アマイザ・フォックストレイン
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解説
アマイザ・フォックストレインは、あるときからフル・ネームで呼ばれることがなくなった。パフォーマーの双子の片割れだった彼女は、姉のジョデルと共にオード・マンテルを拠点としたトゥイレックの実業家、クワトレイン・パダンドルの下で、踊りや宙返りを演じていたのである。しかし1年後、事業に失敗したパダンドルは、この双子の姉妹を奴隷として売りに出し、アマイザ姉妹はデルフォン星系を拠点とする宇宙海賊団、ブラック・ホール・ギャングの所有物となったのだった。やがて、ジョデルは他の海賊からの襲撃によって不慮の死を遂げ、アマイザは海賊として生き抜くために必要なことを学ぼうと決意する。そして、デルフォンの前指導者ケイソが不正によって摘発され、殺害されると、人気者だったアマイザがブラック・ホール・ギャングのデン=マザーの地位に就任したのだった。
しかし、このギャング団は帝国によるデルフォン星系への攻撃によって離散してしまい、アマイザもこのときまでに6つの星系で生死を問わない懸賞金を掛けられていた。離散後の組織は指導者不在となり、彼女は職を求めてアウター・リムのアドゥバ3へと迷い込む。そして、ハン・ソロがクラウド=ライダーズの略奪行為からアドゥバの小さな農業社会、オナクラを守るため、スペーサーを雇っていたとき、アマイザは運の尽きたスペーサーの1人として彼の呼びかけに応じたのだった。
チューバッカ、ジャクソン、ヘッジ、ドン=ワン・キホテイ、ジム・ザ・スターキラー・キッド、FE-9Qらと共に、アマイザとハン・ソロは血に飢えたハイ=ハウンド、サージX・アロガンタスなどの冷酷非情なクラウド=ライダーたち、そしてアドゥバ3の深淵から現れたワールド・ビローのビヒモスと呼ばれる無数の生物たちを相手に戦った。アマイザはこのときのすべての戦いを通じて足首を捻挫しただけであり、自身の戦闘能力の高さを示したのである。
アドゥバ3での騒動の後、ジャクソンとアマイザは2人でチームを組んで働くことになった。さらに、アマイザはギャンブルの才能によって、わずかな掛け金を大幅に増やし、ジャクソンの貨物船<ラビット・フット>を修理することに成功する。2人はナー・シャダーをはじめとする、アウター・リムの悪名高い宇宙港で活躍したのだった。
その後、未知の惑星で、アマイザは賞金稼ぎのベイラート・ヴァランスに捕らえられたジャクソンを救出する。ヴァランスは、ジャクソンとアマイザが自分をルーク・スカイウォーカーへと導いてくれるという誤った考えをもって行動し、仲間のハンターたちに彼らを捜索させたのだった。だが、ヴァランスはジム・ザ・スターキラー・キッドをスカイウォーカーと勘違いしていた。賞金稼ぎたちはアドゥバ3までジムを追跡し、アマイザはこの追っ手を始末するが、取り逃した1人がヴァランスにアドゥバ3の情報を届けてしまう。アマイザとジャクソンは、ジムに賞金稼ぎがやってくることを警告するためアドゥバ3へと戻り、そこでヴァランスと対峙することになる。ヴァランスはこのときようやく自分の間違いに気づき、アドゥバ3から逃走したのだった。
アマイザはエキゾチックな容姿をした美しい白髪の女性であり、角膜に装飾を施すことによって、その瞳は猫のように明るいオレンジ色に輝いていた。若いころの彼女は赤い毛皮の下に肌を露出させ、髪にも赤い花を付けていた。また、彼女は腰のホルスターに2丁のブラスター・ピストルを挿す、射撃の名手でもあった。かつてハン・ソロも、彼女が600ヤードの距離からジ=アントに光弾を命中させたのを目撃している。
彼女はブラック・ホール・ギャングのデン=マザーだった当時にも、ハンと何らかの接点を持っていたが、それがどのようなものなのかについては2人とも控えめにしか話さなかった。しかし、2人は確かに会話から発展した口論を楽しんでいたのだ。アマイザはソロから、誰かに口数が多いと言われたことはないかと尋ねられ、以前面識のあった人に言われたと告げた。彼女曰く、その人物は既に死亡しており、そのときの保険金によって未亡人がベスティンで暮らしているのだという。