偏向シールド
(シールドから転送)
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偏向シールド(あるいは単にシールドと呼ぶこともある)は、偏向シールド発生装置によって生成される透明または半透明のエネルギー・フィールドである。こうした装置は惑星、ドロイド、宇宙船、宇宙ステーション、さらには個々の建造物などに設置することができる。シールドの主な用途はミサイルやレーザーを遮断あるいは偏向させ、保護下の物体に命中させないことにある。
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シールドの種類
偏向シールドには異なる2つの種類、すなわちレイ・シールドあるいはエネルギー・シールドと、粒子シールドが存在する。前者はブラスターやレーザー・キャノンによる砲火などのエネルギー・ベースの攻撃を防ぐためのものであり、後者はミサイルなどによる物理的な攻撃や、小惑星、流星、さらには他の乗り物との接触などから対象物を保護するために開発されたものである。一般に大型の宇宙船や建造物は両方の種類のシールドで守られているが、宇宙戦闘機はレイ・シールドのみの場合が多い。また、レイ・シールドは大型艦船上の捕縛装置としても使用されており、オビ=ワン・ケノービ、アナキン・スカイウォーカー、パルパティーン最高議長は、<インヴィジブル・ハンド>上でレイ・シールド・トラップによって捕らえられたことがある。レイ・シールドはエネルギー攻撃への対抗策として開発されたものだが、それ自体も大きなエネルギーを発散させており、通り抜けようとした2人のジェダイをあわや蒸発させるところだった。
ナブーの戦いで使用されたグンガンのシールドはレーザーを防いだが、ドロイドはレーザーと比べて比較的低速で移動していたため、通過することができた。このようなシールドは高エネルギー出力体を食い止めることしかできないため、知能のあるものは無傷で通過することができ、一方で他のシールドは接触が死に直結することになる。また、ドロイディカをはじめとする通商連合の一部のドロイドはシールド発生装置を装備しており、接近戦では無敵の存在と化していた。
偏向シールドは多重型防衛機構として機能する。シールド発生装置の表面から巨大なフィールド効果が広がり、ビーム攻撃の密度を減衰させ、物理的物体を偏向させようとするのだ。シールド自体は熱伝導体と同様に振る舞い、接触したエネルギーは急速に拡散され、周囲へと再還元されるが、一部のエネルギーはシールド自体にも吸収される。吸収されたエネルギーはヒート・シンクへと放流され、シールドとニュートリノ冷却装置によってより低いレベルで再還元される。また、宇宙戦闘機や他の小型艇における偏向シールドの利用は、惑星の大気圏内での超高速航行にとって必要不可欠なものである。
偏向シールドの威力は、シールドと発生装置との距離、発生装置の効率、パワーの出力、シールドの表面積に依存する。一般に、宇宙船の偏向シールドは装甲プレートの直下に微量な粒子として生成され、その後外側へ広がることで船体全体を保護できるようになる。宇宙船のシールドは大量のエネルギーやダメージにも耐えることができるが、特定の箇所への集中砲火によってシールドを消失させることも可能である。このことはエンドアの戦いでアクバー提督が<エグゼキューター>への集中攻撃を命じた際に、シールドを消失させ、ついにはこの旗艦の破壊に成功したことで実証されている。しかし、他の用途に用いられるエネルギーをシールドに転用することで、偏向シールドの再生成を行うことも可能である。
標準的な防御用シールド以外に多くの宇宙船が装備しているシールドとしては、以下のようなものがある。
- シフト・シールド — このシールドはハイパースペースを航行する宇宙船を、星間微粒子、宇宙塵、暗黒物質などとの衝突から保護するために使用される。無防備での星間物質との衝突は宇宙船の破壊につながるのだ。ダース・ヴェイダーは<タンティヴィIV>の遭難について、シフト・シールドが損傷したまま流星雨に突入したのだと解散前の帝国元老院に説明している。
- 相対論的シールド — このシールドは古典的感覚ではシールドとして分類されないが、それでも使用者を外的な影響から守ることができ、それが名前の由来となっている。時間が膨張すると、通常の相対論的運動をする観測者から見た場合に旅行者の時間の流れが遅くなり、また光を超えた速度で移動を行うと逆の事象が発生する。旅行者はより早い時間の流れを経験し、その速度は自分の運動する速度に応じて増加するのだ。その結果、光速を超えて移動する者は、観測者が数秒と感じる間に何千年もの時間を経験することになる。相対論的シールドは局所時間の流れを遅らせ、このような事象の発生を防ぐための装置である。
- 奪格シールド — このシールドは一部の宇宙戦闘機を保護するシールドである。直接視認することはできず、その特徴を説明することもできない。しかし、名前から、腐食や溶解によってエネルギーを散逸させるものであることが示唆される。
歴史
偏向シールドが最初に開発されたのは宇宙探索時代の初期であり、宇宙空間や惑星大気圏内で遭遇する熱や放射線の吸収を目的としたものだった。偏向シールドが登場する前には、パイロットは流星やレーザー攻撃から船体を守る際に厚い丈夫な装甲に頼るしかなかったのだ。そして数世紀後、エネルギー・シールドのより高度なバージョンが開発され、ついに光線と粒子の双方を防ぐことができるようになった。やがて、シールド技術の発達によって、地上用車両にも専用シールド発生装置を搭載することができるようになったのだった。
これまでに製造された最大かつ最強の偏向シールドの1つは、銀河帝国のデス・スター・バトルステーション用シールドである。第2デス・スターは衛星エンドアに建造された惑星シールド発生装置によって守られていた。このシールドは宇宙ステーションに対するあらゆる攻撃を効果的に防いだが、ハン・ソロ率いる奇襲部隊によって発生装置を破壊されてしまう。
個人用シールド
ジェダイ内乱の時代から、個別に使用される個人用エネルギー・シールドは一般的なものであり、格闘用シールド、エネルギー・シールド、ヴァーパイン・シールドなどが存在していた。
ナブーの戦い当時にも、使用者を完全に覆う個人用シールドが存在したが、これらは放射線や磁場を発生させるため、長時間におよぶ使用には危険が伴った。
しかし、銀河内乱からユージャン・ヴォング大戦にかけて、個人用シールドはその大半が姿を消している。自軍の兵士に個人用シールドを装備させていた軍隊はごくわずかであり、それは長年の間に製造者が失われてしまったためである。いくつかの例外は、通商連合のドロイディカ、傭兵のカイル・カターンとその弟子ジェイデン・コーア、賞金稼ぎのダージ、そして可能性としてボバ・フェットとジャンゴ・フェットなどである。
登場エピソード
- エピソード1/見えざる脅威
- エピソード2/クローンの攻撃
- エピソード3/シスの復讐
- エピソード4/新たなる希望
- エピソード5/帝国の逆襲
- エピソード6/ジェダイの帰還
- クローン大戦(TVシリーズ)
- クローン・ウォーズ(映画)
- クローン・ウォーズ(TVシリーズ)
- スター・ウォーズ・ホリデー・スペシャル
- スター・ツアーズ