ザルバー
| ||||||||||||||||||||||||||||
|
解説
都市惑星タリスでウーキーを見かけることは稀だが、力強いザルバーは故郷に原生する何キロメートルもの高さのロシールの木から遠く離れたこの場所で、自分の生計を立てようと努力していた。ザルバーの過去の人生は悲痛な思い出に満ちており、そのため彼はもっとも親密な友人たちにさえ、キャッシークでの過去については何も明かしていないのだった。
帝国の誕生からおよそ4,000年前、ジェダイとシスとの間で壮絶な戦いが繰り広げられていたとき、キャッシークはザーカ社によって支配されていた。道徳心に欠けるこのビジネス巨体はウーキーたちを奴隷とし、企業施設として神聖な森林を汚していたのである。だが、この横暴を実現させたのはウーキーの内部にいた裏切り者、ザルバーの兄、チューンダーの存在によるものだったのだ。
チューンダーは仲間を売り、その見返りに新しいザーカ社によって支配されたキャッシークで高い地位を得ていた。ついに彼は父フレイアーさえも裏切り、父を年老いた愚か者であると宣言することで、民衆を彼に敵対させたのだった。だが、これに激怒したザルバーは兄を痛烈に非難し、この横暴を阻止するために古代のウーキーの規範を破る行為に出た。ザルバーは決して戦いのために使用してはならないとされる木登り用の鉤爪でチューンダーを攻撃したのである。この背信行為によって、ザルバーは「マッドクロウ」と罵られるようになり、ついにはキャッシークから追放されたのだった。
やがてザルバーはタリスにたどり着く。彼はこの惑星に数多く存在するスウープ・ギャング団の1つから用心棒として雇われ、一時はこのまま人生を終えるのかと考えたこともあった。しかし、ミッション・ヴァオと名乗る若いトゥイレックの少女との偶然の出会いが、彼を非情な暴力に満ちた人生から救うことになる。ミッションはザルバーが愚鈍な獣以上の存在であることを見抜き、2人は急速に親交を深めていった。ミッションは愛情を込めてザルバーを「ビッグZ」と呼ぶようになったのだ。
やがて、この奇妙なペアはタリスのロウアー・シティでもよく知られた顔となり、好奇心旺盛なトゥイレック少女がトラブルに巻き込まれると、いつでもすぐに助け出せるよう、ザルバーは常に彼女の近くに控えていた。一方で、ミッションも十二分にその恩を返している。ザルバーがタリスのアンダーシティの奥深くにある下水道でガモーリアンの奴隷商人に捕らえられたとき、ミッションは新たに親しくなった共和国難民の友人たちの助けを得て、彼を救助することに成功したのである。その後、ミッションがダース・マラックとその邪悪なスター・フォージ計画を打倒するための冒険に加わると、ザルバーもそれに随行する。この銀河系規模の旅によって、最終的にザルバーはキャッシークに帰還することになるが、そこで彼は再び自分の暗い過去と直面するのだった。