マキシミリアン・ヴィアーズ
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マキシミリアン・ヴィアーズ将軍は、狡猾さと冷静さ、そして銀河帝国への揺るぎ無い忠誠心を最も効果的に併せ持った軍人であり、帝国地上軍の中でもかつてない優秀な逸材である。この事実は彼の急速な出世によっても証明されているが、実際にヴィアーズの経歴をこれほどまで顕著なものにしてきたのは、彼を支えてきた多くの上官たちに依るところに大きい。
解説
帝国アカデミーを優秀な成績で卒業し、帝国地上軍に入隊したヴィアーズは、即座に武装迎撃部隊に配属させられた。そこで彼は巨大なAT-ATに心酔し、この陸戦兵器が自分自身と銀河帝国の性質を象徴する存在であることを確信する。ヴィアーズは冷静な判断力と驚くべき知性をもってその訓練を開始し、優れた任務遂行能力によって数度にわたる自殺覚悟の任務を切り抜けるなど、際立った指導力を発揮したのだった。
一方で、彼の上官たちはヴィアーズを優秀であるとも危険であるとも捉えていた。AT-ATの司令官に昇進した彼は辺境の惑星カルルーンIIIへと送り込まれ、さらなる栄光を掴むか死ぬかの選択を迫られた。しかし、この惑星でヴィアーズとその部下たちは、ストームトルーパーの派遣部隊を愚かな将軍の企みから救出する作戦に成功し、ヴィアーズは帝国地上軍の上級士官への第一歩を踏み出すことになった。彼は中尉から大尉へと昇進し、心の安らぎもすぐにやってきたのである。
やがて妻と息子を授かったヴィアーズは、帝国のプロパガンダが賞賛する理想的な帝国市民、すなわち、帝国軍に対する揺るぎない忠誠を誓った生産的な家族を持つ軍人となった。しかし、悲劇は数年後に起こった。若い息子ゼヴュロンの将来を夫に任せたまま、妻が死んでしまったのだ。ヴィアーズは決して過保護な父親ではなく、息子にも軍に仕えることによって母の思い出を光栄に思ってほしいと考えていたのだった。
ヴィアーズのあまりにも急激な出世に対する疑問が湧き始めたのは、彼が大佐に昇進した直後のことだった。しかし、デス・スターIの崩壊と権力の空洞化をもたらしたヤヴィンの戦いによって、彼は昇進への別の機会を手にしたのである。彼は他の数人の大佐たちを差し置いて、ダース・ヴェイダーの艦隊の地上部隊に将軍として大抜擢された。このことが単にヴィアーズの評判によるものだったのか、あるいは彼を妬む上官たちの目論みによってヴェイダーの配下というそれほど喜ばしいとは思えない状況に置かれたのかは明らかでない。それにも関わらず、この不自然な出世を疑問視した上級将校は1人もいなくなり、ヴィアーズ自身の薄暗い疑問も急速に衰えていったのである。
この地位は彼の出世街道の頂点であり、自分の能力を証明するのにも時間はかからなかった。将軍に就任して数週間後、ヴィアーズは自軍の兵力を10%削減したが、逆に能率を50%増加させることに成功し、もはや彼の働きには欠点の付けようがなかった。辺境の惑星ホスへの進撃が命じられたときも、彼にとっては絶好の見せ場に過ぎなかったのである。
ヴィアーズ将軍はホスの戦いにおける最大の功労者である。彼は帝国艦隊の演じた失態を前代未聞の出世によって手に入れた地位に恥じない働きで完全に挽回して見せた。もし、彼がこれほどまでにAT-AT部隊の整備を行っていなかったとしたら、銀河系の自由な未来への希望はすぐにでも訪れていただろう。