クバーズ
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クバーズ、またはクバージアンは、アウター・リムの惑星クバーズに原住する食虫種族である。彼らは新秩序の発令のころに銀河社会に加わった比較的新参者だが、この種族自体はクローン大戦中の共和国のいたるところに姿を見せていた。
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生態と外見
クバーズは手に4本の太く短い指、足には大きな2本の指を持つヒューマノイド種族である。クバーズの顔で最も特徴的な部分は、物を掴むのに適した長い鼻である。彼らの肌は黒緑色で荒れており、頭頂部から剛毛を生やしている。また、目は非常に大きく、赤外線を感知できるため外界の環境では常にゴーグルを付けている。
クバーズは氏族の伝統と誇りを重んじる教養ある種族である。彼らは芸術、音楽、その他の洗練されたエンターテイメントを楽しむが、一番のお気に入りは昆虫の宴である。仮に客が昆虫の宴に参加しなかったとしても、彼らはそれを侮辱とは受け止めないが、彼らはその客に文化と味に関する判断力が欠乏していると結論する。
歴史
クバーズは青色巨星クバカイを巡る巨大惑星クビンディの原住種族である。この星は天文学者たちの間で、強烈な太陽光を発する星として有名な存在だった。内側の軌道を回る4つの惑星は灼熱の岩石球と化しており、クビンディもそれらとほぼ同様である。乾燥惑星になりつつあったクバカイの第5惑星では予測できない嵐が発生し、天気のパターンも不安定になっていた。だが、クビンディの動植物はこの惑星の厳しい気候やクバカイの予測不可能な放射性爆発に興味深い方法で順応している。特に、あらゆる種類の放射線に極めてよく順応した昆虫たちは、クビンディで大きな繁栄を遂げ、太陽が激しい活動期を終えると、極微のダニからバンサほどもあるジャイアント・サン=ビートルまで、様々な新しい突然変異種が姿を現すようになった。このように、クビンデイでは多くの生物が太陽からくる厳しい放射線から身を護るために死滅細胞の厚い表皮を発達させているが、一方で夜にだけ地表を徘徊する生物も存在している。
太古の昔に強力な太陽光が惑星の植物を焼き払ってしまったため、本来草食動物だったクバーズの祖先は新たな主食として昆虫に目をつけた。飢餓に直面していた彼らは昆虫の巣をこじ開け、中の昆虫を食べ始めたのだ。クバーズたちは昆虫の巣を破壊するだけの強靭さ、針による攻撃にも耐えられる厚い皮膚、手には土を掘るのに適した鋭い爪を備えていたため、昆虫の捕食にもうまく適応することができたのである。事実、彼らは植物が再び茂るようになった後も美味しい巣の中身を食べ続け、ついには昆虫を容易に捕食できる長い鼻と細い舌を発達させたのだった。
何千世代もの間、クバーズたちは氏族単位で昆虫を求め、クビンディの大地をさまよっていた。そしてついに、彼らは昆虫の巣が珍しくなるほどに繁栄したのである。やがてクバーズは巣の捜索よりも養殖の方が簡単だということに気づき、昆虫文化の発展のために放浪生活を廃止した。彼らは狭い敷地で大量の昆虫を養殖できる極めて効率的な方法を開発したのである。
社会と文化
初期のクバーズ社会では、昆虫の巣泥棒が日常的に行われていた。昆虫の巣は互いにほとんど見分けがつかず、所有権の主張もほとんど不可能だったのだ。そこで、彼らはこの問題を克服するために昆虫の品種改良技術を発達させ、それぞれの氏族に独自の品種からなる群れを与えることによって盗みを容易に立証できるようにしたのである。しかし、クバーズの味覚は敏感であり、同じ品種の昆虫だけではすぐに飽きてしまうようになった。各氏族は食事のバリエーションを増やすためにお互いの巣を交換しはじめ、やがて惑星間での交易共同体が発足したのである。
貿易の発達はテクノロジーの発展を招き、クバーズ社会はますます複雑になっていった。彼らは遠方から昆虫の巣を運ぶための高速輸送技術、輸送量を記録するためのコンピューター、輸送および貯蔵中の巣を新鮮に保つためのエキゾチックな環境を作り出す技術を開発した。そしてついに星間旅行が可能となり、クバーズは第6、第8、第11惑星で、珍味な昆虫を養殖するようになったのだ。
クバーズの氏族のメンバーは通常、互いに寄り添って生活しているが、夫婦はそれぞれ自分たちのアパートを所有している。夫婦は子供たちとアパートを共有しているが、子供は5標準歳になると氏族の託児施設に入れられ、こうした託児施設では1人の成人女性が全員の子供を養っている。
クバーズ社会の政治は主に大きな貿易を行っている氏族の意向によって決定される。また、その技術レベルは工業的であるが、限定された大量生産しかできない。
銀河系におけるクバーズ
銀河内乱の間、銀河系の各地にある宇宙港でクバーズを見かけることは少なかったが、彼らは長年にわたって銀河帝国との接触を続けていた。一部には故郷のエキゾチックな料理によって有名シェフになった者も存在している。