センターポイント・ステーション
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センターポイント・ステーションは、トラクター・ビームで惑星を移動させる力を持った古代の宇宙ステーションである。この宇宙ステーションはヤヴィンの戦いのおよそ1,000,000年前に、セレッシャルによって建造されたものだった。
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特徴
コレリアン星系の双子惑星、タラスとトララスの中間地点に浮かぶセンターポイント・ステーションは、長年にわたってこの星系の人々の居住空間として使用されてきた太古の宇宙ステーションである。だが、このステーションが持つ数多くの秘密の一部が解明されたのは、建造されてから100万年以上先のことだった。センターポイント・ステーションの本体部は直径およそ100キロメートルの巨大な球体であり、その両極からは頑丈なシリンダーが伸びていた。また、片方のシリンダーの先端からもう片方の先端までの長さはおよそ300キロメートルであり、各シリンダーの中心線は球体部の両極を結ぶ軸の延長上にある。このステーションは全体が中心線を軸としてゆっくりと回転しており、これによって内部に重力をシミュレートしていたのだ。この2本のシリンダーはセンターポイント・ステーションおよびタラス、トララスの住人たちから、それぞれ北極、南極と呼ばれていた。また、このステーションの外観は決して滑らかではなく、接近して見れば、様々な管やコイルが表面全体に不規則に継ぎ接ぎされていることが分かるだろう。
ステーション内の中心部を囲むエリアにはデッキと「シェル」(天井の高い特別なデッキ)が並んでおり、これらが外界と球体中心部の開放型空間との境界を形成していた。住人たちからハロウタウンと呼ばれていた内部の開放型空間は、直径約60キロメートルの広さを持つ居住地帯であり、その正確な中心部分には、小型太陽の輝きを発する超高熱点、グロウポイントが存在した。
歴史
昆虫種族のキリックたちは、しばしばセンターポイント(彼らはこれをクオララロックと呼んでいた)を建造したのは自分たちであると主張していたが、より歴史の浅い多くの種族たちはこれを根拠のない空論や、単なる希望的推測と見なしていた。しかし、キリックの集合意識はジョイナーによって構築されるため、センターポイントの設計者の1人がその集合意識に加わり、センターポイントの建造に関する記憶をキリックたちの意識の中に送り込んだ可能性は十分にあった。
初期の歴史
銀河共和国が樹立するより遥か昔、センターポイント・ステーションはコレリアン星系の5つの惑星、すなわちコレリア、セロニア、ドロール、タラス、トララスを現在の場所へ運ぶために使用された。この宇宙ステーションはタラスとトララスの中間のラグランジュ・ポイントに位置しており、この重力井戸からエネルギーを生成していた。そして、このエネルギーを用いてハイパースペースに巨大なゲートを開き、そこへ惑星を押し込め、ハイパースペースを通じて自身の元に引き寄せることができたのだ。
かつてのハロウタウンは、植物と水、農業地帯、高級住宅街があふれた自給自足環境だった。また、軸に沿ったハロウタウンの両端には、中心に向かって伸びる同一の大型円錐状建造物が1つずつ存在しており、それぞれが6個の小さな円錐状の建物に囲まれていることから、住人たちはこれらを古くからサウス・コニカル山脈、ノース・コニカル山脈と呼んでいた。だがあるとき、グロウポイントが突然燃え上がり、ハロウタウンの中で暮らしていた人々全員が焼き殺されるという事件が発生する。そのため、ハロウタウンのすべての住人は、ダブル・ワールド(タラスとトララス)への緊急避難を命じられたのだった。
第1次コレリアン事変
第1次コレリアン事変の際、新共和国とドロールの科学者数名がこのステーション内に立ち入り、その構造と様々なシステムについての研究を行った。その結果、かつては何十万もの人口を擁していたセンターポイント・ステーションが、当初、ハイパースペースを通じて惑星を牽引する能力を持つハイパースペース・トラクター=リパルサーとして造られた施設であることが明らかになったのである。グロウポイントの炎上も、リパルサー・ビームを発射する際に必要となるエネルギー充填の結果だったのだ。その後、このステーションが太古の昔にコレリアン星系全体を作り上げるために使用されたものだと信じられるようになったが、誰が、何のためにこの星系を作ったのかという疑問は、このときには一切解明されていなかった。
また、コレリアン星系の各惑星にもそれぞれプラネタリー・リパルサーが用意されており、運んできた惑星を軌道上に並べる際に役立ったとされている。最も信憑性のある説は、センターポイント・ステーションの初代設立者たちが、彼らの星系の太陽が超新星となった際にこのステーションを建造したというものである。彼らはコレルに到着すると、5つの惑星をその軌道上へと引き寄せ、自分たちの新しい生活の場としたのだった。しかし、ハイパースペースを経て惑星を移動させるためには莫大なエネルギーが要求され、このとき始動コアの内部にも圧縮波が誘発させられるため、超新星爆発を引き起こすことが可能となる。事実、これこそがコレリアン・セクターの支配を目論むサコーリアンたちに、センターポイント・ステーションが利用された理由でもあるのだ。サコーリアン・トライアドに仕える若いドロールの科学者はトラクター=リパルサーの機能を推測し、恒星を爆発させることへの可能性を見出した。そして、サコーリアンたちは、コレリアン・セクターから他勢力の干渉をすべて排除し、セクター全体を支配下に入れるための確実な作戦を実行に移したのである。
だが、コレリアン事変ではこのプラネタリー・リパルサーがサコーリアンたちの野望を打ち砕くことになる。当初、プラネタリー・リパルサーはそれを有する惑星たちを適切な軌道上にまで運ぶために使用されるものだったが、同様に、これらはセンターポイント・ステーションの持つトラクター=リパルサーの威力を増大させるためにも使用されていたのである。各惑星の力とセンターポイント・ステーションの力を組み合わせることによって、トラクター=リパルサーは銀河系の各方面から惑星を引き込むことが可能だった。だが、これらのリパルサーは互いの威力を妨害しあうことができるのだ。惑星上にある小さなプラネタリー・リパルサーでも、センターポイント・ステーションから放たれるビームを打ち消すのに十分な能力を持っている。事実、ドロールで発見されたプラネタリー・リパルサーを起動させられたことにより、ボヴォ・ヤゲンを破壊するというサコーリアンの計画は失敗に終わったのだった。