イオン・キャノン
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イオン・キャノンは、高度にイオン化された粒子またはプラズマを発射する兵器である。
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特徴
これらの粒子は電気機器やコンピューター・システムの稼動に深刻な障害を及ぼし、回路をショートさせ、完全に使用不可能な状態にしてしまう。だが、実際の物理的ダメージは熱の発生によって機械の間接部分が溶解する程度である。
イオン・キャノンの動作原理は、巨大なマイナス・イオン・パルスがタービン・ジェネレーターに蓄積され、その後、プラズマ・チャージに注入、または巨大なパルスが標的に向かって発散されるものである。その結果、イオン・キャンは敵の宇宙船、車両、シールド、ドロイドなどの、破壊よりも制圧を目的とした兵器だった。イオン・キャノンには、地上に配置するNK-7、エコー基地で使用されていた惑星固定型のv-150プラネット・ディフェンダー、<マレヴォランス>のような船に搭載するものなど、多くの種類が存在する。
しかし、イオン・キャノンにも弱点がないわけではない。たとえば、イオン・ビームは照準の正確さに問題があり、地上に固定されたキャノンは本来の標的と同様に味方のバトル・ステーションを攻撃してしまうことがある。さらに、標的となった大型艦船に優秀な修理要員がいた場合、船が戦闘を続行できるようになるのだ。
歴史
イオン・キャノンは銀河内乱における軍事的主導権争いに使用された最も重要な兵器である。宇宙での戦いにおいて、貨物に損害を与えずに敵の宇宙船を航行不能にすることは、帝国軍にとっても、同盟軍にとっても、極めて有益な作戦だったのだ。帝国軍は敵艦を無傷で拿捕し、生存者を尋問することができるため、このような兵器を重宝していた。対照的に反乱軍は帝国軍の艦船から迅速に武器、医療品、装備品などの物資を手に入れるためにイオン・キャノンを使用していたのである。反乱軍で活躍していた数隻のネビュロンB・エスコート・フリゲートも帝国軍から丸ごと手に入れたものだった。反乱軍のYウィングやBウィングも敵戦闘機を航行不能にするため、イオン・キャノンを搭載していた。
巨大なイオン・キャノン砲塔は大型宇宙船上で最もよく見られる兵器である。標準的なインペリアル級スター・デストロイヤーは60基のボーステル社製NK-7イオン・キャノンを搭載しており、一方でモン・カラマリ・クルーザーは機種によって異なるが、概ね20基前後のアーメック社製SW-7イオン・キャノンを搭載していた。また、初代デス・スターには実に2,500基ものイオン・キャノンが配備されていた。
イオン・キャノンのより強力な形態である巨大イオン・パルス・キャノンは、クローン大戦中に独立星系連合の戦艦<マレヴォランス>の固定兵装として使用されていた。この兵器はヴェネター級スター・デストロイヤーを航行不能とし、一撃で艦隊すべての追跡を阻止することができた。だがこの兵器は、アナキン・スカイウォーカー、アソーカ・タノ、マスター・プロ・クーンの活躍によって、バルモーラ・ラン近郊でオーバーロードを起こしてしまう。一方、<マレヴォランス>の姉妹船<デヴァステーション>も、<マレヴォランス>よりさらに大型で強力な戦艦だった。この船のイオン・キャノンはデス・スターのスーパーレーザーから繰り出される一撃とほぼ同等の威力を持ち、大型艦船や惑星さえも破壊することができた。これだけの破壊力が実現できた理由は、<デヴァステーション>の1対のイオン・キャノンがデス・スターのスーパーレーザーに使用されていたものと同じパワー・ソース、すなわちフォース・クリスタルを使用していたためである。
また、イオン・キャノンはホスのエコー基地で使用されていたKDY社製v-150プラネット・ディフェンダーのように、惑星に固定配置することもできる。このプラネット・ディフェンダーはパーマサイトの殻で保護されており、地下およそ40メートルの位置に埋められた巨大な反応炉からエネルギーを供給されていた。このキャノンは低軌道にまで到達する強力なイオン・パルスを発射し、大型艦船を航行不能にすることができたのだ。
このキャノンは基盤を回転させることもできるが、起動後に定位置まで動かすには数分の時間を要する。そのため、軌道上にいるスター・デストロイヤーなどの比較的静止状態に近い標的に対して最も有効だった。敵艦を照準に捉える際にはテレスコープ付きの複合コンピューターと長距離センサーを使用するが、プラネット・ディフェンダーを効率的に運用するには27人の操作要員が必要となる。また、イオン・キャノンは惑星シールドや侵略軍を撃退するためのターボレーザーなどと同期させることも可能である。しかし、イオン・キャノンは発射可能な範囲が限られており、1基のキャノンでは数百平方キロメートル程度の防衛が限界だった。また、連続発射にも限界があり、最大でも6秒間に1回しか発射することができなかった。