ザカーリズ・ゲント
(ゲントから転送)
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解説
ザカーリズ・ゲントは20代の初期にタロン・カードの密輸組織で重要な地位に就いていた。彼はこの業界でおそらく最高のスライサーとして認められていた。チビアスで見出されたゲントはカードの所有するすべてのコンピューターとドロイドを使いこなし、それらが円滑に動作するように整備していたのだ。
ゲントは背の低い、アーモンド色の肌をした貧相な人間である。青い長髪を伸ばし、顔にも青いタトゥーが彫られている。また、奇異なユーモアのセンスを持ち、社交的ではないが人々から好かれる存在でもあった。
ゲントの趣味は帝国軍の暗号コードを解読することだった。事実、彼は新共和国情報部ですら解読に1ヶ月を要したとされる帝国軍のILKOと呼ばれる暗号を、12歳のときに2ヶ月で解読していた。さらには、帝国軍のレピドー・プログラムをほとんど苦労することなくスライスしたこともあるのだ。
コンピューターに極めて精通している一方で、ゲントは都会暮らしがやや苦手だった。口が軽いため、カードが知っていたスローン大提督に関する情報を漏らしてしまい、新共和国に帝国軍の新たなる脅威について教えてしまったこともあった。
スローン大提督による反抗の最中、新共和国のアクバー提督が違法な資金獲得と陰謀の疑いで逮捕されるという事件が起きた。そのときカードはアクバーの口座が腕の立つスライサーによって操作されたのではないかと疑い、ゲントに調査を命じた。そして彼はコルサントに到着して2日後に、アクバーの潔白を証明したのである。
帝国軍の包囲戦術によってコルサントに足止めされている間、何もすることがなかったゲントは新共和国情報部の解読スタッフに加わり、帝国軍の軍事暗号コードの解読を行っていた。そしてコルサントに滞在するようになって1ヶ月が過ぎたとき、彼はついに謎のデルタ・ソースが使用しているパルス送信の暗号解読に成功したのだった。これによってレイアとウィンターはデルタ・ソースの正体を突き止め、情報の漏洩を遮断することができたのである。
その直後、レイアが惑星ウェイランドへ向かう必要があったときには、ゲントは<ワイルド・カード>に偽装した帝国軍の自動応答装置を装備させ、彼女を無事に惑星に送り込むことに成功する。さらに後には、ハン・ソロ、ランド・カルリジアン、マラ・ジェイドらと合流し、ケッセルの刑務所施設の解放を行ったこともある。
こうした新共和国情報部に対する多大な貢献は彼に多くの価値ある接触を招き、合法的な活躍の場をもたらしたのだった。やがて彼は新共和国情報部の暗号解読班で主任の地位を得ることになる。