ダグ
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ダグは、惑星マラステアに原住する暴力的な哺乳類型種族である。彼らは上腕を使って移動を行い、下腕を使って物を掴む。
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生態と外見
ダグの肉体的機能はその特異な外見によって特徴付けられる。表皮は骨格の上に垂れ下がるように貼り付き、婚期になると膨張する。耳は魚の尾びれのように後ろに張り出し、耳の近くの垂れ幕からは慣習的にビーズ玉のようなアクセサリー類をぶら下げている。彼らは骨格の重心が胴体の上に突き出ているため、文字通り前腕で歩き、後ろ足も細かい作業に用いる。彼らのこの特異な体つきはマラステアの高重力によるところが大きい。
ダグは飛び跳ね、泳ぐことによって、陸地でも樹上でも素早く移動することができる。彼らの造る建築物の多くはタワー型をしており、その内部は開放的なプラットフォームとして機能する。他の多くの種族はダグたちを原始的な種族だと考えているが、彼らは高度なテクノロジーをもった種族であり、複雑な建造物を造ることができる。しかし、多くは荒れ果てた未開の地にある樹上の原始的な部落で生活することを好んでいる。
ダグは気性が荒いことで最もよく知られている。また、彼らは反射神経が極めて発達しており、銀河全域で長期にわたって違法行為とされていたポッドレースと呼ばれる危険な競技にも熟練している。競技中、彼らは野蛮で横暴で、さらには暴力的にもなるのだ。
歴史
ダグは銀河共和国のメンバーである惑星の1つ、マラステア出身の、悪意に満ちた堕落した種族である。彼らは草木の生い茂る西の大陸に居住しており、一方でグランたち他の入植者は東の大陸を支配している。ヤヴィンの戦いの8,000年ほど前、共和国はハイディアン・ウェイに面したマラステアの地の利を活かして東大陸に植民地を設立した。グランたちが入植を開始したのはヤヴィンの戦いのおよそ1,000年前のことである。彼らは原住民のダグたちを自治もできない知能の劣る下級労働者とみなした。その結果、ダグとグランの最初の接触は長きにわたる血塗られた凄惨な戦争へと発展したのだった。
グランたちは既に銀河元老院で大きな権力と影響力を振るっていたため、共和国はグランによる暴力的な行為を支持した。ダグは武装解除され、政治的権力も奪われ、故郷の惑星の西の大陸へと追いやられたのである。マラステアはグランによって支配され、元老院の代表も彼らによって独占されることになった。ダグたちは不平等な協定を強いられ、わずかな賃金で働く奴隷のような下級労働者として扱われることになる。その後、ダグの民主主義と呼ばれる組織がこの協定に抗議し、共和国における軍隊設立法案への反対を訴えたのだった。ダグたちはグランやゼヘスブラといったマラステア星系に入植した他の種族たちと何度も戦争を起こしていため、共和国による制裁の対象となり、苦汁を味わっていたのである。だが彼らは自分たちを戦士であると考えており、軍事力を否定することによってより邪悪で野蛮な存在になれると信じていたのだった。
ヤヴィンの戦いの21年前、マラステアの戦いの間、分離主義勢力はこの惑星に大規模なドロイド軍を投入し、ダグと共和国の防衛部隊を圧倒した。それに対抗するため、共和国部隊はドロイドだけを迅速に行動不能にする新型超兵器、電子プロトン爆弾を使用したのである。だが、この爆弾による衝撃はマラステアの地下で生き延びていたジロ・ビーストの最後の1頭を目覚めさしてしまった。ジロ・ビーストは共和国とダグの戦線を壊滅させ、多くの犠牲を招くことになる。ダグのリーダー、ドージ・ナカ・ウラスとその部下たちは、共和国にマラステア産の燃料を供給するマラステア協定の調印の見返りとして、彼らにこの怪物を抹殺するよう要求した。だが、パルパティーン最高議長とジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーは、ジロ・ビーストを殺害するのではなく、研究材料として密かに運び出そうと考える。共和国部隊は、ダグたちには殺したと見せかけて、この怪物をスタン・タンクで麻痺させたのだった。そしてジロ・ビーストはコルサントの管理された研究施設へと運ばれたが、到着直後に脱走し、大惨事を招くことになる。その結果、何百万もの人命を救うため、ジェダイはこの怪物の抹殺を余儀なくされたのだった。