リークター
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解説
リークターは兄カウルキーチと共にレッド・ブッシュ・グローヴでウォックリングの時代を過ごした若きイーウォックである。彼らは後にエンドアの戦いで有名になるブライト・ツリー・ビレッジの南部へ数日間の旅行をしたが、そのとき以来、リークターは兄から教えられた規範に従って生きようと努力することになる。兄のカウルキーチは、何度も森を救った医療と動物たちに精通しており、リークターに欠けている自然環境との親和性を示していた。リークターの魂の木(すべてのイーウォックが誕生と同時に植えられる儀式的な木。イーウォックは死後、この木の枝に生前愛用していたフードを結ばれる)さえも、兄の魂の木の陰で成長していたのである。
リークターは自分の価値を示そうと奮闘していたが、むしろ彼が証明したのは、兄が勝っている分野でも必死に競おうと努力する継続の力だった。彼が自分を示そうとする無鉄砲な試みは、ときとして命の危険を招くことさえもあったのだ。結局、彼がこの破滅の道のりから離れたのは、愛するチェシーと出会ったときのことである。彼女はリークターに、生きていてこそ重要なことがたくさんあると説得したのだった。しかし、彼は愛される夫となり、3人のウォックリングに恵まれた後も、氏族の偉大な一員となることを密かに夢見ていたのである。
1人で利己的になっていたとき、彼は言い伝えにある希望の草の前で、自分の願望について静かな祈りを捧げていた。この草にはイーウォックにとって神聖なリーフ・クイーンが住み着いており、クイーンが祈りを捧げる者に、願いを叶えるための力を与えてくれるというのだ。そして、残酷な運命のひずみによって、この願望は現実のものとなる。雷によって炸裂した恐ろしい炎が、レッド・ブッシュ・グローヴを消滅させたのだ。リークターは恐らく唯一の生存者となった。焼け焦げたカウルキーチの小屋の残骸を見つけたリークターは、死んだイーウォックたちへの最後の儀式を行い、焼け落ちた魂の木の灰を捧げるため、シャーマンのマントを身に着けた。彼はこの大火災に責任を感じており、知らず知らずのうちに解き放ってしまった破壊についての償いを試みたのだった。
その後、孤独なイーウォックは別の村を探す旅に出発した。彼はヤーラブ川に沿って歩き、小さな獲物を捕らえたり、夜行性の猛獣から身を守るため木の中で睡眠をとったりしながら、見知らぬ森の奥深くへと入っていった。
旅の間、リークターは近代的な装甲服を着込み、これまでに見たことがないような武器を装備した外界人たちの存在を発見した。彼は銀河内乱のことなど知る由もなかったが、帝国の脅威はこれだけで十分に認識することができた。彼は帝国軍を注意深く観察し、その数、力、そして奇妙な物体や乗り物など、彼らがエンドアに持ち込んだ道具の威力を記していったのだった。
また、彼は偵察中のイーウォックたちが外界人たちとすれ違うところを目撃した。すると、ストームトルーパーは発砲し、森の中へとイーウォックたちを追跡していった。リークターは弓矢を何本か命中させることで、仲間のイーウォックたちを救出することに成功する。偵察中のイーウォックたちが逃走できたのは、紛れもなくリークターの努力の結果だった。そして、彼らの集落に戻って安心したリークターは、ブライト・ツリー・ビレッジの偵察員になったのだ。
彼は自分の経験した悲劇をチャーパ酋長、ログレイ、その他のブライト・ツリーの長老たちに話した。すると、リークターの無私無欲な行動と外界人たちと戦った経験から、チャーパは彼に極めて稀な名誉長老の称号を授けたのだった。彼の助言はチャーパによって評価され、その洞察力がエンドアの戦いでイーウォックたちの役に立ったのだ。
帝国軍が敗れると、森林は友好的な外界からの訪問者たちに解放され、分散していたイーウォックの集落も併合されていった。そして、リークターは兄のカウルキーチが元気に生きていたことを知る。カウルキーチは大火災と帝国軍による占領を生き延びており、邪悪な存在によって汚された森林を癒すことに専念していたのである。