モントロス
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モントロスは、賞金稼ぎに転向し、銀河共和国のクローン・トルーパーのテンプレートの座を巡ってジャンゴ・フェットと争ったマンダロリアンである。かつてジャスター・メリールの真マンダロリアンの一員だったモントロスは、マンダロリアン内乱を戦い、野蛮な戦術と無謀な行動でその名を馳せた。だが、ジャンゴ・フェットと名乗る少年がマンダロリアンに加わり、メリールの息子として扱われるようになると、モントロスはメリールのフェットへの愛着に激怒し、彼を軽蔑するようになった。そしてコーダ6での戦いでメリールを見殺しにしたモントロスはマンダロアの称号を手に入れようとするが、フェットによって阻止される。フェットは他のマンダロリアンたちにメリールの死の真相を明かし、称号を引き継ぐと、モントロスを追放したのだった。
やがてモントロスは賞金稼ぎとなり、決して賞金首を生け捕りにしない冷酷さで知られるようになる。そしてヤヴィンの戦いの32年前、このとき共に賞金稼ぎだった彼とフェットは、元ジェダイのドゥークー伯爵によって選ばれ、バンド・ゴラ・カルトの首領でありドゥークーのかつての弟子でもあるコマリ・ヴォサの拘束または殺害を依頼された。モントロスはコルサントとマラステアでフェットと激しく戦い、その後、彼を追跡してヴォサの隠れ家へと向かう。フェットの友人を殺害し、ロザッタと接触したモントロスは、バンド・ゴラの本拠地がボグデンの墓所衛星コルマにあることを知るのだった。彼はこの衛星で再びフェットと戦い敗北する。その後、モントロスはバンド・ゴラによってバラバラの肉片に姿を変えられたのだった。
目次 |
経歴
マンダロリアンとしての人生
モントロスは何世紀にもわたって栄えた傭兵集団、マンダロリアンの一員である。野蛮な男として知られた彼は、敵からも味方からも同様に恐れられていた。ヤヴィンの戦いのおよそ60年前、マンダロリアンは銀河系の征服者であるべきだと信じるトア・ヴィズラの分派組織デス・ウォッチと、ジャスター・メリール率いる真マンダロリアンとの間でマンダロリアン内乱と呼ばれる抗争が勃発する。モントロスは真マンダロリアンに属しており、メリールに従っていたが、彼らはしばしば戦術上の問題で対立しており、さらにモントロスはメリールにとって受け入れがたいレベルの見返りを要求することも多かった。そしてヤヴィンの戦いの58年前、モントロスはデス・ウォッチの攻撃を受けているメリールの故郷、コンコード・ドーンへと向かった。メリールと仲間のマンダロリアンたちは、家族をデス・ウォッチに殺害された孤児、ジャンゴ・フェットの助けを得てトア・ヴィズラの分隊から逃れることに成功する。フェットは父の農場から彼らを近隣の街まで連れて行き、彼らはそこでヴィズラが補給に向かうことを期待した。また、モントロスもこの街でメリールの部隊と合流し、デス・ウォッチへの奇襲の準備を行っていた。メリールたちが街路上でデス・ウォッチを攻撃しつつ、モントロスは上層階の窓から彼らを狙撃する。フェットもそれを手助けし、彼らはデス・ウォッチをほぼ壊滅させることができた。メリールはフェットを仲間に加え、マンダロリアンたちは撤収する。モントロスはメリールの部隊が撤収する間も、デス・ウォッチの残存兵士たちを狙撃し続けたのだった。
6年後、マンダロリアンはコーダ防衛軍からの任務を引き受けた。コーダ軍の新兵からなる保安分隊が、敵対する原住民たちによって惑星コーダ6に釘付けにされてしまい、救助を必要としていたのである。当初、この敵対勢力は少数のレジスタンス組織に過ぎないと思われていた。任務の作戦会議で戦士たちの担当割りを行ったモントロスは、ジェットパックでの飛行経験を持つヴァーティゴ中隊を率いて、上空からの攻撃を受け持つことになった。そして、メリール率いるヘッドハンター中隊が保安チームを救出し、その間、フェット率いる分隊(これは彼の分隊長としての最初の任務だった)が脱出地点を制圧するのだ。メリールはフェットを息子のように扱っており、任務の前にはいつか後継者を選ぶ必要があると話すなど、この若者に自分の感情を明らかしていた。だがモントロスはそれを快く思っていなかった。
