ラタータック
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ラタータックは、クローン大戦当時、銀河共和国にその存在が知られていなかったアウター・リムの惑星である。
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地理
ラタータックは乾燥した不毛な山岳地形の惑星であり、軌道から見たその姿から、地表のほぼ全体が赤い岩で覆われていることが分かる。居住者の多くはこうした岩を掘り、その内部で暮らしていた。
歴史
赤く輝く小さな惑星ラタータックは、あたかも血滴のようにアウター・リムに浮かんでいる。この惑星は銀河系の中心部から遠く離れているため、共和国からも発見されておらず、原住するヒューマノイドたちも銀河系の他の勢力による支援や影響を受けることなく発展したのだった。原住種族たちは原始的な状態を維持していたが、互いに殺しあうことはすぐに学んでいた。ラタータッキたちは決して自分たちの間で物々交換などの取引きを通じて利益を上げようとせず、惑星上に分散した資源を巡って熾烈な生存競争を繰り広げていたのである。
やがてテクノロジーが発達しても、ラタータッキはすべての成果を殺人に向け、更なる残酷な手法を編み出していった。この惑星では戦争こそが規範だったのだ。何世代にもわたる戦いによって惑星上の都市の大部分が瓦礫と化し、人口の大半が大量虐殺の犠牲者となった。ラタータッキは惑星規模の兵器を決して開発しなかったため、この血塗られた戦争は何世代でも繰り返すことができたのだ。絶え間ない暴力はこの惑星が宇宙レベルのテクノロジーを持つ妨げとなり、ラタータッキは自分たちがこの銀河系で唯一の存在だと信じていた。彼らには銀河共同体という概念はなく、隣人を征服することのみが重要視されていたのである。
ラタータックを発見したのはアウター・リムを拠点とする無節操な奴隷業者だった。しかし、針金のような体をしたラタータッキは訓練が極めて難しく、服従させるにはあまりにも強暴すぎた。そのため、彼らは輸出品としては不人気商品でしかなく、市場で利益を上げることはできなかったのである。だが逆に、ラタータックの戦争家たちはエキゾチックな戦士たちに気前よくクレジットを支払っており、彼らに奴隷を輸出することで利益を上げることができたのだった。やがて傭兵として働くことはラタータックを訪れる一般的な理由となったが、契約の終了に関する取り決めでしばしば難しい問題を引き起こすことも多かった。
いたるところで戦争が行われている間、数少ない中立地域出身の積極的なラタータッキは、利益の上がるアイデアを生み出していた。有望な傭兵や奴隷兵士を闘技場で戦わせ、その試合を賭博や観戦の対象とすることでクレジットを得ようというのだ。彼らはこの資金でさらなる兵士や外界の武器を購入することができたのである。
こうしてラタータックには多くの闘技ピットが作られるようになったが、それらはこの岩の多い惑星にわずかに存在する中立地帯に集中している。なかでもザ・コールドロンと呼ばれる最大の闘技場は最高の闘士たちを擁しており、自分たちの戦争を勝利に導くための戦士を探す戦争家や将軍たちの関心を引いていた。また、ピットには獰猛な志願者を引き連れた奴隷商人たちも多数訪れているが、彼らの戦士は数々の戦いで戦争に売られる以上の価値を示すことが多く、最も成功した闘士の値段はラタータッキの将軍たちの購買力を超えるほどにまで故意に吊り上げられているのだ。
クローン大戦の勃発直後、ドゥークー伯爵は独立星系連合のために働く有能な戦士を雇うため、ラタータックを訪れた。恐ろしい力を持つ女性戦士アサージ・ヴェントレスは、これがラタータックを離れ、ジェダイ・オーダーに復讐を果たす絶好の機会になると認識する。彼女は密かにドゥークーとの接触を試み、その邪悪な野望に貢献したのだった。
社会
この惑星の司法システムは闘技場での試合に集約されていた。罪を犯し、有罪が宣告された犯罪者、または単にそうであると仮定された容疑者は、即座に闘技ピットに突き落とされ、残りの短い人生を終えることになるのだ。