セドリス・QL
(セドリスから転送)
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クァガ・ロックとして生まれたセドリス・QLは、ヤヴィンの戦いの10年後にパルパティーン皇帝に仕えていたダークサイドの達人であり、軍事エグゼキューターでもあった。彼はパルパティーンの配下に加わった後、名前を「セドリス」と改めたが、本名のイニシャルだけは保持し続けていた。
解説
パルパティーン皇帝に仕える数多くのダークサイドの戦士たちの1人であるセドリスは、ジェレクやマラ・ジェイドとは異なり、皇帝の死後も彼への忠誠を捨てなかった数少ない忠臣の1人でもあった。彼は帝国軍の兵役に加わろうという野心こそ特に持たなかったが、フォース・ユーザとしての資質に恵まれた若き傭兵である。当時、帝国のあらゆる組織がセドリスを招き入れようと努力していたが、彼自身は傲慢で暴力的であり、あらゆる権威に対して反抗的だった。そのため、彼は帝国の尋問機関のメンバーから密かに連れ出された際に、数人の帝国軍高官を殺害し、その罪によって処刑を宣告されることになる。そして、セドリスは皇帝の前に引き出されたが、皇帝は彼に、自分を殺したいかと尋ねただけだったという。
皇帝はセドリスの心の中を覗き込み、彼の問題の核心部分を取り除く独自の方法を見出した。セドリスは自分が簡単に殺せると分かっている相手を尊敬することができず、事実、軍内における上官のほとんどがその中に含まれていたのだ。そこで皇帝は彼に取引を申し出た。その内容は2人で決闘を行い、セドリスが勝てば皇帝の命を奪うことができるが、逆にセドリスが負ければ、盲目的な忠誠心を持って皇帝に仕えるか、あるいは想像を絶するほど恐ろしく、長時間にわたる不名誉な苦しみを味わいながら死ぬというものだった。ひ弱な老人を前に勝機を確信したセドリスはこの取引に同意したが、結果は皇帝の圧倒的な力の前に一瞬にして地に叩き付けられてしまうことになる。セドリスは自分が皇帝に敗北したことを認め、合意内容を尊重することを誓った。だが、皇帝は戦いをやめなかった。セドリスは肋骨を粉々にされたことに気づき、改めて皇帝への忠誠を誓う。しかし、それでも皇帝は攻撃の手を緩めず、セドリスは自分の心臓の鼓動が遅くなり、ついには停止してしまうと感じていた。彼は忠誠を懇願し、最後の力を振り絞って立ち上がる代わりに跪いた。そして、セドリスは皇帝を自分の上に立つ真の上官として認めたのである。
セドリスは皇帝のもとで広範囲におよぶ訓練を積み、皇帝自らが権力を行使しているかのように見せるべく、フォース能力を発達させる方法を学んだ。そしてその間ずっと、彼は皇帝が自分にどのような役割を用意しているのかを考えていたのだった。しかし、皇帝は目的を一切明かそうとはせず、ついにはそのままエンドアの戦いで死亡してしまう。その後、セドリスは自分と同様に帝国に仕えていた多くのダークサイドの達人たちと共に、ディープ・コアの惑星へと撤退していった。そこで彼はビィスの防衛軍を監視する任務に就くが、強力な指導者が不在のため、他の軍司令官たちは帝国の支配権を巡って互いに争い合っていた。しかし、セドリスはパルパティーンの帝国が不滅であることを知っており、ビィスにある皇帝の施設を、パルパティーンに忠誠を誓う者たちの支配下に残しておく必要があることを認識していたのである。
そして5年後、クローンとして蘇ったパルパティーンはセドリスの献身を賞賛し、彼を7人のダークサイド戦士たちからなるダークサイド・エリートの指導者として、エグゼキューターの称号を与えた。彼の役目は、皇帝が再び長期にわたって不在となったときに備え、彼のクローン体を安全な状態に保つことだった。セドリスは、帝国内に不穏分子が存在し、彼らがビィスにある皇帝のクローン培養装置の制御を奪うことで、パルパティーンの復活を阻止しようと考えていることを突き止めていたのだ。さらにこのとき、皇帝は彼をシャドウ・ハンド計画の責任者に抜擢していた。この軍事計画の目的は、最新型戦闘兵器を使用した一連の電光石火の攻撃によって帝国を取り戻すことだった。この攻撃にはバルモーラのような帝国に反抗的な惑星が選ばれ、標的となった惑星がかつてのセドリスのように皇帝への服従を求めて膝まづくまで続けられるのだ。
やがて皇帝は、ちょうど彼自身が予言したとおりに、新しい肉体から別の肉体へと転移することを強いられていた。そして、彼の古い肉体が旗艦<エクリプス>上で滅ぼされたとき、セドリスはダース・ヴェイダーのかつての居城、ヴジャンのバスト城に入る。彼はそこからマスターの再復活に備えてダークサイド・エリートの準備をしつつ、シャドウ・ハンド計画を実行に移していたのである。その後、強力な新型兵器を手に入れ、兵器工場の実権を掌握したセドリスはビィスへと戻り、皇帝配下のダークサイドの達人の中に裏切り者がいることを発見した。彼らは皇帝が残したクローンを破壊しようとしていたが、1体のクローンを見逃したことに気づいていなかった。このとき皇帝は既に二度目の復活を遂げており、セドリスは破壊工作をしていた2人の裏切り者、ネフタとサ=ディを切り捨てた。そして、彼は皇帝から新たなる命令、すなわちルーク・スカイウォーカーを捕らえ、ビィスへ連れてくるという任務を与えられたのだった。
セドリスはルークともう1人のジェダイ・ナイト、カム・ソルサー(彼もかつてはダークサイドの達人の1人だった)を追跡し、かつてジェダイの要塞として栄え、後に荒廃した惑星オッサスへとたどり着いた。ルークはこの惑星で古代ジェダイの工芸品を回収したいと望んでいたが、それらを発掘する前にセドリスとの対決を迫られた。だが、ルークはフォースの統制によってセドリスを圧倒し、窮地に立たされたセドリスはオッサスの女性戦士ジェム・イザーナを人質にとった。しかし、永い眠りから覚めた樹木のような姿の古代ジェダイ・マスター、ウード・ブナーの活躍によって、人質は無事救出されたのだった。ブナーはオッサスの崩壊を生き延び、およそ4,000年にわたってジェダイの宝物を守るべく、この場に立ち尽くしていたのである。ダークサイドの戦士の出現によって覚醒したブナーは、破壊的なフォース・エネルギーの閃光を発し、自らと共にセドリスを滅ぼしたのだった。