グリード
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グリードは、ローディアンの賞金稼ぎであり、グリード・ジ・エルダーの息子である。ヤヴィンの戦いの32年前、彼は幼いアナキン・スカイウォーカーやW・ウォルドと共にモス・エスパで暮らしていた。彼の父親も賞金稼ぎだったと推測され、ナヴィック・ザ・レッドの主要なライバルだったが、若きグリードには父の勇敢さが欠けており、タトゥイーンのチャルマンの酒場でハン・ソロによって簡単に殺害されたのだった。
目次 |
経歴
初期の人生
タイリアス星系に属するグリードの故郷ローディアでは、賞金稼ぎが最も名誉ある職業とされており、様々な部門ごとに毎年1回最も優れた賞金稼ぎが表彰されていた。ただ1つ不名誉な行為とされていたのは、発見したお尋ね者を放置し、余計な犯罪を積ませて賞金を吊り上げることである。こうした卑劣な行為にはローディアの評議会も難色を示していたのだ。
グリードの父も多くの人々から尊敬される偉大な賞金稼ぎの1人だった。だが、当時はローディアが最も野蛮だった時代でもあり、氏族間の流血の争いが絶え間なく続いていたのである。著名な賞金稼ぎであるグリードの父も、冷酷なナヴィック・ザ・レッド率いる好戦的なチャッツァ氏族のローディアンたちにとって格好の標的とされていた。やがてグリードの父は惨殺され、家族の財産も全て奪われてしまう。それでもチャッツァ氏族の気勢は衰えず、ナヴィックはグリードの属するテツー氏族のローディアンを皆殺しにすると宣言したのだった。
平和的なテツー氏族のローディアンたちではナヴィックの軍勢に太刀打ちできず、危機を察知したグリードの母ニーラは故郷から逃走することを決心する。彼女は当時3歳だった幼いグリードを抱きかかえ、2人の兄ノックとティークー、その他の多くの仲間たちと共に銀色に輝く3隻の巨大宇宙船で故郷を飛び立った。その後、第2の故郷を求めて銀河系をさまよう宇宙船の中で、ニーラはグリードの弟となるキーダックを出産した。やがて彼らはついに名も知らぬジャングルの惑星を発見し、平穏な暮らしに戻ることができたのだった。
この新しい惑星で成長したグリードに本当の故郷に関する記憶はなく、彼はこの惑星を故郷だと信じたまま15歳を迎えることになる。そして彼がいつものように弟のキーダックと遊んでいると、ノック叔父が山の洞窟の中に入っていく姿が見えたのだった。叔父の後をつけた2人は洞窟の中で3隻の巨大な宇宙船を発見した。2人はこのことを母に話し、初めて自分たちの悲劇的な運命を知らされたのである。
そして1ヶ月後、父を殺したナヴィック・ザ・レッドが部下を引き連れてついにこの惑星にやって来た。彼らはテツー氏族の移住者たちを次々と虐殺し、グリードらは再び宇宙へと逃走することを余儀なくされた。ノックがたびたび宇宙船を点検していたのもこのときに備えてのことだったのだ。3隻のうち1隻はすぐに破壊されてしまったが、ノックの操縦する<ラディオン>はハット・スペースにある宇宙港衛星ナー・シャダーまで逃走することができた。彼らの新しい生活はナー・シャダーのコレリアン地区のレベル88で始まり、グリードはここで一人前の青年へと成長していったのである。
タトゥイーンへの移住
やがてグリードの家族はタトゥイーンへ移住することになった。この砂漠の惑星で過ごす間に、グリードは気性の荒さで知られるようになる。ヤヴィンの戦いの32年前、彼はブーンタ・イヴ・クラシックで優勝した若きアナキン・スカイウォーカーの不正を訴え、この人間の少年と殴り合いの喧嘩となったが、クワイ=ガン・ジンによって仲裁された。このとき友人のW・ウォルドは彼に、野蛮なことを続けているといつか痛い目に遭うと警告している。最終的にケチな犯罪者となったグリードは、ジャバ・ザ・ハットの宮殿で多くの時間を費やすようになり、有名になることを熱望する他の小悪党たちと共に賭けゲームに明け暮れていたのだった。
クローン大戦中もグリードはタトゥイーンに留まっていた。あるとき彼はコルサントへ向かい、仲間の傭兵の手を借りて、N・パパノイダ男爵の2人の娘、チェ・アマンウェとチー・イクウェイを誘拐する。パントラの書記長とその息子アイオンはローディアンの賞金稼ぎを追ってジャバの宮殿にたどり着き、グリードにモス・アイズリーでチェ・アマンウェを解放するよう促したのだった。そして彼らがチェ・アマンウェの拘束されている酒場に到着すると、グリードはパントランたちを裏切り、酒場の客たちとの銃撃戦が開始される。だが、ローディアンは真っ先にその現場から逃走したのだった。
帝国の時代
