トライクロップス
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解説
かねてから帝国内ではパルパティーン皇帝に3つの目を持つ息子がいるという噂がささやかれていた。しかし、実際にその真相を知る者はおらず、帝国当局もこうした噂を公式に否定し続けていた。だが、エンドアの戦いでパルパティーンが死亡した後、ケッセルに皇帝の息子を名乗る人物が現れた。額に第3の目を持つペテン師トライオキュラスは、グランド・モフ中央委員会と手を組み、帝国の新支配者として名乗りを上げたのである。
しかし、皇帝の息子は他に実在していた。突然変異によって生まれたトライクロップスは、後頭部に覚醒作用のある第3の目を持っていた。また、彼はまとまりのない白髪を生やし、こめかみには何年にもわたる強制的な治療処置の痕跡が残されていた。帝国はトライクロップスを狂気の人物と見なし、彼が皇帝になることは帝国と銀河系にとって真の脅威であると考えていた。そのためパルパティーンは実の息子を生まれてすぐに追放し、ケッセルのスパイス鉱山に送り込んでいたのである。当時ケッセルの奴隷主だったトライオキュラスは、トライクロップスを残忍な方法で侮辱し続けていた。やがて彼はトライクロップスの秘密を知り、額の目を利用して皇帝の後継者を名乗ろうと企んだのである。
ケッセルで拘束されていたトライクロップスは、自分と同じく捕らえられ、精神矯正施設で看護婦をさせられていたジェダイの王女ケンダリーナと知り合い、恋に落ちた。やがて2人は結婚し、ケンダリーナは息子を出産する。子供は母親の名にちなんでケンと名付けられたが、帝国の目から逃れさせるため、とあるジェダイ・マスターによってヤヴィン4にあるジェダイの失われし都に連れて行かれるのだった。不幸にも、ケンダリーナはその直後に病死している。
トライクロップスは確かにパルパティーンの邪悪な遺伝子を受け継いでいた。彼は夢の中で邪悪な超兵器のアイデアを創造し、無意識にその断片情報を口にするのだ。帝国軍の科学者たちはその言葉を記録し、新兵器の開発に使用していたのである。
やがて帝国は偽者のトライオキュラスを皇帝の息子であるとし、新支配者として正式に認める声明を発表した。彼はダークサイドの預言者たちからも暗い祝福を受け、皇帝の後継者の座を手にしたのである。そして帝国はトライクロップスをケッセルからデュロに移動させ、彼の精神を再び改造しようと試みた。しかし、彼は帝国を嫌う平和主義者であり、精神矯正にも必死の抵抗を行う。その後、彼はルーク・スカイウォーカー率いる反乱同盟軍に救助され、彼らと行動を共にすることになる。
その後、トライクロップスの体内に帝国軍のプローブ・ドロイドへ意思を伝達するための装置が移植されていることが分かった。同盟軍の科学者たちはそれを利用してプローブ・ドロイドに偽情報を送り、帝国軍を撹乱させる。そして不要になった伝達装置を破壊するための準備に取り掛かるが、トライクロップスは完全な自由を求めて反乱軍司令本部から姿を消したのだった。彼は息子ケンに手紙を残し、自分が父親であることを打ち明け、息子に許しを乞い、父を信頼してほしいと告げたのである。