ゼット・ジュカッサ
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解説
ジェダイ聖堂で修行する他のすべてのパダワンと同様に、ゼット・ジュカッサも幼い頃からジェダイ・オーダーに入門し、それまでの生活から隔離されていた。彼の両親は、息子がより恵まれた将来を手にすることを熱望し、遠く離れた危険な故郷の惑星から、ゼットをジェダイへと託したのである。そのため、ゼットはモン・ガザで鉱石取引業を営んでいる両親のことを何一つとして知らなかった。もちろん、7歳を迎えたとき、両親が残忍な殺人事件の犠牲者となったことなど、彼には知る由もなかったのだ。
だが、彼はフォースを通じて何か悪いことが起きたと感じていた。彼は新生児のときに両親と別れているため、両親との接点はごくわずかでしかなかったが、それでも彼らに対するぼんやりとしたイメージと感情を保持していたのである。その中にはとても詳細なものもあった。それは、彼がわずかに訪れたことのある惑星と、両親のことを知っている奇妙な人物に関する描写である。やがて、モン・ガザの鉱石取引業者の殺害について調査していたジェダイ・ナイト、ミアム・ウニルが、この少年による報告から、事件に関する不自然で鮮明なビジョンを聞くことになるのだった。
ゼットが潜在意識の中に価値ある手がかりを握っていることを知ったウニルは、評議会に掛け合い、この少年にジェダイとなる前の情報を提供する許可を求めた。評議会もそれに同意し、ウニルがジョカスタ・ヌーの助力を得て、ゼットは自分の生い立ちを知ることになる。彼の本当の名前はウォーポック・スカミニといい、モン・ガザで鉱石の調査を行う発着基地の所有者、センブリック・スカミニとアシール・スカミニの息子だった。そしてウニルは、ゼットの抱くぼんやりとした回想から、ブラック・サンがこの事件に関わっている証拠を発見する。こうして実行犯である残忍な強奪者はジェダイに逮捕され、この捜査も幕を下ろしたのだった。
犯人捜索の間に見たゼットの決意と成熟に感動したウニルは、この少年を自分のパダワンとして選ぶことになる。しかし、その直後にクローン大戦が勃発したため、若きパダワンはその明敏な能力をまったく磨くことができずにいた。そのため、彼は戦闘訓練に重きを置くようになり、10歳にして有能な剣士であることを証明して見せたのである。
やがてクローン大戦も末期を迎え、ダース・ヴェイダーがクローンの縦隊を従えてジェダイ聖堂を襲撃したとき、ゼットはこの神聖な建造物への破壊的な攻撃に対して、勇敢な防衛を繰り広げた。そして、聖堂の中に身を潜めていた彼は、ついにハンガー・プラットフォームを経て、死地からの脱出を試みるのだった。その途中、ゼットは見事なライトセイバーのテクニックで数人のクローンを斬り倒したが、ついにはエリート・クローン・トルーパーの放ったブラスターの光弾に倒れ、殺されてしまう。偶然その場に居合わせたベイル・オーガナ元老院議員は、エアスピーダーで聖堂を飛び立つ直前に、10歳のジェダイ訓練生の最期の姿を目撃し、銀河系の異変を確信するのだった。