彼らが到着すると、レジスタンスが事前の情報より遥かに大規模な勢力だったことが判明した。群れを成した原住民たちは圧倒的な火力でマンダロリアンたちを素早くなぎ払い、フェットの分隊は塹壕への避難を強いられる。メリールもフェットに続き、モントロスにも同様に作戦を中止して避難するよう命じた。しかしモントロスは自分の経歴に任務の放棄という汚点が残ることを嫌って飛び続け、メリールに分隊を自分の背後に回すよう伝えるのだった。その結果、近くの尾根にある重砲塔を奪取しようとした分隊の戦士たちが多数撃墜されてしまう。モントロスも原住民の投げた手榴弾の1つによって気を失うが、彼は駆けつけたメリールによって助けられた。一方、フェットはモントロスの攻撃を陽動に使い、自身の分隊を保安チームの待つエリアに進めていた。だがその途中、彼らはデス・ウォッチの待ち伏せを受け、フェットはコーダンから受けた依頼が、実はマンダロリアンに対して意図的に仕組まれた罠だったことに気づいたのである。フェットが彼らと戦っていると、モントロスとメリールの頭上にある尾根から武装車両に乗ったトア・ヴィズラが姿を現した。メリールはモントロスに、彼が攻撃を続行していなければ自分たちは既にこの惑星を発っていただろうと言い放つ。さらにメリールは、仮に自分たちが生き延びたとしても、モントロスをもはやマンダロリアンの一員として認めないと宣告したのだった。これに激怒したモントロスは、マンダロリアンのことは自分に任せろと言い残し、メリールを見殺しにして飛び去ったのである。
他のマンダロリアンたちのところへ戻ったモントロスは、フェットがメリールの救助を試みて死亡したと告げ、撤退を命じる。だがちょうどそのとき、フェットがメリールの亡骸と共に姿を現した。モントロスはフェットを説得して自分がマンダロリアンの主導権を握ろうとするが、フェットは集まった人々にモントロスがメリールを見殺しにしたことを明かしたのだった。フェットの友人サイラスはモントロスにブラスターを向け、ジャンゴのマンダロア就任を支持した。モントロスは他のマンダロリアンたちにライバルへの追従をしないよう説得を試みるが、より多くのブラスターを自分に向けるだけの結果となる。彼はフェットに別れの一撃を放ち、他のマンダロリアンたちの死体を築き上げた。こうしてモントロスはマンダロリアンを去り、しばらく姿を消すことになる。彼はメリールの装甲服を剥ぎ取り、それを自分の家にトロフィーとして飾ったのだった。
ティラナスからのオファー
仲間たちから追放されたモントロスは、マンダロリアンとして培った残虐性を利用して賞金稼ぎとなり、標的に恐怖を与えるハンターとしての活動を開始した。モントロスは次々と賞金首を抹殺していったが、彼は依頼主から受け取る賞金のためではなく、スポーツとして楽しむために狩猟を行っていたのである。そして莫大な賞金のかかった標的の1人だった大地主から、彼は殺害後に宇宙船<ヘル・アンヴィル>を手に入れた。モントロスはこの船の内装を剥ぎ取り、副操縦士と航法士の席を取り外して、大型コンピューター・アレイにアクセスするための水圧式操縦士席を取り付けたのだった。
ヤヴィンの戦いの32年前、モントロスは賞金首を追ってある辺境の惑星を訪れていた。すると別の男が姿を現し、標的に掛けられた以上の金額を提示して彼の命乞いをしてきたのである。だが、その標的が死に値する男だと判断したモントロスは彼を殺害し、5,000クレジットの懸賞金を得ると、<ヘル・アンヴィル>へと戻ったのだった。その直後、モントロスはティラナスと名乗る男からのメッセージを受け取ることになる。ティラナスの申し出は、悪に走りバンド・ゴラ・カルトの首領となった元ジェダイ、コマリ・ヴォサの首に500万クレジットという莫大な賞金を掛けるというものだった。だが、この申し出を受けたのは彼だけでなく、これまでの間に同じく賞金稼ぎとなっていたジャンゴ・フェットもライバルの1人だった。また、彼らには知らされていなかったが、この戦いの勝者はティラナスが製造を依頼した共和国グランド・アーミーのためのプライム・クローンに選ばれることになるのだった。
フェットとの決戦
