ゼクスト
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ゼクストは、惑星トロイケンの原住種族である。彼らはイーウォックやウーキーと同様に、樹上に築いた集落で暮らしている。
ゼクストは4本腕と長い首という特徴がクワーミアンと非常によく似ているが、クワーミアンと比べてかなり小柄である。事実、ゼクストとクワーミアンは遠戚関係にあるのだ。
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生態と外見
ゼクストは、アウター・リムの惑星トロイケンに原住する痩せ細った無脊椎種族である。彼らには4本ずつ指の生えた6本の手足があり、そのうちの2本を足として使っている。皮膚の色は白墨色から淡い黄色で、長細い首の先端にある小さな頭には青いアーモンド型の目が大きく輝いている。だが、ゼクストの体における最も特筆すべき特徴は、脳が2つに分割されていることだろう。頭部にある通常の脳は原始的な運動と基本的な生理機能を制御し、一方で胸部に収まっている第2の脳がより高度な肉体機能を制御しているのだ。
彼らの故郷トロイケンは広大な自然を持つ野生の惑星である。都市部とポッドレース場の近くに作られた小数のみすぼらしい宇宙港を除けば、惑星の大部分が未開のジャングルや草原に覆われており、そこには恐ろしい肉食植物、獲物を探して徘徊する肉食獣、さらには肉食昆虫の大群などの生態系が存在している。ゼクストの基本的な肉体構造と稲妻のように早い反射神経は、こうした危険な野生環境から身を守るための手段として発達したものだと考えられていた。しかし実際には、これらはアーカニアンによる違法な遺伝子操作によって、進化の過程における発達が永遠に変化させられてしまった結果なのである。
また、こうした厳しい自然環境から、ゼクストの多くが危険を覚悟の上で勇気をもった生活を営んでいる。彼らは本能的にスリルを追い求め、進んで危険に身を投じる性格なのだ。その反面、彼らは一般に礼儀正しく落ち着いた性質をしているが、唯一自分たちの勇敢さに疑問を持つ者に対しては激しい怒りをあらわにすることがある。
歴史
太古の昔から銀河共和国は知的種族に対する人体実験を禁止してきたが、無節操なアーカニアンの遺伝子学者は辺境の惑星で実験素材となる原始的な知的種族の捜索を続けていた。そしてヤヴィンの戦いのおよそ17,000年前、こうした捜索隊の1つがゼクストの祖先を発見したのである。彼らはトロイケンの木々の中に住居を造り、狩猟集団として大らかに組織された社会を築いていた。アーカニアンは彼らの一部をクワーミア星系の近郊に移住させ、両星系で何世代にもおよぶゼクストに対しての実験を開始する。この実験によってクワーミアンと呼ばれる新しい亜種が誕生し、彼らはこの田園惑星で独自の進化を遂げていった。だが、やがてアーカニアンも他の種族に関心を移すようになり、また旧共和国の怒りが無視できなくなったという危険性も手伝って、実験素材としてのゼクストに対する興味を失っていったのだった。
ゼクストとクワーミアンの社会はもはや原始的ではなく、両種族とも独自の科学技術による文明を発展させている。事実、共和国の偵察員が両種族を発見したとき、彼らは星間旅行を実現する直前の状態だった。そしてその直後に、クワーミアンとゼクストは共和国の一員となったのである。
その後行われた遺伝子調査によって、一般的に広く言われていたクワーミアンとゼクストの進化における関連性が証明されることになった。当初、ゼクストはクワーミアンとの関連性を信じようとせず、旧共和国が2種族間の差異をトロイケン・ゼクストとクワーミアン・ゼクストという呼称で表していたことにひどく腹を立てていた。しかし、最終的には彼らも事実を受け入れるようになっている。このときまで、ゼクストはクワーミアンを偉大なる自分たちの痛ましい影のような存在でしかないと考えていたのだった。
銀河系におけるゼクスト
銀河系に進出したゼクストは様々な職業に就いているが、大多数は犯罪組織に身を置くか、または軍隊で兵士として働いている。彼らは専門技術における特定の分野を磨くことを好んでおり、その目的のために名誉ある職業を選ぶ傾向が強い。また、彼らは様々な宗教的伝統を保持しており、ときとして強いフォース感知能力を発現させることがある。しかし、ゼクストには生まれもってのスリル嗜好があるため、クワーミアンのようにジェダイになろうと考える者は少数派である。