2-1B
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2-1Bは、軍医として反乱同盟軍に参加していた2-1B外科医ドロイドである。
このドロイドは極めて高性能であり、かなり年季が入っているが、狡猾な2-1Bシリーズだった。また、彼は知性が高いため独立志向が強く、モラルに駆られることも多かった。その優しい性格は、何種類かの液体を異なる温度で利用した精密な水圧システムに起因していたのである。
解説
反乱同盟軍は様々な種族やドロイドたちの勇気と献身的努力によって成り立っていた。例えば、同盟軍の医療チームには金で雇われている者もいたが、多くは故郷が同盟軍に参加したためにやって来た者たちであり、ドロイドの中には純粋にボランティアとして従事していた者さえいたのである。そして、その希な存在の1つが2-1Bだった。
銀河内乱の時代、2-1Bは医療ドロイドとしては既に旧型の部類に含まれていたが、その十分に洗練された性能によって当時でも多くの評価を得ていた。一般に知性の高いドロイドには強い独立心があるが、2-1Bもその例に漏れず、同盟軍に加わる以前は帝国軍に征服されたフィアロで人々の治療を行っていたのだった。帝国軍はフィアロで非道の限りを尽くし、帝国軍の医療ドロイドだった2-1Bは残された重傷の人々を救うというほとんど不可能な任務を与えられていたのである。
数ヶ月の間とどまることを知らなかった負傷者の数も、帝国軍が長期にわたる駐留を開始すると、ようやく減少し始めた。2-1Bが混雑した救護ステーションで新しくフィアロの総督に就任したクヴィア卿と出会ったのもちょうどその頃である。クヴィア卿は彼の性能と働き振りに感心し、まだ多くの負傷者が2-1Bの力を必要としているにも関わらず、自分専用の主治医として取り立てたのだった。
2-1Bはフィアロに残された多くの負傷者たちの存在に頭を悩ませていたが、ドロイドに選択の余地はなく、クヴィア卿に従うことを余儀なくされた。2-1Bはクヴィアの横暴なやり方に不満を示すものの、少しでも傷ついた生物を救うため、自身のプログラムによる指示に従っていたのである。しかし、本心では彼も正義の側に従いたいと思っていた。そして、そのチャンスは間もなくやって来ることになる。
クヴィア卿に同行してワー・タンデルを訪れていた2-1Bは、彼の邸宅で医療器具のテストをしていたときにブラスターの発射音を耳にする。彼は自分の力が必要になると考え、音のした方へと急いだが、そこで見たものは倒れたクヴィア卿を見下ろす総督補佐官の姿だったのである。殺人に使われたブラスター・ピストルは床に投げ捨てられていた。クヴィアは無数の負傷者たちを見殺しにした男であり、2-1Bも彼を未だかつて見たことのない悪党だと思っていた。それでも、誇り高いドロイドである彼は自分のプログラムを忠実に守り、主人の命を救おうと必死の手当てを行ったのである。しかし、彼の努力は報われず、クヴィアが息を吹き返すことはなかった。
2-1Bが何よりも驚いたのは、上官を暗殺した男が目撃者である彼の記憶を消去しなかったことである。彼は2-1Bを信頼し、仕方のないことだったと訴えると、黙秘を懇願したのだった。ティリーと名乗るこの男は総督官邸に潜入していた反乱同盟軍の兵士だったのである。彼はタンデル星系にある帝国艦隊の情報をデータパッドに入力しているところをクヴィア卿に発見されてしまい、反逆者として逮捕されることを避けるために格闘になったのだと説明した。ティリーとしてはクヴィア卿を殺すつもりはなかったが、任務を破棄することもできなかったのだ。反乱同盟軍の噂を聞いていた2-1Bも彼を信用し、目撃したことは決して口外しないと約束したのだった。
やがて同盟軍に参加する決心をした2-1Bはティリーとの数々の冒険を繰り広げ、その後ホスに設立された同盟軍の秘密基地で医療チームの主任としての仕事を開始した。そこで彼はルーク・スカイウォーカーをはじめとする多くの兵士たちの命を救うことになる。しかし、ホスの戦いで反乱軍はこの惑星からの撤退を強いられ、2-1Bも貨物艇<ブライト・ホープ>でホスからの脱出を図るのだった。だが、<ブライト・ホープ>は帝国軍のインペリアル級スター・デストロイヤー<ストーカー>と、賞金稼ぎザッカスと4-LOMの乗る<ミスト・ハンター>から激しい攻撃を受けてしまう。ここでも2-1Bは負傷した多くの兵士たちの命を救い、やがて彼らを攻撃した賞金稼ぎたちに救出されるのだった。