ヴォウ・エイテル
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ヴォウ・エイテルは、クローン大戦中に独立星系連合の議会に在籍していた女性議員である。企業同盟の会員である彼女は、分離主義元老院の多くの仲間たちと同じく、戦争を通じて銀河共和国に強固な反対姿勢を貫き、共和国との和平交渉を開始するというミーナ・ボンテリ議員の提案に反対を唱えたのだった。この提案は賛成多数で可決され、共和国元老院にも届けられたが、結果的には失敗に終わっている。しかし戦争が続くなか、エイテルは分離主義元老院の議長、ベク・ラワイズの説得に応じ、分離主義勢力側の代表団の1人としてマンダロアで開かれた共和国との初の和平協議に出席した。そこで彼女はパドメ・アミダラ議員を筆頭とする共和国代表団との交渉に臨み、連合の正当性を訴えたのである。だがボンテリの和平提案のときと同様に、今回は元分離主義者ラックス・ボンテリによる妨害もあり、マンダロアでの交渉は不調に終わったのだった。
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経歴
銀河共和国時代の晩年に活躍したヴォウ・エイテルは、緑色の肌と角を持つエイリアン種族の女性である。彼女は政治家として共和国に反発し、ヤヴィンの戦いの24年前に樹立したドゥークー伯爵をリーダーとする分離主義政府、独立星系連合に加わった。そしてヤヴィンの戦いの22年前、連合が共和国に対してクローン大戦と呼ばれる銀河系規模の戦争を宣言するまでに、エイテルは企業同盟に属する分離主義元老院の議員となったのである。彼女は職務の一環として、分離主義勢力の首都惑星ラクサスの分離主義元老院ビルで開かれる議会に出席していた。そして開戦から2年目を迎えたヤヴィンの戦いのおよそ21年前、共和国のパドメ・アミダラ議員と親密な関係にあった分離主義者のミーナ・ボンテリ議員が、パルパティーン最高議長および共和国との和平協議を直ちに開始すべきだとする動議を提出した。彼女とアミダラは戦争の勃発以来、あまりにも多くの命が失われ過ぎたと考えていたのである。
エイテルは、企業同盟は決して和平の開始などを支持しないと主張し、ボンテリに強く反発した。だが彼女の発言は、分離主義議会は民主主義であり、共和国のように企業の利益に支配されるものでないとするカーチ・クシ議員からの反論を受ける。そしてドゥークー伯爵が独立星系条項に基づき発声投票を呼び掛けると、エイテルは多数の議員たちと共に反対を訴えるが、彼らはボンテリをはじめとする和平支持派の議員たちに多数決で敗れたのだった。こうして和平協議の提案は共和国元老院へと届けられたが、シスの暗黒卿として暗躍していたドゥークーはシスの目的のために戦争の継続を求め、連合軍のグリーヴァス将軍に共和国首都コルサントへの奇襲攻撃を指示した。その結果、彼らは共和国元老院にこの和平案が欺瞞であるという印象を与えることに成功したのである。さらにドゥークーはボンテリを暗殺し、その死を共和国の攻撃によるものだと偽装することで、分離主義勢力の和平案を正式に撤回する口実としたのだった。
その後、エイテルは分離主義元老院議長ベク・ラワイズとゴッサムのアミータ・フォンティ議員と共に、連合側の代表として共和国との初の和平協議に出席することに同意した。開催地には中立の惑星マンダロアが選ばれ、新マンダロリアンのサティーン・クライズ公爵が主催者として首都サンダリに両代表団を迎えることになる。サンダリのドックにC-9979上陸艇で乗り込んだエイテルたちが、BXシリーズ・ドロイド・コマンドーを護衛に伴ってサンダリ王宮に到着し、一方でパドメ・アミダラ、ベイル・プレスター・オーガナ、モン・モスマからなる共和国議員団もジェダイ・パダワン・アソーカ・タノとセネイト・ガードの一団に守られて協議に出席した。そして会合が始まると、アミダラは、この抗争が開始されて以来、多くの戦争悲劇が繰り返され、あらゆるものが変化してしまったが、共和国には何もできることがないと主張する。するとエイテルは仲間と話し合い、パルパティーン議長の代理であり共和国代表団のリーダーでもあるアミダラに、分離主義勢力の創設以来、共和国が承認を保留し続けている連合の合法化を認めるよう即座に要求したのだった。
アミダラはエイテルの要求の受け入れにためらいを見せたが、彼女の発言はボンテリの息子、ラックス・ボンテリによって遮られた。彼は母の後継者として分離主義元老院の議員となったが、その直後に連合との関係を断ち切っていたのである。ここで自らの態度を表明したボンテリは議員たちの前で、ドゥークー伯爵が母を殺害したと訴えたのだった。ベク・ラワイズは即座にボンテリの言葉を捏造であると断言し、BXシリーズ・ドロイド・コマンドーに彼を部屋から追い出すよう命じた。クライズが抗議するが、エイテルは彼女の要求を内政干渉だとし、共和国とマンダロリアンの介入を排除する。そしてボンテリが保安ドロイドに連行されると、邪魔が入ったことについてラワイズが陳謝し、協議を再開したのだった。だが両陣営の努力にも関わらず、マンダロアでの交渉はすぐに決裂し、エイテルと同僚議員たちは共和国代表団との合意に至ることができなかった。一方で、ボンテリは彼の友人であるタノによって連合の上陸艇から救出され、収監を逃れることができたのである。
人物と特徴
ヒューマノイド種族のヴォウ・エイテルは、赤い目と緑の肌を持ち、頭部から2列に並んだ角を生やしていた。また、彼女は政治的洞察力に恵まれており、それを活かして分離主義元老院の議員として活躍していた。ミーナ・ボンテリ議員が議会で共和国との和平協議を提案したとき、企業同盟と関係を持つ彼女は、企業同盟は決してそのような案に賛成しないと断言し、即座に反対を表明した。だがこうした反和平の立場に反し、後に彼女は共和国との和平交渉に臨む分離主義代表団の一員としてマンダロアへ向かうことに同意している。この席上で、エイテルは分離主義勢力の合法化を強く要求し、最優先事項としてパドメ・アミダラに連合に対する正式な承認を求めたのだった。そして、サティーン・クライズと共和国代表団がラックス・ボンテリの逮捕について分離主義勢力に抗議すると、エイテルは内政干渉であると訴え、部外者の介入によって状況が抑制されることを防いだのである。