ゾナマ・セコート
(肉体と精神の惑星から転送)
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ゾナマ・セコート(フェローアンは「肉体と精神の惑星」と呼ぶ)は、宇宙を旅する能力を持った、生きた知性を持つ惑星である。ゾナマは惑星自体を意味し、セコートはゾナマの生きた知性を指す。この惑星の正体は、内乱によって滅びたユージャン・ヴォングの本来の故郷、ユージャンターの種子だった。
地勢
ヤヴィンの戦いのおよそ30年前、惑星ゾナマ・セコートはティングル・アームの先端のガーダージ・リフトに存在していた。この惑星の大きさは直径およそ11,000キロメートルほどしかなく、3つの恒星に近接していることから、初期の入植者たちも独自の3点式羅針盤を開発している。旧共和国の記録を調べても、この星系に関する情報はおよそ200年前の時点から更新されていない。だが、多くの人々はそれを共和国のデータベースが混乱をきたしているだけだと信じているのだ。
ゾナマ・セコートは黄色い太陽の周りを回っていたが、この星は別の赤色巨星と白色矮星と重力的に連結しており、独自の3連星系を構成していた。後者の2つの星は惑星の空に壮大な光の歯車を描いていたという。だが、こうした珍しい状況下に存在していたにも関わらず、この星系はガーダージ・リフトのガス塊に囲まれていたため、発見することが非常に困難だったのだ。ゾナマ・セコートの原住民たちも惑星の位置を秘密にしておこうと懸命に努力しており、外界からの訪問が許されるのも、招待された者たちだけだった。
ゾナマ・セコートは極めてフォースの強い惑星である。また、この惑星には古くからいくつかの集団が入植しており、住人たちは非常に高速な宇宙船を作ることで知られていた。そして、この惑星は深い密林に覆われており、こうしたジャングルも惑星の位置に応じて動き、適応しているかのようである。
歴史
ナブーの戦いのおよそ60年前、フェローアンとランゲシという2種類の人々がゾナマ・セコートへ入植した。この惑星の初代導師レオア・ハルは、平和を維持し、種族ごとの能力を惑星にとって有益となるように使うべく、フェローアンを高地に、ランゲシを低地に居住させたのだった。惑星の名前を最初に与えたのもレオア・ハルであり、それはフェローアンの言葉で「肉体と精神の惑星」を意味している。「ゾナマ」は惑星の物質層を表し、「セコート」は惑星の生物層を表しているのだ。また、この惑星はここを訪れた多くの人々からグリーン・ランドとも呼ばれていた。
この惑星は本質的に生きているが、初代導師は、これを惑星上で実体となって現れるポテンティアムの意思に過ぎないと信じていた。彼は自分と惑星との絆が実際に惑星に自我を芽生えさせ、その自我であるセコートが天候から成長と死に至るまでの万物を支配するようになったことに気づいていなかったのだ。
ナブーの戦いの直後、ゾナマ・セコートは二度にわたって外からの攻撃を受けた。最初の攻撃は、新しい故郷となる惑星を求めて既知銀河系の外からやってきたファー=アウトサイダー、すなわちユージャン・ヴォングの一団である。この惑星ははるか昔に失われたユージャンターと酷似した方法で生きており、彼らにとってまさに完璧な標的だったのだ。ゾナマ・セコートは新しい自我を使って、ユージャン・ヴォングとの交渉を試みた。だが、ユージャン・ヴォングによって植えられたものは、ゾナマ・セコート固有の生態系によって完全に滅ぼされてしまい、彼らはその事実を自分たちへの欺きであると認識したのだった。ユージャン・ヴォングはゾナマ・セコートへの攻撃を開始したが、それはジェダイ・ナイト、ヴァーゲアの助けによって退けられる。しかし、惑星は南半球を大きく損傷し、完治するまでに1年の月日を要したのだった。
二度目の攻撃は、パルパティーン元老院議長にこの惑星とその脅威的な造船所を差し出すべく、この惑星を征服しようと考えたウィルハフ・ターキンによるものである。だが、住人たちはなんとかターキンの小規模な軍隊による攻撃を退けることに成功した。一部の人々にしか知られていないが、セコートの意思のもと、フェローアンとランゲシは惑星の地殻の下に巨大なハイパードライブを建造しており、このときゾナマ・セコートはターキンの艦隊からの攻撃を避けるため、惑星ごとハイパースペースへと逃れたのである。その後、何十年にもわたってこの惑星は誰にも目撃されておらず、新たなる定住地を求めて銀河系をさまよっていたのだった。
