ザッカス
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ザッカスは、惑星ギャンドの捜索師であり、彼の一族に3標準世紀に渡って伝承されてきた賞金稼ぎとしての確実な技術訓練を受け継いでいた。大部分をガスに覆われたこの惑星の文明は、数キロにおよぶ厚さのガス霧によって分断された孤立植民地の連続体として発展してきたものである。ギャンドにとって捜索師になることはかねてから光栄なこととされており、この星系では何世紀も前に全体主義的君主制度が確立されて以来、その訓練が続けられていたのだった。
経歴
ギャンドの捜索師は非常に迷信的で宗教的な分派に属していた。彼らはこの惑星を覆う渦巻き状のガス霧を獲物へ導く神のお告げや前兆として捉えており、何世代にも渡って伝えられていた古代儀式を崇拝していたのである。銀河帝国がこの惑星の奴隷商人たちを逮捕したときも、彼らは霧中での逃亡者探しに適した高度な装備を持っていたため、全く問題なく逃げ延びることができた。しかし、古代儀式の手法を用いていた捜索師は、突如として廃れていくことになる。
彼らの多くは背教者のヴァイター・シュライクのように他の職に転向していった。自分たちに対する帝国の横暴を目の当たりにしたシュライクは、牢獄から釈放された後、捜索師を捨てて銀河系の自由の戦士たちと合流したのである。しかし、残された数人の捜索師たちは古代分派の生き残りとして職を続ける決意をし、自分たちの特異な才能を発揮できる星系へと旅立っていったのだった。
その中で大きな成功を納めた1人が、新参者の賞金稼ぎザッカスである。彼はギャンド特有の体質から、故郷を離れている間は特別な呼吸装置を着けていなければならなかった。だが、彼は獲物を捕らえるまで既知銀河のありとあらゆる環境に立ち向かう、疲れ知らずの追跡者である。その放浪生活のなか、ザッカスは極少数の偶然見つけた獲物のリストを作成し、同時に印象的だった獲物のリストも作成していた。そのため強欲な同業者たちからでさえ、無気味な存在として受け止められていた。
ザッカスはついにジャバ・ザ・ハットの下で働くようになり、そこでドロイドの賞金稼ぎ4-LOMと出会った。ザッカスは難解な儀式からもたらされた直感によって獲物を探したが、4-LOMは論理に基づく洗練された行動によって獲物を捜索していた。ザッカスは自分に唯一欠けている部分をこのドロイドに求め、2人はお互いに最良のパートナーとなった。ジャバも彼らをコンビで働かせ、お気に入りの賞金稼ぎとして多くの仕事を与えていたのである。
2人に与えられた任務の1つは、帝国軍のナーディクス総督を捕らえることだった。彼らは簡単に獲物を捕らえ、銀河にその悪名をとどろかせることになる。しかし、反乱同盟軍に引き渡されたナーディクスが裁判に掛けられると、帝国軍の面子は丸つぶれとなった。ザッカスと4-LOMはこれに慌て、帝国軍との関係修復のため、ホスの戦いの直後に反乱軍の輸送艇<ブライト・ホープ>の襲撃を計画したのだった。
ダース・ヴェイダーの指揮する帝国艦隊の攻撃と、2人の賞金稼ぎによる襲撃によって重大な損傷を受けた<ブライト・ホープ>は大破し、ザッカスたちは90人の反乱軍兵士たちを保護下に置くことに成功した。しかし、反乱軍との相互による献身は徐々に2人の心を変えていった。2人はごく短期間ではあったが反乱軍の一員となり、90人全員を無事ダーリン・ボーダへ輸送する手伝いをしたのだった。
その後、ザッカスと4-LOMはジャバの命令によってヴェイダーのもとへ派遣され、ハン・ソロの捜索に着手した。この2人は法外な仕事料を要求することでも知られており、彼らを雇ったことからも、いかにヴェイダーがソロの捜索に執念を燃やしていたかが伺える。2人は残念ながらソロの捕獲に失敗したが、その後もボスクと共にボバ・フェットからのソロ奪回を企てたりもしていた。
やがて4-LOMは賞金稼ぎから身を引き、正式に反乱軍へと加わったが、ザッカスは依然として捜索師を続けており、依然として腕利きの賞金稼ぎとして恐れられていたのだった。