シータ級T-2cシャトル
(シータ級シャトルから転送)
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シグナス・スペースワークス社製シータ級T-2cシャトルは、主に大物元老院議員、官僚、その取り巻きたちが使用していた3枚翼の個人輸送艇である。この船は高度な保安水準が要求される、惑星や宇宙船同士の間の移動に使用されることが多かった。
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特徴
シータ級シャトルは長い翼から強力なシールディング・フィールドを発生させ、防御と大気圏内での安定性の向上に役立てていた。航行中は下部の2枚の翼も機体の両側に展開されるが、着陸時には船体を包むように折りたたまれ、シールド・エネルギーを本体に集中させる。また、シータ級シャトルは強力な亜光速エンジンによって速度と機動性を両立させており、さらに内部にはクラス1.0のハイパードライブも搭載していた。
しかし、シータ級シャトルは惑星間における要人輸送の間も、スピードだけに頼っていたわけではない。この船は船首に2基のクワッド・レーザー・キャノン、船尾にも高出力のレーザー・キャノンを搭載していた。これらの武器はコンピューターによって制御され、または強化コクピット内の砲手ステーションからの手動操作も可能だった。着陸時にはシャトルのコンピューターが付近一帯の潜在的な危険を走査し、敵が存在すれば即座に攻撃を行うことができる。また、このシャトルはおよそ5人の乗員を収容可能だが、操縦には熟練パイロットが1人いれば十分だった。
パルパティーン専用のT-2cは、当時の銀河系で最高とされた宇宙船技術者集団、ウォーザンズ・ウィザードによってアップグレードされた機体である。ウィザードたちは、品質の点でジェダイの秘密の追尾装置にも匹敵する、銀河通信用ハイパーウェーブ反射装置を追加した。また、パルパティーンのシャトルには通常のスキャナーから内部に格納されているものを隠すためのセンサー・マスクも装備されていた。さらにこのシャトルの航行中は、ハイパードライブとシールドを強化したVウィング・スターファイターの上位機種によって警護されていた。
歴史
シータ級シャトルが登場したのは実に新シス大戦終結の数年後であり、その当時としては最新鋭の機種だと考えられていた。そしてこのシャトルは銀河帝国が樹立するまでの間、何百年にもわたって現役でいたのである。
ある1機はクローン大戦勃発の直前に、シスが事故によって重傷を負ったカイメイン・ジャイ・シーラルを収容する際に使用された。また別の1機は、この戦争中にパルパティーン最高議長が別の惑星へ向かう際の専用艇として使用されていた。
また、銀河帝国の樹立を宣言し皇帝となったパルパティーンは、ムスタファーへの極めて重要な秘密の任務の際に自分のシャトルを使用した。キャプテン・カーギーの操縦するT-2cシャトルがムスタファーに到着し、パルパティーンは瀕死の弟子、すなわちダース・ヴェイダーを無事救出することができたのである。そしてコルサントへ戻る途中、皇帝はシャトルに搭載された医療設備を用いてヴェイダーの傷を治療させ、その後、コルサントの医療センターでより高度な再生手術を行ったのだった。一方で、このシャトルは移動司令基地とも呼ばれており、様々な拷問装置やシスの尋問用薬物も装備されていた。
帝国と皇帝はシータ級シャトルを使用していたが、後にこれらはより高性能なラムダ級シャトルへと置き換えられていった。それでもシータ級はより旧式のカッパ級シャトルなどと同様に帝国軍の支援シャトルとして使用され続けていたのである。また、帝国元老院の解散後、多くの議員がシータ級シャトルを手放しており、中古として市場に出回ったものが貨物艇へと転用されることもあった。なかにはこれらに骨董的価値を見出したコレクターによって購入されたものもある。