ラック・シヴラック
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ラック・シヴラックは、シスタヴァネンの偵察員である。彼はタッグ・シヴラックの弟だった。
解説
モス・アイズリーの狼男と呼ばれていたラック・シヴラックがこの街を訪れたのはヤヴィンの戦いの直前のことだった。彼は自分の素性をひたすら隠し続けたが、人々は彼をシスタヴァネン・ウルフマンだと推測していた。シスタヴァネンはユヴィーナ星系一帯を支配する冷静な狩猟民族である。彼らは優れた敏捷性や強い生命力を持っているため、未知のセクターへの探検家などとして成功した者も多かった。
シヴラックはいつも背中にV字カットの入ったブラスター・ライフルを背負っており、人々の間では職を失った偵察員ではないかという噂が流れていた。事実、帝国軍は多くのシスタヴァネンを辺境向けの偵察員として雇っていたのだ。しかし、新たな星系の発見よりも、新たな文明を服従させることの方が優先されるようになると、帝国軍はアウター・リムを封鎖し、彼らを締め出してしまったのである。
しかし、シヴラックの場合は状況が違っていた。かつて彼は帝国軍で最も優れた偵察員の1人だったのだ。しかし、主に文明から遠く離れたアウター・リムで働いていた彼は、銀河系の政治情勢に極めて疎く、反乱同盟軍の存在すら知らなかった。ある日、岩の衛星を偵察していたシヴラックは、反乱軍の一団のコロニー・キャンプを発見する。だが、彼らを難民や宇宙船事故の生存者だと思ったシヴラックは、援助を申し出たのだった。反乱軍たちもはじめは彼を疑っていたが、冬を控えてのシヴラックの献身的な行為に、疑いの念は急速に和らいでいった。彼らはキャンプファイヤーを囲み、シヴラックに帝国軍の残虐さや非道の数々、そしてそれに対する同盟軍の勇敢な姿勢について語った。初めて真実を知ったシヴラックは、出発のときも決して彼らを裏切らないと約束したのである。
シヴラックは、あの衛星が無人であると報告していた。しかし、反乱軍のキャンプは別の偵察員にも発見されてしまい、帝国宇宙軍の知るところとなる。
多くの反乱軍兵士たちはなんとか逃れられたが、必死の抵抗もむなしく数人が逮捕されてしまった。帝国軍は彼らに厳しい尋問を行い、シヴラックが数ヶ月前にキャンプを訪れたことも明らかにされた。帝国軍は彼を反逆者とみなし、ただちに数人のストームトルーパーを送り込んだ。しかしシヴラックは彼らを撃ち殺し、姓を捨ててタトゥイーンへと逃げ込んだのである。
かつての主人だった帝国への幻滅と切迫した財政事情から、彼は真剣に同盟軍への参加を考えるようになる。しかし、自分を帝国に突き出そうとする情報ブローカーに脅えていたシヴラックは、同盟軍と接触する方法を知らなかった。
その後、彼はモス・アイズリーのチャルマンの酒場でダイス・アイビゴンというフローン・ランプロイドの女性と出会った。2人はすぐに愛し合うようになり、毎晩のように反乱同盟軍について語り合っていた。シヴラックの同盟軍へ参加したいという想いはいっそう強くなっていったのだった。
ついに彼がダイスと共に同盟軍への参加を果たしたのは、ホスの戦いの1年前のことだった。しかし、エコー基地が帝国軍の攻撃を受けたとき、彼は最愛のダイスを失ってしまう。彼女が最後に伝えた言葉は、フォースを信じ、帝国への復讐を続けろというものだった。その後、彼はXウィングのパイロットとしてエンドアの戦いに参加し、名誉の戦死を遂げることになる。シヴラックとダイスは再び一つとなり、彼らの精神の輝きはフォースの一部となったのである。