74-Zスピーダー・バイク
(74-Zから転送)
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
74-Zスピーダー・バイクは、銀河帝国のスカウト・ストームトルーパーが使用していたことから帝国軍スピーダー・バイクとも呼ばれている。このスピーダー・バイクはアラテック・リパルサー社の製品であり、偵察任務や戦闘地域への迅速な移動の際に使用されていた。
目次 |
特徴
スピーダー・バイクは1人または2人乗りで惑星の地表を高速に疾走することのできる、リパルサーリフトを使用した乗り物である。製造元は無数に存在し、小さな遊戯用から武装を施された軍事用に至るまで、様々なモデルが作られている。
基本的なスピーダー・バイクのデザインは後部にエンジンが搭載され、先端部にバランス制御のためのアウトリガーが伸びている。パイロットと乗客はエンジンに接した特製のサドルに座り、サドルには安全ベルトと二次操縦制御装置が含まれている。主操縦装置はハンドルに付いたグリップと、フット・ペダルから成っており、通常4枚で構成される小型方向翼がアウトリガーから突き出している。パイロットはハンドグリップとペダルを操作することによって、速度と方向を制御するのだ。
スピーダー・バイクはバッテリーを使用して走るが、バッテリーは約600キロメートルごとに充電する必要があり、その距離はそれまでの走行速度に依存する。新型機種の一部や多くの軍用機種は自己充電装置を装備しているが、それでもリパルサーリフト・エンジンを起動させるのに十分なエネルギーを得るには多くの時間が必要となる。
一般の人々はスピーダー・バイクを高性能な娯楽用の乗り物として利用しており、これでしか味わうことのできない猛スピードの興奮を楽しんでいる。また、なかには小型のスピーダー・バイクでしか移動のできない、制限の多い地形の惑星も存在している。こうした惑星では、スピーダー・バイクは贅沢品というより、むしろ必需品なのだ。
通常、軍事用スピーダー・バイクは小型レーザー・キャノンで武装されており、装甲も頑丈にされ、さらに外部パワー・セルまたは自己充電用燃料源のいずれかを搭載している。帝国軍の駐留基地では偵察、運搬、パトロールなどにこれらのスピーダー・バイクが用いられており、ストームトルーパーの特殊部隊にはスピーダー・バイクによる偵察部隊としての特別な訓練が与えられていた。また、各地の警察部隊も軍と同様の任務にスピーダー・バイクを使用していたが、パイロットの大部分は帝国のバイカーほど十分な訓練を受けていなかった。
歴史
当初、安くて高速な地上で使う個人用の乗り物として製造されたスピーダー・バイクは、リパルサーリフトを使用した乗り物市場で急速に重要な地位を得るに至った。だがその後は「安い」とされたプロトタイプ・モデルもほとんど存在しなくなり、より大型かつ高速で、高価なモデルが標準機となったのだった。
人気の高いスピーダー・バイクはアラテック・リパルサー社、アイカス=アドノ社、そしてモブクエット社の製品であり、各社それぞれが最も要求されるニーズに合わせた機種を販売していた。スウープより小型だがリパルサーリフト・スクーターより高速なスピーダー・バイクは、速度を出すために高度を犠牲にしている。低高度で高速度の機動性は、おそらく大部分の機種で一番のセールスポイントだろう。また、一般的にその小型サイズは機体の利便性を増加させており、おそらくは大抵の地形において適切な大きさとなっている。
アラテック・リパルサー社は人気機種のイエロー・デーモン100と軍用機の74-Zを製造していた。イエロー・デーモンは大型のクワイエットリフト1400推進システムを搭載した2人乗りモデルである。これらの主なライバル製品はモブクエット社のトレイルメーカーIIIであり、こちらは巨大なターボツー・リパルサーリフト・エンジンを搭載したパワー・バイクである。トレイルメーカーは一般用、軍事用の両方に適応できるが、74-Zに比べて大型で騒音が大きいことから、帝国軍のスカウト・トルーパーにはそれほど広く受け入れられなかった。一般市民の間で最もよく売れている機種は、アイカス=アドノ社のスターホーク2b・スピーダー・バイクである。この滑らかで高速なバイクは銀河中の若者たちに人気を博し、価格も比較的安価に抑えられていた。