CC-3714
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CC-3714、通称フィルは、クローン大戦中にジェダイ・ナイトに昇格したばかりのナダー・ヴェブの配下にいたベテラン・クローン・トルーパー・コマンダーである。ヤヴィンの戦いのおよそ21年前、彼はクローン・トルーパー分隊を率いてアウター・リムのヴァセック第3衛星での任務に向かった。彼らはヴェブとジェダイ・マスター・キット・フィストーと共に、銀河共和国による拘束を逃れた通商連合のヌート・ガンレイ総督の捜索を行ったのである。しかし彼らは何も知らなかったが、ガンレイと独立星系連合国家元首ドゥークー伯爵は、追跡ビーコンを使ってジェダイを罠に誘導し、彼らにガンレイが衛星の城に潜んでいると思い込ませていたのだった。
一団が罠にはまったことに気づいた後、グリーヴァス将軍が個人的な保養地であるこの城に到着した。ジェダイとクローン・トルーパーたちはグリーヴァスを捕らえようとするが、共和国分隊との短い戦闘の後、サイボーグ将軍は要塞の秘密の司令センターへ逃走する。その後、グリーヴァスはフィルとジェダイの足元で溶鉱炉の落とし床を開き、さらにペットのログウォート、ゴアを放って彼らを襲わせた。フィルは猛獣に尻尾で捕えられてしまう。ジェダイが彼を助けようとするが、フィルはゴアによって床に叩きつけられ、死亡したのだった。その後、ヴェブもグリーヴァスによって殺害され、この任務における生存者はキット・フィストーだけとなったのである。
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経歴
ヴァセック第3衛星
CT-3714、通称フィルは、銀河共和国と独立星系連合との間で争われた銀河規模の抗争、クローン大戦で、共和国グランド・アーミーに従事したクローン・コマンダーである。フィルは他のすべてのクローン・トルーパーと同様に、マンダロリアンの賞金稼ぎ、ジャンゴ・フェットの多数のクローンの中の1人だった。フィルはジェダイ・ナイトに昇格した直後のモン・カラマリ、ナダー・ヴェブの配下に配属され、クローン大戦中に彼と共にいくつかの戦いに参加していた。そしてヤヴィンの戦いのおよそ21年前、フィルはクローン・トルーパー分隊の指揮官として、アウター・リムの惑星ヴァセックの第3衛星への任務に参加したのだった。
この任務の中で、フィルの分隊はヴェブと行動を共にした。その後、ヴェブの元ジェダイ・マスター、キット・フィストーも加わり、彼らはダーク・アコライト・アサージ・ヴェントレスによって共和国の拘束から救助された通商連合のヌート・ガンレイ総督を捕らえに向かったのである。だが、ヴァセックの衛星にあった建造物には、ジェダイに対する罠が待ち構えていた。ヴェネター級スター・デストロイヤー<トランクウィリティ>でガンレイを銀河首都コルサントへ護送する途中だったジェダイ・マスター・ルミナーラ・アンドゥリィとジェダイ・パダワン・アソーカ・タノは、フィストーに、ガンレイを[ヴァセック星系]]まで追跡したと報告していたのである。
フィルは部下のクローン・トルーパー、ベルとナイナーに、彼がジェダイと共に他のトルーパーを引き連れて城の中を捜索している間、ニュー級アタック・シャトルを見張っているようにと命じた。フィストーはフィルに、城の門を開ける際にサーマル・デトネーターは不要だと告げ、代わりに入り口を起動させる秘密の石を押す。そして城に入った彼らは「聖なる高台」と呼ばれる部屋にたどり着き、そこでかすかな会話を耳にしたのだった。部屋の中ではB1バトル・ドロイドの分隊と、彼らに背を向けたヌート・ガンレイが会話をしていたが、総督がジェダイを罠に導くために用意されたホログラムであることをジェダイたちは知らなかった。そしてクローンとジェダイがドロイドを一掃し、ナダー・ヴェブがフォースでガンレイの椅子を回転させたとき、総督の正体がホログラムであることが判明したのである。ガンレイが椅子の近くにあった追跡ビーコンを起動させると、ホログラムが消えた。続いてドゥークー伯爵のホログラムが出現し、ガンレイを獲り逃してくれた代わりに素晴らしい報酬を用意したと彼らに告げる。フィストーとヴェブは自分たちがこの城に誘い込まれたこと、そしてこれが罠であることに気づいたのだった。彼らは暗い廊下を先に進み、フィルは自分たちが置かれている状況に不安を抱く。巨大なカリーシュの彫像と交換用サイボーグ・マスクを見たフィストーは、彼らがグリーヴァス将軍のアジトに足を踏み入れてしまったことに気づいた。だが、彼らは今にもグリーヴァスが到着するであろうことを認識すると、サイボーグ将軍を捕らえる機会を得たことを喜んだのだった。これが実現すれば戦争の流れを変えることができるのだ。
