拡張領域
(拡張リムから転送)
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解説
かつて拡張リムとも呼ばれていた拡張領域は、インナー・リムとミッド・リムの間に位置する銀河系の領域である。
ヤヴィンの戦いのおよそ20,000年前に始まった銀河共和国大宣言期に、共和国は企業による支配区域の実験地としてミッド・リムの開拓を行った。そして、同17,000年前から3,000年前までの間には、コルサントとアルサーカンの競合する企業同士での、17回にもおよぶアルサーカン紛争が勃発している。また、ヤヴィンの戦いの4,020年前には、ブレンタル連盟がこの領域にまでハイパーレーンを伸ばしている。
有力企業による乱開発によって、拡張領域の惑星は非精錬金属や鉱石などの天然資源を大量に搾取された。その結果、この領域はスライスの経済成長の大部分を担うようにまでなったが、企業経済が大きく潤う一方で、内部の対立と混乱が絶え間なくこの領域を悩ませることになる。企業は星系の資源をすべて剥ぎ取り、住人たちは虐げられていた。さらに、企業はこの領域と外界との通信および輸送をすべて支配していたため、拡張領域で何が起こっているかを知る外界の人々はほとんどいなかったのだ。しかし、市民の不安は次第に星系から星系へと広がっていくことになる。
その後、ついに共和国がこの領域の実態調査に乗り出し、企業の利益を制限もしくは没収することで、市民を抑圧から解放する。ヤヴィンの戦いの490年前、これらの企業の大半は企業セクターへ移動したが、有力な企業は企業セクターが作られた際に、莫大な見返りを受け取ったとされている。
その後も拡張領域の惑星は天然資源の産出元であり続けた。しかし、1,000年以上続いた集中的な採掘と開発によって、この領域の資源は大半が既に枯渇してしおり、拡張領域は数世紀にわたる長い不況に喘ぐことになる。事実、この領域は輸送による利益を生み出す一握りの巨大「港湾惑星」に頼っていたのだ。一方で、インナー・リムからは「亡命者」が多数流入しており、人口過密でより物価の高いコア・ワールドは、拡張領域をコロニー界のより安価な代替地として売り込もうと懸命な努力を続けていた。
帝国の時代には、この領域は外の領域へ進行する軍事艦隊や輸送艦隊の集結地点として利用されていた。軍事艦隊からの信頼も厚く、パルパティーン皇帝の死以前には、帝国による手厚い支援も受けていた。
やがて、新共和国によってコルサントが解放されると、拡張領域も新政府との同盟を結んだ。ボーアス・セクターのカリスマ的総督、ダーヴォン・ジェウェットによって、新共和国からの支援が支持されたのである。その後、ジェウェットが新共和国元老院議員に選出されると、拡張領域は再び企業による投資と交易の場となり、ある程度の経済高揚を経験することになる。