知っていたが、彼女は奴隷売買が何も持たない人々に目的をもたらすと信じていたのだ。種族の多くの人々と同様に彼女も無慈悲であり、目的を達するために故意に暴力的な手段を使うことに良心の呵責を持たなかった。また、彼女は自分の奴隷たちを冷酷に扱い、彼らに自分たちの立場を存分に見せ付けていた。女王の暗殺に失敗した奴隷が自殺を遂げたことも、いかにその扱いが残忍なものであったかを示す一例である。
ザイゲリアンとしての気性とその地位から、ミラージュは極めて傲慢であり、適切な方法と道具を使えば、誰でも服従させることができると考えていた。そのため、彼女は他人から命令されることを嫌い、自分の決定したことを頑なに通そうとしていたのである。だが、この性格が最終的に破滅を導くことになった。ミラージュはアナキン・スカイウォーカーを奴隷とし、その友人たちを投獄したが、ドゥークー伯爵は彼らの処刑を命じており、彼女に対して不服従に対する警告を与えていたのである。ミラージュがその命令を苛立たしく無視した結果、伯爵は彼女を抹殺することで抵抗を排除したのだった。