トーング
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トーングは、惑星トーングルに原住していた反社交的な種族である。他の多くのヒューマノイドと比べて、彼らの頭部は体と不釣合いに大きい。惑星トーングルはヤヴィンの戦いの32年前に起こった彗星との衝突によって破壊されており、生き残ったトーングたちは近隣の惑星ツンドへの移住を余儀なくされたのだった。
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生態と外見
トーングは首のない球根状の体から長細い足を生やしており、目は尖った頭部のやや上の方にあるため、優れた視野を誇っている。また、弛んだ頬は食糧を溜め込むために大きく広げることも可能である(これは彼らの祖先が毛のない齧歯類だったことを物語っている)。彼らは会話の際に独自のトーンギーズ語を使用しているが、親しみにくい相手と対面すると、どもってしまうことが多い。
トーングは社会情勢に極めて神経質に反応する。彼らは大声や体当たりで挑まれると、特に相手が他の種族だった場合、必ず屈服してしまう。通常、トーングにとっての安全とは、近親の家族と一緒にいるときだけを指しているのだ。そのため、他の種族の大半は彼らを臆病者と見なしているが、彼らは戦いや他の危険な状況を恐れているわけではない。むしろ彼らが恐れているのは他人との面と向かった会話なのだ。
その一方で、かつてトーングルを訪れた人々は、ロケット・ジャンプ、ポッドレース、エアカー・レースなどの過激なスポーツがトーングたちの間で人気の娯楽になっていることを知って驚かされた。また、トーングの船や集落を容易に略奪が行える標的と見ている盗賊も多く存在するが、トーングも度を越えた要求や明らかな脅威によって生活を脅かされれば反撃に転じることがある。
歴史
銀河共和国の偵察員が初めてトーングとの接触を行ったとき、彼らは自分たちの太陽系を探索する初期段階にあった。そして、トーングたちの想像を遥かに超えるテクノロジーを持って宇宙船に乗っていた外界人の姿は、彼らの惑星に大きな混乱をもたらしたのである。この衝撃的な事実によって、彼らの故郷に住む多くの人々の間に戦争が勃発した。偵察任務を受けて彼らと最初に接触した専門家がこの種族を密かに調査した結果、トーングは平和で社交的な種族であることが判明している。そのため、他種族との最初の接触によって引き起こされたパニックは、共和国の偵察員に対する完全な驚きの結果でしかなかった。彼らとの再接触は数週間後に行われ、その後ようやく共和国の外交官と偵察員は自分たちが何かを見落としていたことに気づいたのだった。トーングは高度に発達した知性を持ってはいるが、逃走本能や逃避本能のようなものを未だに保持し続けており、それを深刻な社会不安として頻繁に行動に表すのである。宇宙から突然やってきた奇妙な姿をした生物の存在は、彼らの社会に大きなパニックをもたらした。やがて最初に接触したチームの一部とコルサントから急遽派遣されてきたジェダイたちによる多大な努力によってこの混乱は収束し、トーング社会を滅ぼしかねない大規模な武力衝突は回避されたのである。
巨大な銀河社会の一員になるという考えに満足したトーングは、単一の惑星政府の下で即座に団結し、共和国に加わった。彼らはより進んだテクノロジーを素早く取り入れ、最初の接触から数世紀も経たないうちに、トーングル星系全体に基地や植民地を展開していったのだった。彗星との衝突によってトーングルが破壊されたとき、多くのトーングが隣接するツンド星系へ迅速に移住できたのも、こうした植民地政策が進められていたからである。
銀河系におけるトーング
トーングの社会は銀河系全域に植民地を散在させるようにまで発展し、彼らは嫌々ながらも自分たちの星系の外に生活圏を広げていった。こうした入植地では主に採鉱や農業が営まれ、トーングたちは他の知的種族とほとんど接触することなく自分たちの生活を楽しんでいる。なかにはトーングル星系や他の植民地から離れて会計士や機械工、あるいは偵察員や賞金稼ぎとして働くトーングも極わずかには存在しているが、彼らはどちらかというと他者との接触が必要のない職を好むことが多い。