ノートラン
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ノートラン(別名、ノーティロイドとも呼ばれる)は、まだら模様の緑色の肌に鮫のような目を持ち、髪の代わりに頭部から長い緑色の触手を生やした両生類型ヒューマノイドである。一般に、彼らは陸上よりも水中にいる方が快適に過ごすことができる。彼らの触手は主要な感覚器官として働き、水中ではこの触手を通じて匂いを嗅ぐことができるが、逆に陸上では余り役に立たないのだ。また、ノートランの骨格構造は多くの軟骨で補強されているため、極めて弾力性が高くなっている。
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生態と外見
ノートランの原住するグリー・アンセルムはミッド・リムに属する海洋惑星である。この惑星の地表は大部分が海に覆われており、陸地の大半も沼や湖になっている。
通常のノートランは完全にフェロモンの変化によってのみ他人の感情の状態を知ることができ、この鋭敏さが彼らの言語を複雑なものとしている。彼らの会話能力は各個人に固有のフェロモンを認識することによって強化され、逆にこれがないと言葉が大量の意味を失ってしまうのである。
ノートランは独自の言語で会話を行うが、通常彼らは水の中でしか発音を行わない。陸上では1つ1つの言葉が詳細な意味を失い、多くのノートランはそれだけで苛々してしまうのだ。そのため、陸上ではベーシック、またはアンセルミから習った彼らの言語を使って会話を行うことが多い。同様に、これらの言語を習得したノートランは、銀河社会に適応することも可能である。
ノートランは周囲の人々と接するとき、相手の心の状態を反映した態度で臨む。怒りや暴力に直面すると同じような反応で返し、逆に穏やかで礼儀正しいマナーに接すると、親切で丁寧な対応をとるのだ。
歴史
ノートランは数千年にわたって、陸上に住むもう1つの種族アンセルミと比較的平和に共存してきた。通常、両種族間の紛争は短期間で終わるが、ときとして多くの血が流れている。ノートランとアンセルミは漁業権、水中開発、ゴミの廃棄などの問題から、たびたび小規模な戦争を勃発させていたのだ。余計な土地がなくなってくると、アンセルミはよくノートランの領域を侵害するようになる。だが、肉体的に勝るノートランはアンセルミの侵略を力で押し戻し、こうした長年にわたる摩擦が論争の種となっていた。共和国もこの紛争を解決するために何度もグリー・アンセルムに介入したが、この水の惑星で暮らす2種族は互いに妥協できない差異を持っており、いつも一時的な和解で終わっている状況である。