EVシリーズ・スーパーバイザー/尋問ドロイド
(EVシリーズ・スーパーバイザー・ドロイドから転送)
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EVシリーズ・スーパーバイザー/尋問ドロイドは、銀河共和国の末期にメレンデータ社によって製造された第3種ドロイドである。当初、自動化労働者プールの効率的な監督者として作られたこのドロイドは、多くの予期せぬ「突発故障」に苦しめられた。後にこれは史上最大規模の企業災害の1つとして知られるようになる。
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歴史
消費者には知る由もないが、これらの「突発故障」はメレンデータ社が誤って搭載したMDFモチベーターによって引き起こされたものだった。通常、これはこのような恐ろしい大惨事にはならないが、このMDFモチベーターは例外であり、タッグ家のために作られた一連の違法拷問ドロイドのルート・モチベーターだったのだ。そして同社は生産を完全に停止せず、様子見の姿勢を貫いたのである。
最初の報告によると、EVドロイドは要求された作業を遂行しているだけでなく、メレンデータ社のあらゆる予想を超えた性能を発揮していた。だがやがて、このシリーズが犯した恐るべき行動に関する話が同社に伝わってきたのである。これらのドロイドは非道徳的な振る舞いのみならず、実際に苦痛や拷問を与えることを楽しんでいたのだった。エリアドゥでは、あるEVスーパーバイザー・ドロイドが彼の監督する労働者プールのすべてのドロイドの足を床に溶接した。またインドゥ・サンでは、EVドロイドがのろまな労働ドロイドたちのオイル風呂に火を放った。また特殊な場合としては、キャドリルでEVドロイドが人間の作業者にエレクトロプロッドを突き刺したこともあった。
パニックに陥ったメレンデータ社は、製品がさらに多くのサディスティックな行動を起こすことを阻止するため、ドロイドの生産をすべて打ち切った。そしてリコール通知も一斉に送付されたが、回収できたのはわずか数百体に過ぎなかったのである。
同社は体面を守るため、不良品のEVモデルをEV-IIスーパーバイザー・ドロイドへと置き換えた。これは欠陥のあるMDFモチベーターを当初の計画にあった装置と交換したものである。また、メレンデータ社は帝国軍向けにVシリーズ・スーパーバイザー・ドロイドの販売も行った。だが不幸なことに、これらの売れ行きは共に悲惨な結果となっている。
一方、リコールによる回収を免れた初期型のEVシリーズ・ドロイドも数多く存在し、そのサディスティックな性格に利点を見出した主人たちによってさらに何年もの間、銀河系で使用され続けていた。独立星系連合のグリーヴァス将軍、犯罪王のプルーヴォ・トゥー=フォー=ワン、ジャバ・ザ・ハットらも、初期型EVシリーズ・ドロイドを雇っていた。