アヴァロ・スッククール
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解説
アヴァロ・スッククールはローディアにおけるブラック・サンの最も有名な連絡員である。仲間たちと違って彼の仕事はカジノの主人という立場上、一般の人々との接触やブラック・サンとの取引きに関心をもった人々との面会が中心になっていた。また、スッククールの直属の上司は同じローディアンであるヴィゴのクレゾだが、彼は直接プリンス・シーゾーと通信する経路も維持していたのである。
スッククールはイクウォーター・シティの娯楽街でローディアでは標準クラスの近代的なカジノを経営していた。この近くにはより大きく派手で繁盛したカジノがたくさんあるが、彼は自分の店フリップ・オブ・ザ・クレジットの大きさに満足しているのである。ローディアにはスッククールがブラック・サンの連絡員であることを知っている者はほとんどいない。他のカジノや娯楽施設も大部分は彼の手下によって経営されており、多くのギャンブラーや大量の掛け金を独占して楽しんでいるのである。
フリップ・オブ・ザ・クレジットを訪れるすべての客は厳重な監視網によって監視されている。客の中には武装した警備員も混じっており、ブラック・サンのスパイや雇われた衛兵たちも偽造された機械や偽金をくまなく探していた。彼らはシガーラの煙に紛れてサバックを楽しみながら、絶えず敵や競争相手にも目を光らせていたのである。
スッククールは自分のカジノを大変気に入っていた。彼は一見したところ単なる成功したローディアン実業家に過ぎないが、その顔に覆い被さる衰えた鈍い緑色の皮膚は彼の実業家としての人生を色濃く映し出しており、その片口のベーシックも相手に見た目以上にのろまな印象を与えているが、実際には極めて利口なのである。
スッククールはブラック・サンにとって有能な人材である。彼は優れた社交性と逃避力を兼ね備えており、これらが困難な状況を追い払うための決め手となり得ることも知っていた。性格も陽気で明るいが、情報こそが力であることを十分に心得ていたのである。情報は与えられるものではなく、むしろ売られるものであり、手にすることができなければすべての利益を逸してしまう。スッククールにはブラック・サンほどの野心はないが、いずれは1つの組織をまとめ上げるだけの素質は十分にあると言えるだろう。
スッククールは甥のグリードと同じくテツー族のローディアンであるが、その仲間たちは政治的理由からローディアの闘将ナヴィック・ザ・レッドに事実上滅ぼされてしまった。しかし、スッククールにはブラック・サンからの信頼という強みがあり、ナヴィックもブラック・サンを敵に回すほど愚かではなかったのである。その上、テツー氏族の大部分は既に殺されており、スッククールが彼の地位を脅かす心配もほとんどなかった。実際、スッククールにも、そしてナヴィックにもそんな勇気はなかったのである。