モゼップ・ビンニード
(モゼップから転送)
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モゼップ・ビンニードは、ジャバ・デシリジク・ティウレに仕えていたニンバネルの会計士である。種族の多くの仲間と同様に、ビンニードは官僚的な職業に就いてハットのために働き、やがて銀河内乱の初期にタトゥイーンにたどり着いたのだった。タトゥイーンのモス・アイズリー宇宙港で働いていたビンニードは、他の多くの会計士たち(その多くが同じくニンバネルだった)と共に、犯罪王ジャバ・ザ・ハットの資産管理に最大限の努力を払っていたのである。ヤヴィンの戦いの直前、オビ=ワン・ケノービがライトセイバーでポンダ・バーバの片腕を切り落としたとき、彼はチャルマンの酒場でこの騒動を目撃したのだった。
上司だったロージャッグが死亡した後、ビンニードはハットのタウン・ハウスを拠点とし、ジャバの財務を一手に担うようになった。また、彼は多くの情報提供者を抱えており、ジャバと対立する犯罪組織とも接触を持っていた。彼はこうして入手した情報を利用してライバル組織の資金の流れを妨害していたのである。だがビンニードは、仕事に失敗すれば、ジャバが躊躇うことなく自分を処刑するであろうことも知っており、そのような運命を辿ることを常に恐れていた。また、彼は多くの部下を抱えていたが、その中にはジャバに反抗したいと考えている者たちもいた。彼らは帳簿を不正に操作し、そのまま姿を消す機会を伺っていたのである。
目次 |
経歴
ジャバの使用人
モゼップ・ビンニードは銀河内乱の時代を生きたニンバネルである。ニンバニーズたちは熟練した官僚として知られており、彼らは生まれつき数字や会計に特別な興味を抱いていた。事実、ビンニードが生まれる何世紀も前から、彼らはハットの補佐や執事の地位をほぼ独占していたことで知られている。もちろんモゼップもその例外ではなく、彼自身も会計士となったのだった。やがて彼は、タトゥイーンとナル・ハッタを支配するハットの主要な犯罪王の1人、ジャバ・デシリジク・ティウレのもとで働くようになった。ビンニードはタトゥイーンで最大の宇宙港、モス・アイズリーを拠点とし、他の多くのニンバニーズを含む同僚の会計士たちと共に働いていたのである。このときビンニードと他のニンバニーズたちは、そろって良く似た赤色と褐色の制服を着ていたため、他の種族のメンバーが彼らを見分けることは非常に難しかった。
ビンニードと彼の同僚たちをまとめていたのは、ジャバのタウンハウスとして知られるデシリジク・コンプレックスの責任者、ニンバネルのロージャッグだった。また、ビンニードはしばしばモス・アイズリーのチャルマンの酒場にも足を運んでいた。そしてヤヴィンの戦いの直前に、かつてのフォースの達人、リーサブ・サーリンの隣に座っていたとき、彼はジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービがライトセイバーでアクアリッシュの暴漢ポンダ・バーバの腕を切断する現場を目撃したのである。ジェダイの大粛清の後、このような武器を目の当たりにすることは非常に稀なこのだったため、酒場に集まっていた群衆は激しい衝撃と動揺に襲われ、酒場を出ていくケノービの姿を呆然と眺めたのだった。さらにその後、ビンニードはハン・ソロによるグリードの射殺を目撃し、ソロが立ち去ろうとしたとき、この密輸業者の背後を歩いていた。彼はソロと関わらないようにするため、ザットンと共にあわてて席に座ったのである。その後、酒場を出たモゼップは、道端でランドスピーダー販売員のワイオスリーと遭遇した。このヴーヴリアンはちょうどX-34ランドスピーダーを下取りしたばかりだと言い、ビンニードはしばし彼女の話を聞いて時間を費やしたのである。
一流の会計士
同じころ、ジャバ・デシリジク・ティウレの重要な情報を持ったまま行方不明になったCZシリーズ通信/ビジネス・ドロイド、CZ-3の回収に失敗したロージャッグが、死の運命に見舞われていた。怒り狂ったハットはこの主任会計士をケイヴン・ホイッスラーの群れの中に餌として放り込んだのである。その結果、ビンニードはジャバの主任会計士の座を引き継ぎ、多くの部下や助手を抱えるようになったのだった。多くの同僚たちがジャバに嫌悪感を抱いていたのとは異なり、ビンニードは自分の仕事に真剣に取り込んだ。そして、彼はジャバのライバル組織の内部に多くの連絡員を抱えていた。こうした連絡員たちの働きは、このニンバネルが雇い主の競争相手の資金の流れを妨害する助けとなったが、こうした素晴らしい働きぶりにも関わらず、モゼップは絶えず命を脅かされていた。彼は、ハットの怒りを買い、前任者と同じように消されるには、たった一度の失敗だけで十分であることを知っていたのだ。ジャバはほんの些細な過ちを犯しただけで使用人を解雇し、処刑していたのである。
ビンニードは自分の指揮下に多くの他の会計士を抱えていた。その1人であるリオリアンのロジェ・ネラーはこのニンバネルの助手だったが、彼はやる気がなく、ジャバを嫌悪していた。そのため、ネラーはハットの財務管理を意図的に歪め、彼に不便を強いると共に、その犯罪ビジネスを妨害していたのである。また、もう1人のやる気のない助手がイシ・ティブのシャーサ・ティエルだった。ソロスーブ社の会計士を務めていたこともある彼女は、脅迫に屈してジャバのもとで働かされていたため、この仕事を嫌悪し、抜け出したいと切望していた。そして、ゲイリッドもビンニードの助手の1人だったが、彼は徴税官としても働いていた。彼は他の同僚たちと比べるとこの仕事に満足しており、クラトゥイニアンの整備士バラーダと時間を費やして楽しんでいることが多かった。他にもジャバは、有能なイシ・ティブのハーク・セフや、裏切り者のクオレン、テセックなど、同時期に多くの会計士を雇っていた。
ヤヴィンの戦いの4年後、ジャバはカークーンの大穴での戦いで多くの部下たちと共に死亡した。彼の巨大な砂漠の宮殿は建造主であるボマーの修道僧たちによって奪い返され、ビンニードが管理していたハットの財産の大部分も生き残った使用人たちによって盗まれてしまった。そしてその多くはジャバのライバルたちのもとで働くようになったのである。
人物と特徴
モゼップ・ビンニードは多くの仲間のニンバニーズと同様に、勤勉で忠実な労働者だった。彼はライバル組織の内部にも多くの連絡員を抱えており、彼らを利用して雇い主の利益を増やしていたのである。ジャバ・ザ・ハットの下で働く他の多くの会計士たちとは異なり、彼は常に最善を尽くしていた。他の同僚たちには、自分の仕事に嫌悪感を抱き、逃げ出したいと願う者、ハットに対する激しい憎悪を抱き、彼の犯罪事業を崩壊させようと試る者、さらには彼に対抗するため、当局の仕事に力を貸そうとする者さえもいたのである。だが、ビンニードは現実主義者であり、すべてにおいて満足のできる仕事など存在しないことを知っていた。同時に彼は、もし自分が失敗すれば、次の仕事を得るチャンスは二度と訪れないことも分かっていたのである。