やがて、この惑星は一塊のハイパースペース異常の裏に隠されたクラッセ・エフェモラ星系に留まった。そして、ユージャン・ヴォングによる銀河系への侵略が佳境に差し迫ったとき、この惑星は再び位置を変えていた。そのころ、ゾナマ・セコートの存在を知ったルーク・スカイウォーカーとジェダイ・ナイトたちは、この惑星こそがユージャン・ヴォングとの長い戦いを終わらせる鍵であると考え、その所在を求めて未知領域へと旅立っていく。そして彼らがついにこの惑星を発見したとき、ゾナマ・セコートはどうにかユージャン・ヴォングの攻撃を撃退しており、ジェダイの一行を到着させたのだった。
その後、セコートはジェダイの一行がこの惑星にやってきた本当の理由を探るため、彼らに一連の尋問を行い、最終的にはユージャン・ヴォングとの戦争を終わらせる手伝いをするべく、ジェダイと共に既知銀河系へ帰還することに同意する。だが、タヒアリー・ヴェイラ、コラン・ホーン、そしてユージャン・ヴォングのネン・イェム、ハラー、ユシャアの突然の訪問によって、この戦争に勝利する望みはほぼ完全に失われてしまうのだった。タヒアリーはダゴバで出会ったシェイムド・ワンのハル・クァットに、この惑星を見つけると約束していた。だが、ユシャアの正体はノム・アノアであり、その目的は最高大君主シムラをも恐れさせるゾナマ・セコートを破壊することだったのだ。彼は地下深くに埋められた惑星のハイパードライブ・システムの神経網に進入し、システムに過負荷を引き起こさせるための培養機をセットした。だが、セコートはなんとか培養機を発見し、それを除去する。ゾナマ・セコートは爆発を回避し、行き先を定めずに再びハイパースペースの奥へと消えていったのだった。
このときのジャンプは惑星の地表に甚大な被害をもたらした。大陸はほとんど壊滅し、住人たちも地下へと逃れることを強いられたのだ。だが、やがてセコートは惑星の制御を取り戻し、コルサントの近郊へとジャンプすることで、ユージャン・ヴォングとの戦争を終わらせる努力を継続させる。セコートは惑星をコルサントの太陽を覆い隠す位置に移動させ、その重力でレインボー・ブリッジを破壊すると、コルサントの3つの衛星を押しやった。そして伝説の生きた惑星の突然の出現によって、ユージャン・ヴォングの軍司令官たちは攻撃中だったモン・カラマリから撤退し、シムラとその旗艦<シタデル>を守るべく、コルサントへと帰還したのである。
ゾナマ・セコートは戦いの中心地から距離をおき、セコータン・スターシップに接続されたジェダイたちに、ただ防衛のため飛ぶことを強要した。そして、シムラがこの惑星を滅ぼすためにアルファ・レッド・ウイルスに感染して死んだコーラルスキッパーを送り込んできたことに気づくと、セコートは「戦わずして戦う」という当初の計画に立ち戻ったのである。セコートはすべてのセコータン・シップを使用不可能な状態とし、上空で発見された船をすべて地上に着陸させるため、牽引艇の大軍を配置した。導師ジャビサは惑星に残っていたジェダイたちに、ゾナマ・セコートはユージャン・ヴォングにこれ以上の危害を加えるのではなく、彼らの故郷となる道を選んだのだと告げる。実は、この惑星こそは、遠い昔に滅んだとされるユージャン・ヴォングの故郷、ユージャンターの破片から生まれた「子供惑星」だったのである。そして、シムラとオニミが死亡すると、ユージャン・ヴォングは銀河同盟軍に対して降伏を宣言したのだった。
ジェダイ・ナイトたちは成立したばかりの銀河同盟を説得し、生き残ったユージャン・ヴォングがゾナマ・セコートに定住することへの許可を求めた。ゾナマ・セコートの親惑星を故郷とする彼らこそが、他のどんな種族よりもこの惑星を第2の故郷とするに相応しい存在だったのだ。銀河同盟がそれに同意すると、任務先から戻ったユージャン・ヴォングが次々とゾナマ・セコートに到着した。やがて、セコートはゾナマを連れて再び未知領域へと逃れていく。セコートは、未知領域であれば、この惑星とユージャン・ヴォングが外界の影響を受けることなく、再び分かり合えるようになるだろうと考えたのである。