バンド・ゴラはデス・スティックと呼ばれる麻薬の製造と販売を行っていたため、モントロスとフェットは共にデス・スティック市場の調査を開始した。モントロスは麻薬の流通経路を追跡し、コルサントで暗躍する麻薬業者、グロフ・ハウグにたどり着く。彼はコルサントの工業地区の1つでハウグを発見し、この麻薬業者を尋問したのだった。だが、モントロスよりバンド・ゴラを恐れるハウグは賞金稼ぎに嘘をつき、彼をギャザーリ星系へと誤誘導する。モントロスは口封じのためハウグをカーボナイトで冷凍し、殺害した。ほどなくして、やはりハウグを追っていたフェットもコルサントに到着し、2人の賞金稼ぎは戦いを開始する。しかしモントロスは敗退し、冷凍室のハッチを通って逃走すると、それを封印した。優位に立ったフェットは彼を深追いせず、またモントロスは<ヘル・アンヴィル>でギャザーリ星系へと向かったのだった。
星系に到着したモントロスは、船のコンピューターを通じて以前からデス・スティックの流通が共和国によって止められていたという事実を知り、自分が騙されていたことに気づいた。さらに彼は、逮捕されていた数人の密輸業者が刑期の減免と引き換えに情報提供を行っていたことを突き止める。その1人、ベンディクス・ファストはダグの犯罪王セボルトから生け捕りの賞金が掛けられていた。モントロスの調べでは、ファストはオーヴォIVの共和国刑務所に服役中だったが、そこでちょうど囚人たちの暴動が発生し、小惑星を使ってすべての通信が遮断されたところだった。モントロスは2人の囚人と接触し、この一件にフェットが関与していることを知る。そして、彼はマラステアのセボルトの隠れ家へと向かったのだった。
一方、フェットもマラステアに向かい、モントロスより先にセボルトを発見していた。ダグの犯罪王はパニックを起こし、偶発的にばら撒かれた大量の薬品で彼を殺そうとする。そのときスキッフに乗ったモントロスが奇襲を仕掛けてきたため、フェットはセボルトのデス・スティック工場を通じてその場から脱出した。2人の賞金稼ぎが再び格闘していると、フェットの新しい一時的なパートナー、ザム・ウェゼルがフェットの<スレーヴI>で駆けつけた。彼女はモントロスのスキッフ目掛けてミサイルを発射し、戦闘は打ち切られてしまう。そしてウェゼルとフェットが逃走すると、モントロスは<スレーヴI>に取り付けた盗聴装置を起動して2人を追跡したのだった。フェットとウェゼルはセボルトの船にハッティーズ語が描かれていたことを手がかりにタトゥイーンへと向かうが、その間、モントロスはフェットとウェゼル、そしてアウトランド・ステーションにいるロザッタとの会話を盗聴していた。フェットがタトゥイーンで忙殺されている間にモントロスはステーションへ向かう。彼は通信を妨害し、救助信号を出せなくなったアウトランド・ステーションに乗り込んだ。ロザッタは彼と取引を試みるが、賞金稼ぎは興味を示さず、彼女を半死の状態になるまで尋問し、コマリ・ヴォサがボグデンの衛星コルマに潜んでいるという情報を聞き出したのだった。そのときタトゥイーンを発ったフェットからロザッタへの連絡が届いたため、モントロスは彼女に代わって応答を行った。彼はライバルを嘲笑い、彼女はまだ生きているが情報は貰ったと告げる。そして彼は立ち去る前に、駆けつけたフェットを殺すためのサーマル・デトネーターをステーション中に仕掛けたのだった。だがフェットは罠を脱し、ロザッタからモントロスの行き先を聞き出すことに成功する。その直後、ロザッタはジャンゴの腕の中で息を引き取ったのだった。
モントロスがコルマに向かうと、コマリ・ヴォサは賞金稼ぎたちの脅威を排除する潮時だと悟り、2人の抹殺を命じた。ボグデンの墓所衛星コルマで、モントロスは<ヘル・アンヴィル>を沼地に着陸させると、フル装備のマンダロリアン・アーマーを身に纏い、ヴォサの隠れ家へと向かった。そしてようやくフェットもモントロスが待ち構える隠れ家の入り口に到着し、2人はマンダロリアンの命を懸けた1対1の戦いに同意する。彼らは激しく戦い、ついに傷ついたモントロスは古代の儀式用競技場の中央に倒れた。モントロスはなおもフェットを挑発し、戦士としての死を要求するが、その直後、カルトの狂信者たちが自分の周囲に群がってくることに気づいたのだった。フェットは彼の要求を無視して立ち去った。残されたモントロスはバンド・ゴラの亡者たちによって生きたままバラバラに引き裂かれたのである。
