＜ワイルド・カード＞
提供: スター・ウォーズの鉄人！
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＜ワイルド・カード＞は、タロン・カードが所有し、重度な改良を行ったコレリアン・エンジニアリング社製アクションIV貨物船である。彼はこの船を密輸船および移動基地として利用していた。この船の傷だらけの装甲プレートの下には、カードとその密輸団の驚くべき移動基地が隠されていたのだ。
歴史
＜ワイルド・カード＞は密輸王タロン・カードが所有していた個人用貨物船である。この船の見た目は使い古されたコレリアン・エンジニアリング社製アクションIV貨物船だが、その傷ついた装甲プレートの下には恐らく銀河系で最も情報通な人物の1人であるカードの、移動通信基地としての一面が隠されていた。カードは少なくとも2隻の大型貨物船、数機のスキップレイ・ブラストボート、1隻のコレリアン・コルヴェット、その他無数の小型戦闘機からなる大規模な艦隊を保有していたが、＜ワイルド・カード＞を特に好んで使用していた。
コレリアン・アクションIVは数多く存在する一般的な貨物船の1種であり、愚鈍で見苦しいカーゴ船でしかない。一般にアクションIVは全長125メートルの大きさを誇り、積載可能な重量は90,000トンにも達する。実際にこの大型貨物船1隻で900隻の軽貨物船に匹敵する貨物を輸送することができるのだ。しかし、これらの船は速度が遅く、完全非武装であるため、戦闘によって容易にダメージを受けてしまう。そのため、銀河帝国や新共和国では輸送船団に必ずEF76ネビュロンB・エスコート・フリゲートやCR90コルヴェットを同伴させ、貨物船の護衛を行っていた。
だがそれとは対照的に、＜ワイルド・カード＞は無力な貨物船からは程遠い存在だった。この船には大型艦船との戦闘を意識したターボレーザーが3基搭載されており、シールドと強化装甲プレートを追加したことによって、帝国軍のランサー級フリゲートに匹敵する耐久力を誇っていたのである。
もちろんタロン・カードは抜け目のない密輸業者であり、戦闘に勝利する方法は早々にそれを回避することだということを知っていた。そのため、＜ワイルド・カード＞には帝国軍のスパイ船で使用されているものに匹敵するほど高性能なセンサー・システムが用意されていた。また、＜ワイルド・カード＞にはマスキング・システムも搭載されていたため、長距離では通常のスキャンから船の存在を隠すことができ、逆に至近距離では非武装の無力なカーゴ船のように見せることもできたのだった。
さらに、この貨物船は亜光速ドライブとハイパードライブの双方が完全に換装されていた。亜光速では、＜ワイルド・カード＞は帝国軍のほとんどの戦艦と同程度の速度で航行することができ、一方で大抵の宇宙戦闘機には容易に追いつかれてしまうが、それらがこの船の強力な装甲を貫いて船体にダメージを与えられるほどの武器を持っていることはまずあり得なかった。また、＜ワイルド・カード＞はクラス1・ハイパードライブを装備しており、ハイパースペース内では大抵の戦闘機と同程度の速度で航行することが可能である。さらに、カードの航法コンピューターはインペリアル級スター・デストロイヤーに搭載されていた物に匹敵するほどの精密さを誇っていた。
＜ワイルド・カード＞は小型ドッキング・ベイ、エア・ロック、深宇宙で宇宙船を接続できる伸縮可能なフォース・チューブも装備していた。さらに、タロン・カードはこの船の内部スペースを大幅に改造しており、後方の船倉には完全な生命維持システムが用意されていたため、通常の貨物だけでなく乗客や動物を積むこともできた。一方で、前方の船倉には恒久的な生活空間とオフィスが用意されていた。
また、＜ワイルド・カード＞には、通常は軍用艦船や政府専用船でしか使用されていない高性能ホロネット・トランシーバーが装備されており、どこで仕事を行っているかによらず、カードはいつでも配下の密輸業者や情報ブローカーと連絡を取り合うことができた。さらに、この船にはいくつかの医療ベイ、ドロイド・ベイ、リパルサーリフト輸送機、さらにはカードが護衛獣として飼っていた2匹のヴォーンスカー用の獣舎も用意されており、事実上、あらゆる偶発的な出来事に対処できるようになっていた。
