アンバラン
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アンバランは、ゴースト星雲の奥深くに位置する暗黒の惑星アンバラ出身のヒューマノイド種族である。彼らは紫外線(波長300ナノメートル以下)を見ることができ、他人の心を読み、巧みに影響を与え、ときには操ることもできるという。
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生態と外見
アンバランは落ち窪んだ目を持ち、心に残るような青白い肌をした細身のヒューマノイドである。彼らの起源は俗にゴースト星雲と呼ばれているアウター・リムの暗黒地帯にあり、出身惑星アンバラはさらにその奥深くに存在している。
アンバランは秘密主義で作為的な謎の多い種族であり、常に権力と影響力を渇望している。彼らは自らの意図をぼかして相手を誤った方向へと誘導する術に長けており、自分たちの真意を滅多に明かさない。また、彼らは社会情勢を皮肉るブラック・ジョーク的なユーモアのセンスの持ち主でもある。
アンバランは、重要な機関、大胆な密輸業者、悪名高き海賊、有力な犯罪王、不道徳な冒険家グループなどの下で働いていることが多い。こうしたアンバランたちの目的は、自身の影響力の拡大にあるのだ。一方で、ジェダイの道を歩んだアンバランは未だかつて例がないが、フォースを巧みに操るアンバランはいつの時代にも確実に存在している。実際に、アンバランは全員がフォース使いであるとも囁かれており、彼らが相手の心を読んで操ることができると考えている者も存在する。だが、実際には彼らを単なる知的で雄弁な日和見主義者だと見なしている意見が多い。
社会と文化
アンバランの社会は明確に細分化されたおよそ100レベルの身分階級によって成り立っている。故郷から出ることが許されているのは上位10レベルに属する者たちだけであり、彼らのみがゴースト星雲の外にその珍しさを披露することができるのだ。一般的なアンバランにとって第一の願望は所属する身分階級を上げることであり、なかでも特に渇望の対象とされるのは政界で暮らすことである。彼らはそのために脅迫やペテンから冷酷な暗殺まで様々な策略を駆使するが、社会的身分を上げようとする計画が失敗した場合、未遂犯として投獄され、その家族全員も階級を1つ下げられてしまう。また標的となった人物の身分によっては、実行者は家族もろとも死刑判決を受ける危険性を伴うことになる。しかし成功さえすれば絶大な権力を得ることができるため、死のリスクを負うだけの価値があると考える者は少なくない。
ルータイと呼ばれる最高位の階級はアンバランを統治する評議会を構成しており、そのメンバーは王族と見なされている。
歴史
彼らの存在は旧共和国の発足当時から知られているが、大勢のアンバランと遭遇することは滅多にない。旧共和国の時代の最中、アンバランは亡霊のように元老院の回廊をさまよい、当て所もなく権力者の部屋を行き来していた。彼らの他者を操る巧みな能力は絶えず尊敬の対象とされ、ときとして恐れられていたのである。
やがて銀河帝国の時代になると、アンバランはその影響力を駆使して権力のある地位を手に入れた。パルパティーン最高議長はスライ・ムーアという名のアンバランを補佐役として選んでおり、彼女に最も深い闇に包まれた秘密の職務を任せていたのである。その後、皇帝となったパルパティーンは、ジェダイの粛清を逃れたはぐれジェダイの追跡にもアンバランのスパイを使っていた。そして銀河内乱が始まると、アンバランたちは帝国政府や軍の内部で活動している反乱軍支持者を暴露することで皇帝の役に立つようになる。当然、帝国内部にもアンバランの目的に懐疑的な者は多く存在し、彼らによる帝国内の活動への入念な調査は、帝国に忠実な将校たちを含むあらゆる人々の間で不興を買ったのだった。
エンドアの戦いにおける皇帝の死はアンバランにとってまさに不測の事態だった。彼らは帝国の残党と新共和国の双方からの報復を恐れるようになり、文化的な星系から一斉に姿を消すと、ゴースト星雲の暗礁地帯に撤収した。彼らが他種族には見えない情報網を使って銀河系の情勢を監視し続けていると信じる者も少なくないが、実際に新共和国の時代になるとアンバランと遭遇したという情報も著しく減少したのだった。