装備
モントロスは袖を肘の部分でカットしたマンダロリアン・アーマーを着用し、ジェットパックは任務がそれを必要とするときに装備していた。マンダロリアンである彼は接近戦から狙撃に至るまで、何丁ものブラスター・ピストルとブラスター・ライフルを使い分けていた。彼はマンダロリアンを去った後も自分の装甲服を保持していたが、ジャンゴ・フェットとマンダロリアンの決闘を挑んだとき以外は、ヘルメットを被っていないことが多かった。また、モントロスは戦闘ではブラスターと共にクラスター・ミサイルを使い、ジェットパックも常備していた。
モントロスは賞金稼ぎの仕事の中で、自分の宇宙船、KR-TBドゥームトレダー<ヘル・アンヴィル>を入手し、これを標的を殺害した報酬だと考えていた。彼はこの宇宙船の内装を全て剥ぎ取り、自分の好みに合わせて再アレンジしていた。強力なエンジンと偏向シールド発生装置、シールドを無効化してデュラスチールを溶かすソーラー・イオン化キャノンを装備した<ヘル・アンヴィル>は、極めて危険な船だった。この船は大型の貨物庫を持っており、モントロスはそこに囚人や死体を格納していた。貨物庫はエンジン・ルームのハッチに接していたため、その内部は不快なほど暑かった。
人物と特徴
モントロスは通常のマンダロリアンと比較しても特に野蛮な男であり、戦闘時には相手に必要以上のダメージを与えることが多かった。その戦術は敵だけでなく味方の兵士たちや、賞金稼ぎになってからはその標的からも非常に恐れられていた。モントロスは賞金首の追跡と殺害を楽しんでおり、報奨金のためではなくスポーツとしてそれを楽しんでいたのである。彼の仕事の残虐さは、賞金稼ぎたちのなかでその名声を大いに高めたのだった。彼は生け捕りの方が報酬が高い場合でも常に獲物を殺してきた。怒り狂ったモントロスは激しい爆発物と化す。また、彼は情報を引き出す際に進んで拷問を行っていた。モントロスは仕事に関して極めて有能であり、コマリ・ヴォサの捜索の間にもジャンゴ・フェットを3回出し抜いている。彼はフェットが残した間接的な手がかりをもとに彼を追い、また彼の会話を直接盗聴していたのである。
マンダロリアンのモントロスは無謀な虚勢を示し、自分の仲間を危険に晒すことが多かった。彼は戦いを中途半端な状態で終わらせることを好まず、散り散りになった敵の殲滅に没頭するあまり、味方が撤収したことにさえ気づかないことがあった。さらに極端な場合、モントロスは撤退命令そのものに背いていた。彼はマンダロリアンが決して任務を放棄しないという事実を誇りに思っており、記録を無傷のままで終わらせることを拒否していたのだ。しかし、彼は臆病者でもあった。コーダ6での奇襲の際にジャスター・メリールを見殺しにした後、彼はすかさずメリールの発した最後の撤退命令を実行に移している。そしてマンダロリアンを去った後も、彼は自分がまだ戦士であると思い続け、まるで2人ともがマンダロリアンであるかのようにジャンゴ・フェットとの最後の決戦に挑んだのだった。このとき敗北したモントロスは、戦士としての死を希望したのである。
ジャスター・メリールがジャンゴ・フェットをマンダロリアンに迎え入れたとき、モントロスはこの若者に嫌悪感を抱いていた。彼はメリールがフェットに愛情を示すにつれて不満を膨らませるようになり、メリールがフェットの養父となったという事実にも怒りをあらわにしていた。モントロスはフェットへの愛情がメリールの判断を曇らす原因になると信じていたのである。彼はフェットを軽蔑し、臆病な子供に過ぎないと考えるようになった。また日和見主義の彼は、メリールの偏愛が後継者選びの妨げになるとも考えていた。マンダロリアンを主導したいと切望するモントロスはついにコーダ6でメリールを裏切り、即座に彼の地位を奪おうと試みたのである。彼は賞金稼ぎとして働く間、フェットをからかい、互いの競争を「ただの仕事」と称して、勝利を楽しんでいた。ヤヴィンの戦いの27年前、フェットはモントロスを人生で最も厄介な敵だったと語っている。