クローン大戦後のある日、グリードは再びナー・シャダーに戻ってきた。彼は雑踏の中で2人の賞金稼ぎ、スパーチ ”ウォーホグ” ゴアとディズ・ナタズに遭遇する。彼らは帝国のお尋ね者である腐敗したスパイス検査官を殺害したが、同じ賞金を狙っていたゴーム・ザ・ディゾルヴァーと呼ばれる恐ろしいサイボーグに襲われていたのだ。偶然居合わせたグリードは背後からゴームを仕留めることに成功し、結果的に2人の命を救うことになる。このとき彼らから反乱軍に賭けられた賞金のことを聞いたグリードは、偶然にもコレリアン地区の同じレベルに反乱軍が隠れていたことを知っており、帝国軍に密告したのだった。名のある賞金稼ぎは自分専用の船を持っていなければならない。グリードもこの賞金で自分専用の海賊船(既に名前は<マンカ・ハンター>と決めていた)を手に入れることを熱望していたのである。
しかし、ゴアの弟子となって賞金稼ぎの修行に励んでいたグリードは、すぐに自分の過ちに気づくことになる。密告を受けた帝国軍は反乱軍の隠れ家に対して激しい攻撃を行い、コレリアン地区の4分の1を瓦礫の山と化したのだ。グリードと2人の賞金稼ぎはその直前に宇宙船<ノヴァ・ヴァイパー>で脱出することができたが、賞金欲しさのために家族の死を招いてしまったことは、グリードにとって深い悲しみとなるのだった。
ヤヴィン・ヴァシリカと最期
ヤヴィンの戦いの直前、グリードは小型宇宙船を借り、ヤヴィン・ヴァシリカの探求に乗り出した。彼自身は本領を発揮できていないが、銀河系で最も偉大な賞金稼ぎであると自負していたのである。
その後、3人はタトゥイーンへと辿り着き、グリードとゴアはジャバ・ザ・ハットに雇われた。ローディアンのハンターは冷酷で、安い賃金でよく働き、そして失敗したときはランコアにとって最高の餌となる。そのため、ジャバは彼らのことを大変気に入っており、グリードにとってもジャバの下で働くことは賞金稼ぎとしての能力を高めるのに最適の方法だったのだ。
やがて、グリードはジャバからハン・ソロへの借金の取り立てを命じられた。奇しくも彼はナー・シャダーで一度ソロと出会っており、屈辱を味わわされたことがあったのだ。そのとき愛機となる予定だった<マンカ・ハンター>を見ていたグリードは、どうしてもデック6・パワー・カップリングが欲しくなり、偶然見つけた<ミレニアム・ファルコン>から盗み出したのだった。しかし、彼はチューバッカに捕まってしまい、そのときソロにランコアの皮製ジャケットを奪い取られたのである。グリードはそのときの屈辱を決して忘れてはいなかった。
モス・アイズリーの酒場でソロを待っていたグリードは、運良く彼が1人になったのを確認した。もちろんチューバッカも遠くから2人に目を光らせていたが、グリードはそんなことに気づくはずもなかった。それでも彼は用心のためゴアに後方支援を依頼し、ソロの胸元にブラスターを突き付けると、ジャバからの借金の返済を要求した。しかし、ゴアにはグリードに勝ち目がないことは十分に分かっており、当然手助けをするつもりもまったくなかった。彼はかねてからグリードの命を狙うナヴィックの部下、スークとニーシュに買収されていたのである。そして、先に相手を仕留めたのはやはりソロだった。グリードはテーブルの下にブラスターを握ったソロの利き腕が隠れていることにも気づいておらず、簡単に返り討ちにされてしまったのである。未熟な賞金稼ぎの短い一生はこうして終わりを告げたのだった。
その後、酒場でバーテンダーをしていたウーハーはグリードの死体を回収し、彼の肉片を新しいドロイドC2-R4に注ぎ込んだ。彼がグリードの血肉から作ったリキュールの味は未だかつてないほど力強く、ジャバも大金を払ってくれると確信させるものだったという。
グリードの死後、ウーハーと彼の新しいドロイド、C2-R4はこの賞金稼ぎの遺体を手に入れ、それを使って強力なリキュールを作り上げた。残された部分はウーハーによって針で突き刺された頭部だけである(彼は生前からグリードを嫌っていたのだ)。その後、グリードの頭部は彼を知る何者かの手によって運び去られ、仲間の賞金稼ぎたちが参列するなか、葬儀が行われたのだった。
人物と特徴
グリードはその社会的不適合性から、叔父であるアヴァロ・スッククールをはじめとする多くの人々によって「あまり有望でない」と思われていた。そのためクローン大戦の時代までに、彼は賞金稼ぎというものに対する感覚を身に付け、自分の行動を形作ったのである。この変化はグリードがティモ・ディオニシオに懸けられた賞金を追ったときさらに明確となった。彼はどこへ行けば情報を得られるか、そしてどうすれば任務を遂行できるかを知っており、ハン・ソロに対する仕事を請け負ったときには、その自信を加速させていたのである。彼の興奮しやすい性格はなりを潜め、不満を漏らすこともほとんどなくなっていた。だが、グリードは暗い小道でノック・デリックに先に銃を向けられるなど、初歩的なミスを繰り返してもいた。彼は、周囲にまったく注意を払わず、神経質で臆病であり、自信過剰だと囁かれ、しばしば不満を漏らしていたのである。
グリードは戦闘時にDT-12ヘヴィ・ブラスター・ピストルを使用していた。