ジャバの宮殿
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石と金属で作られたジャバ・ザ・ハットの宮殿は、タトゥイーンの西大砂丘海の外れに位置していた。ジャバの出身惑星はナル・ハッタだが、彼はタトゥイーンでのビジネス活動の拠点としてこの砂漠の宮殿を利用していた。
歴史
壮大なジャバ・ザ・ハットの宮殿は、タトゥイーンに最初の入植者が訪れる何世紀も前に造られたとても古い建造物である。当初、この宮殿は神秘的なボマーの修道僧たちによって造られた小さな修道院に過ぎなかったが、今日では当時の名残りも天蓋を含む2、3個所にしか残されていない。争いを好まないボマーたちは浮浪者や旅行者にも快く修道院の門戸を開いていたため、この建造物は新しい借地人たちの協力によって改築され、拡張されていったのである。そして現れた最初の強奪者はアルカーラと呼ばれる盗賊団の首領だった。彼はこの修道院をサンド・ピープルに対抗するための要塞として利用していたのだ。この建造物がジャバ・ザ・ハットの手に渡った後、ボマーの残党たちが住み着いていた地下牢やトンネルも、この当時にアルカーラが増築したものである。
アルカーラによる強奪から長い年月が経過し、逮捕された父親、ゾーバ・ザ・ハットからこの宮殿を受け継いだジャバは、お抱えの建築家デリン・フレットに大掛かりな改築を命じた。その後、ジャバはフレットの仕事に満足するが、唯一、牢獄が足りないことに腹を立て、彼を処刑している。宮殿の中央にはジャバの玉座の間があり、広大な地下にはジャバの敵たちが苦痛に満ちた方法でゆっくりと処刑されていった無数の牢獄がある。ジャバは完全に整備の行き届いたリパルサープール・ハンガーから家畜小屋に至るまで、この宮殿のすべてにアクセスすることが可能だった。
ジャバの宮殿では厳重なセンサー網が周囲10キロメートルにおよぶ範囲を常に走査しており、接近者があれば脅威であると判断される前に感知することができる。そして、それが敵であると判断されればガモーリアンの衛兵の一団が派遣され、早急に取り押さえられたのだった。そうでない訪問者は比較的容易に宮殿に入ることができるが、もちろん監視の目は絶え間なく注がれていた。
ジャバの死後、彼を裏切った部下たちはこの犯罪帝国の残骸を切り刻み、自分たちのものにしようと企んだ。宮殿は自称犯罪王たちの間での激しい戦いの場となったのである。しかし、ジャバの遺産と権力の大半が他の惑星にあることが判明すると、この争いも沈静化していった。結局、ボマーの修道僧たちがジャバの側近を数人捕らえて「改宗」させ、宮殿の大部分を取り戻したのである。一方、ジャバはその遺言の中で、この宮殿を含むすべての財産を父ゾーバに委ねると告げていたが、ゾーバがこの宮殿を自分のものとしたかどうかは分かっていない。
銀河帝国が滅び、新共和国の時代になると、この宮殿はほとんど忘れられた存在となっていた。やがて、この宮殿は頭の悪い数人の善意の投資家たちによって年老いたエイリアンたち専用の養護施設に改築され、その後に至っている。彼らはこの広大な空間を利用しているのが害虫と体のない奇妙な修道僧たちだけなのは勿体無いと主張したのだった。