最期
城の秘密のハンガーに着陸したグリーヴァスは、その直後にジェダイとクローンによる奇襲を受けた。フィルと部下たちがブラスターを抜くが、グリーヴァスはキット・フィストーの降伏勧告に従わず、4本のライトセイバーを起動する。ジェダイは元カリーシュの大将軍をけん制し、彼の腕を1本切断したのだった。フィルは兵士たちにグラップリング・フックを使ってグリーヴァスを取り押さえるよう命じ、フィストーとナダー・ヴェブがとどめを刺そうと試みた。グリーヴァスは力を振り絞ってクローンから逃れるが、フィストーは彼のサイボーグ・ボディを腰から真っ二つに切断する。サイボーグ将軍はかろうじてその場を逃れ、アジトの秘密の司令センターへ逃げ込んだのだった。この戦いで2人のクローン・トルーパーが失われ、残りはフィルともう1人のトルーパー、そしてジェダイたちの4人だけとなってしまったのである。
フィルと他の生存者たちは城からの脱出を図るが、グリーヴァスは外のドアを閉ざして彼らを閉じ込めた。フィルはシャトルの警護をしているベルとナイナーをコムリンクで呼び出し、インナー・リムのベスティンIVにいる艦隊にクローン・トルーパーの増援を求める連絡を入れるよう命じる。だがこのとき、グリーヴァスのIG-100マグナガードがミサイル・ランチャーを使ってクローンたちを殺害したのだった。そして司令センターではグリーヴァスが生き残った共和国分隊に向けた罠として、溶鉱炉に通じる落とし床を作動させた。フィルともう1人のトルーパーの足元が開き、2人は落下してしまう。1人は灼熱の溶鉱炉に落ちて死亡したが、フィルはグラップリング・フックを発射し、ヴェブとフィストーの助けを得て生き延びたのだった。
続いてグリーヴァスはペットのログウォート、ゴアを放ち、侵入者たちを襲わせた。ゴアを見たフィルはブラスター・ピストルで怪物の頭部を撃つが、光弾がゴアのヘッド・アーマーに跳ね返されてしまう。ログウォートはフィストーの武器を奪い、ヴェブはフィルに、自分がフォース・ジャンプで怪物に飛び移る間、ゴアを撃って注意を引き付けるよう命じた。だが、ヴェブがゴアの背中をライトセイバーで突き刺すと、ゴアは長い尻尾を使ってフィルを床から持ち上げたのだった。ゴアはフィルを尻尾で握り締め、2人のジェダイはクローン・コマンダーを助けようとするが、遅かった。フィストーがログウォートの顔面をライトセイバーで切り裂いたとき、フィルはゴアによって床に叩きつけられ、その衝撃によって即死したのである。最終的にヴェブもグリーヴァスによって殺害され、その後、フィストーもサイボーグと戦ったが、ジェダイ・マスターは逃走し、衛星を離れたのだった。
人物と特徴
フィルはジェダイ・ナイトに昇格して間もないナダー・ヴェブの配下に配属されたベテラン・クローン・トルーパーである。彼はヴァセックの任務以前にも、ヴェブのもとでいくつかの戦いを経験してきた。ヴァセック第3衛星でのヌート・ガンレイを捜索する任務のときも、フィルは通商連合の総督を見つけようと決意していたのである。グリーヴァスが共和国部隊を抹殺するため、溶鉱炉に通じる秘密の落とし床を作動させたとき、フィルはいち早くこれが罠であることに気づいた。彼はこの任務ですべての部下を失ったが、グリーヴァスのペット、ログウォートのゴアと遭遇してもなお、ヴェブとキット・フィストーを守ることに集中していたのだった。だがフィルは自身を守ることができず、ログウォートによって殺害されてしまったのである。
フィル、ヴェブ、フィストー、他のクローン・トルーパーたちがグリーヴァスの城の正門を見つけたとき、フィルはサーマル・デトネーターで門を破壊しようとしたが、フィストーにそれは不要だと拒否された。フィルは射撃と接近戦の両方の訓練を受けていた。
装備
フィルのフェーズI・クローン・トルーパー・アーマーにはオレンジ色の細かいラインが描かれていた。また、このクローン・コマンダーは腰にブラスター耐性を持つスカート状のカーマを着用し、ショルダー・アーマーとしてポールドロンを装着していた。さらに彼の偏光バイザー・ヘルメットには2個のフラッシュライトが装備されていた。フィルはDC-17ハンド・ブラスターとサーマル・デトネーターを携帯し、ヴァセック第3衛星でもこれらを使用している。また、分隊の他の兵士たちと同様に、フィルはグラップリング・フックの付いたDC-15Aブラスター・ライフルも携帯していた。