ケン
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解説
かつて謎のジェダイ・マスターによって見出された少年ケンは、帝国の目から逃れるため、ヤヴィン4の地下に造られたジェダイの失われし都へと連れて行かれた。ケンの出生の秘密は厳重に守られていたが、彼はかなり強いフォースの資質を持っていた。しかし、彼自身が覚えていることといえば、誕生石の付いた銀のチェーンを身に付けていたということだけだった。そして、この石について分かっていることもシルバー・クリスタルの半球状の破片であるという事実だけであり、その起源さえも定かではなかったのだ。
ケンは人々から隔離されたジェダイの失われし都で、ドロイドの管理人DJ-88らによって育てられるという数奇な人生を歩んでいた。他の友人も宿題添削ドロイドのHC-100、小さなマイクロチップ(チップとも呼ばれる)などのドロイドばかりであり、生身の友人といえば、地上で見つけた愛玩動物ムーカのズィーボだけだった。
ケンは失われし都のジェダイ・ライブラリでジェダイの歴史を学んでおり、年齢を重ねるにつれてルーク・スカイウォーカーを尊敬するようになっていった。同時に彼は自分のフォースの才能を活かす方法を学び、いつか反乱軍の英雄の1人として帝国軍と戦いたいと考えていた。しかし、ドロイドたちはケンの身を心配しており、彼が1人で生き残るのに十分な経験を積むまで、失われし都の中での制限のある生活を強いていたのだ。しかしエンドアの戦いの1年後、12歳になったケンは短時間だがフォースの力を最高レベルにまで高めることができるようになり、こっそりと地上を探索しに出かけた。彼はそこでルーク・スカイウォーカーと対面したが、すぐにDJ-88に見つかり、再び地下都市に連れ戻されてしまうのだった。
その後、ケンは惑星デュロで本当の父親トライクロップスと対面した。トライクロップスはパルパティーン皇帝の実の息子だったが、精神に異常をきたした危険人物として当局から恐れられ、銀河系各地の精神矯正施設を転々とする幽閉生活を強いられていたのである。しかし、トライクロップスはこのときはまだ自分が父親であるという事実を明かさなかった。彼はルーク・スカイウォーカーに帝国を憎んでいると伝え、反乱軍と行動を共にする道を選ぶのだった。
一方で、ダークサイドの最高預言者カダーンは3つ目のペテン師トライオキュラスを皇帝の後継者として認めていた。だが同時に彼は、トライオキュラスがケンによって滅ぼされるであろうという預言も告げていたのだ。そして、預言はケンがこの奴隷主に関して書かれたDJ-88の持つファイルを読んだときに成し遂げられた。トライオキュラスはゾーバ・ザ・ハットの陰謀やカダーンの策略によって急速にその影響力を失い、ついには同盟軍が作成したヒューマン・レプリカ・ドロイド、レイアIIの凶弾によって倒れたのである。その後、カダーンは自らを皇帝と称し、トライオキュラスの後ろ盾となっていたグランド・モフたちを流刑惑星へと追放すると、ジェダイの失われし都を破壊するためケンの行方を追うのだった。
カダーンはトライクロップスに仕掛けられていたスパイ装置を利用し、ケンとルークを捕らえることに成功した。そしてカダーンはケンに誕生石の残り半分を見せ、ケンの出生の秘密を教えることと引き換えに失われし都の入り口を聞き出した。そして都の中で、カダーンとDJ-88は少年にすべてを語った。ケンの母親はジェダイの王女ケンダリーナであり、帝国に逮捕されてケッセルのスパイス鉱山に送られ、看護婦として働かされていたのだ。そこで彼女はパルパティーンの息子であるトライクロップスと出会った。やがて2人は結婚し、ケンダリーナはケンを出産したのである。カダーンの持っていた誕生石の残り半分も、もともとはトライクロップスが持っていたものなのだ。
自分がパルパティーン皇帝の孫であることを知ったケンは、自分の体にダークサイドの血が流れていることを知り恐怖に怯えたが、ルークによってダークサイドの淵から救出された。彼らは反撃を開始し、カダーンを地下都市に閉じ込めることに成功した。そして2人が反乱軍の秘密基地に戻ると、そこにはトライクロップスが息子に宛てた置手紙が残されていたのである。この手紙の中でトライクロップスはケンに許しを乞い、自分への信頼を求めるのだった。