インナー・リム・テリトリー
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解説
インナー・リム惑星群、あるいは単にインナー・リムとも呼ばれるインナー・リム・テリトリーは、コロニー界と拡張領域の間に位置する銀河系の領域である。ヤヴィンの戦いの20,100年前に入植が行われた当初、この領域は既知銀河系の最辺境だと思われていたため、何世紀にもわたってただリムとだけ呼ばれていた。しかしその後、インナー・リムの100光年先に拡張リム(後に拡張領域と改名される)が開拓されることになる。
インナー・リムが居住惑星群として開放されると、この領域は急速な植民地化がなされ、多数のベンチャー企業が進出した。その結果、経済基盤も素早く確立され、インナー・リムは多種にわたる広大な農業および工業地帯となったのだ。インナー・リムと拡張領域の開拓は、コア・ワールドやコロニー界の慢性的人口問題を劇的に解消させたのである。
ヤヴィンの戦いの21年前、クローン大戦中に行われた第4次憲法改正によって、共和国はコア、コロニー界、インナー・リムの惑星に対し、拡張領域以遠の惑星よりも大きな投票権を与えた。そのため、辺境の惑星の多くが共和国を脱退し、独立星系連合へ加入したのである。
パルパティーン皇帝による統治の時代、銀河帝国はインナー・リムを冷酷に支配し、強制的な監視のもと、厳重な戒厳令を敷いていた。多くの住人たちは頑固に居座る帝国の官僚たちの抑圧に立ち向かうよりも、拡張領域やアウター・リムへ逃れることを選んだのである。やがて、エンドアの戦いによって帝国が敗北しても、この領域は住人の意思に反して帝国の支配下にあり、残虐な帝国軍指導者による奴隷制度が残されたままだった。実際にインナー・リムが新共和国によって解放されたのは、スローン大提督の反抗が開始される直前のことであり、解放時の勝利の祝典が終わったのも、ちょうどスローンの艦隊が反抗的な惑星に対する攻撃を開始したときのことだったのだ。
この状況はスローンの死後も数年にわたって続いていた。そして、完全に解放された後も多くの人々は新共和国によるインナー・リム解放の遅れに不快感を示し、新共和国に加盟した惑星も、この新政府に権力を維持するだけの力がないのではないかという不安を抱いたままだった。やがてこの不安はパルパティーンが復活し、帝国がインナー・リムの大半を奪回した際に現実となったのである。