イーウォック
(イウォークから転送)
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イーウォックは、森林衛星エンドアに原住する毛に覆われた小柄な二足歩行の知的種族である。彼らはエンドアの戦いで反乱同盟軍に加勢し、銀河帝国の軍隊を打ち破ったことで有名である。反乱軍とイーウォックたちはこの衛星に築かれたシールド発生装置を破壊し、第2デス・スターを滅ぼしたのだった。
イーウォックは好奇心旺盛な種族であり、身長は1メートルほどである。彼らは雑食性で、槍、投石、ナイフなどの武器を使用する。また、彼らはハング・グライダー、バトル・ワゴン、ボードックなどを乗り物として使用する。イーウォックたちは森林で生き延びる術に長けており、グライダーやカタパルトなどの原始的テクノロジーを構築しているが、銀河帝国によって発見された当事はまだ石器時代レベルのテクノロジーを持っているにすぎなかった。だが高度なテクノロジーに接触した彼らは、単純な機械的プロセスやそのコンセプトを素早く習得したのである。
一部のイーウォックは故郷から連れ去られ、ペットや奴隷にされていた。一方で、好奇心によって自ら故郷を離れたイーウォックたちも存在し、特にエンドアの戦い後になると、こうしたイーウォックたちによって森林衛星に新共和国の交易所も創設されたのだった。
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生態と外見
銀河内乱における最終決戦地となった森林衛星エンドアは、銀河系のワイルド・スペースと呼ばれる領域に位置する同名のガス状巨星を周回しており、その森林の中にはイーウォックと呼ばれる背の低い毛皮に覆われた知的種族が原住している。帝国軍のプロパガンダはエンドアの戦い後に彼らを一掃すべきだと主張したが、イーウォックたちはその後も巨大な植物と無数の生態系と共に瑞々しい環境の中で木製の家に暮らしていた。この衛星は自転軸の傾斜が低く、母星との距離も近いため、極めて温暖な気候を形成する。そのため、木々の高さは300メートルを超えるものもあり、この衛星の風景の大部分は森林で満たされている。これらの森林はイーウォックの文化と宗教の中心地となったのである。
イーウォックたちは狭い視界を補って余りあるほどの鋭い嗅覚を持っている。彼らは卓越したハンターだが雑食性であり、動物を狩るだけでなく、周囲の植物からも食料を調達している。彼らは食糧を探したり、狩りを行うときにも極めて警戒心が強く、ふとしたことですぐに驚かされてしまう。森林には多くの肉食獣が棲息しており、イーウォックは常にこうした天敵からの攻撃に備えていなければならないのだ。実際、彼らには危険が迫っていることを察知する第6感が備わっているのではないかと指摘する研究者もいる。これはちょうどジェダイのフォースの才能に似ているが、この神秘的な力を巧みに使えるイーウォックの存在は極わずかしか確認されていない。
イーウォックは好奇心旺盛で善良な種族であり、自分たちの集落で家族や友人たちと共に楽しい毎日を過ごしている。彼らの日常生活の一部は音楽と踊りで構成されており、事実、他の村との交信は大音響のリズミカルな太鼓の音を通じて行われている。古代の木々の間にイーウォックたちの知らせが響き渡ると、周囲の環境に異質の生命のオーラが吹き込まれるのだ。
社会と文化
イーウォックの文化は豊かだが原始的であり、彼らが身に付けている物も動物の骨や毛皮で作られたフード類だけである。これらは装飾だけでなく、村における地位を表す役目も持っている。しかし、彼らは素早く物事を学び、テクノロジーと接触したときも最初は一旦神経質になるが、その後はよく適応するようになる。もっとも宇宙へ進出した者はまだほとんどおらず、いたとしても宇宙パイロットに連れられて行った者だけである。彼らには木製の道具や初歩的な武器以外に独自のテクノロジーは存在していない。
イーウォックの言語はとても表現力に富んでおり、他の種族もそれを学び、話すことができるようになる。実際に彼らの言語的ニュアンスは他の知的種族の言語と似ているため、イーウォックも他のいくつかの言語による会話を学ぶことが可能である。そして、イーウォックはエンドアの戦い以来ますます多くの外界人と接触するようになったが、彼らの多くはイーウォック・ベーシックと呼ばれる亜流言語で訪問者たちに話し掛けている。
イーウォックたちは森林地帯の15から30メートル上空にある、土、藁、樹木などで作られた村の中で部族単位に暮らしている。村の中では入り組んだ遊歩道がそれぞれの住居や広場を連絡しており、階段や縄梯子、渡し蔓などによってイーウォックたちは森林の下から木の中にある家まで容易に移動することができる。また、彼らは体が小さいため巨大なゴラックスや恐ろしいデュロックなどに頻繁に捕食されており、そのため新たな領域へ出向いたり、守りなしで村を離れたりすることをひどく恐れている。
イーウォックは勇猛な戦士であり、勇敢で用心深く、部族に対して忠実である。これは家庭と家族、そして彼らが「守護神」として崇めている木々の重要性を説いた信仰への証にもなっている。彼らは木々が知性的かつ長寿命な生物であり、自分たちを見守ってくれていると信じている。そして、イーウォックたちもそのお返しとして木々を守らなければならないのだ。これは彼らが帝国軍と戦う反乱軍を支援した主な理由の1つでもあった。なぜなら、帝国軍は彼らを取り巻く環境のあらゆる面に対して、脅威的な存在だったのである。
しかし、イーウォックたちの間では戦争も滅多に起こらない。彼らは部族単位で生活し、自分たちの部族に対しては極めて献身的だが、外界者がいれば暖かく迎え入れ、可能な限り名誉と敬意を持って接している。訪問者が自分たちの部族に親しみやすく忠実であることを示せば、イーウォックたちは他人であっても部族の一員として受け入れてくれる。
イーウォックの社会では信仰が重要な役割を果たしており、村では呪い師が酋長と共に村の治世を担っている。呪い師は自然の予兆を解釈し、酋長の決定を補佐しているのだ。彼らの信念の体系はフォースのような生きるエネルギーへの関わりであり、これが木々に活力を与え、同じようにイーウォックにもエネルギーを与え、彼らを導いているのだと考えられている。