ウード・ブナー
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解説
およそ1,000年とも言われる長寿命を持つ種族ネティのウード・ブナーは、若き日に惑星マーカーで捨てられた孤児だった。そしてハイパースペース大戦とそれに続くシス帝国の陥落からおよそ1,000年前、彼はフォースの才能を見出され、ジェダイ・ナイトの称号を手にしたのである。ブナーは学習と研究に人生の大半を捧げ、数世紀にわたってジェダイの学者として活躍していた。そして、後にはジェダイ・ホロクロンを守るゲートキーパーにも抜擢されていた。彼は非常に研究熱心であり、その誘惑に屈することなくダークサイドやシスの秘密の教義を学んだ数少ないジェダイ・マスターの1人となった。こうした知識によって、ブナーはジェダイ・オーダーにおける価値ある人材の1人となり、多くのジェダイが敵を打ち破るための助言を求めて面会に訪れていた。彼は他のジェダイのような優れた戦術家ではなかったが、敵に関する情報を提供することで、ジェダイの軍勢は敵勢力の弱点を容易に発見することができたのだ。
その後、ブナーは自分の持つ幅広い知識をホロクロンに記録し始めた。このホロクロンはジェダイ・マスターからジェダイ・マスターへと受け継がれ、やがてアーカニアのマスター・アーカ・ジェスの手に渡った。さらにジェスはこれをマスター・ソンに譲り、ソンは弟子のノーミ・サンライダーを訓練するためにそれを活用したのだった。ブナーはフォースのライトサイドとダークサイドの間で起こるであろう戦争を予見しており、ノーミがこの抗争で重要な役割を演じることになるだろうと予言していた。そして、彼はこの予言の内容をホロクロンの中に記していたのである。
ブナーの予言が的中し、邪悪なダークサイドの集団クラースによって銀河系が抗争の渦に飲み込まれたとき、彼はジェダイの惑星オッサスで多くの時間を費やしていた。ウリック・ケル=ドローマがクラースを内側から滅ぼすべく彼らの中に潜入するという任務に就くと、ブナーは彼にクラースの本拠地であるエンプレス・テタ星系の完全な歴史を提供した。やがて戦火が広がり、銀河系がますます抗争の深みへと進んでいくと、ブナーはオッサスでジェダイによる会合を開き、この戦争における戦略と問題点について話し合った。だがその頃、クラースは10個の不安定な恒星からなるクロン星団を破壊し、超新星爆発による衝撃波がオッサスを破壊するべく迫ってきた。ジェダイに残された選択肢はオッサスを放棄して脱出することしかなく、ブナーらは持てる限りの宝物やテキスト、工芸品を持って避難を開始したのだった。
オッサスの倉庫でライトセイバーや巻物を集めていたブナーの前に、クラースの首領であるシスの暗黒卿エグザ・キューンがマサッシの戦士たちを伴って姿を現した。ブナーはジェダイの工芸品を守るため、意を決してキューンとマサッシの戦士に激しいライトセイバー戦を挑んだ。だが、学者だった彼はそれほど戦闘には熟練しておらず、力の上ではキューンとその手下たちの方がはるかに勝っていた。彼は戦いに敗れたが、暗黒卿から工芸品を取り戻すために覚悟を決め、キューンに対して最後の手段を解き放った。ブナーはフォースの力を利用して、種族特有の樹木に似た安定化形態に変異した。彼はこの姿でキューンとマサッシたちにフォースの波動を送り、敵の逃走を阻止したのである。敗れたキューンはこれ以上の危険を冒す価値はないと判断し、生き延びるために工芸品を諦めて逃走した。だが、ここでキューンを倒すために自らの運命を決したブナーは、衝撃波による惑星の崩壊から脱出することを諦め、自身を犠牲にするのだった。
破壊の嵐が迫り来るなか、変異したブナーはオッサスの大ジェダイ公文書館の中央に永久的な根を張った。その間もオッサスの人々の脱出は続き、やがてジェダイたちも同様に退去するべきときが訪れた。しかし、彼らは脱出する前に親愛なる友人であるブナーの悲痛な選択を称えるべく彼の元を訪れ、別れを告げるのだった。最後に別れを告げたのはマスター・ソンである。しかし、ブナーはエグザ・キューンを破ってジェダイの工芸品を守り通したことに満足しており、ソンに心配は無用だと答えるのだった。ソンはフォースに最後の祈りを捧げ、惑星の慈悲にブナーを任せた。そしてついに太陽の爆発がオッサスに到達し、行方を遮るもの全てを焼き払った。不幸なことに、マスター・ウード・ブナーもそのなかの1つとなるのだった。
しかし、そのときもフォースはブナーと共にあった。衝撃波は惑星を殺戮したが、彼は辛うじて生き残っていたのだ。彼はその後4,000年の間オッサスに残り、傷を癒していた。ブナーはシスの暗黒の兄弟たちの出現、帝国とパルパティーン皇帝の台頭、皇帝とシス卿ダース・ヴェイダーの最終的な敗北といった激動の時代を生き抜いた。そして、彼がジェダイであることが明らかになったのも、まさに4,000年後のことだったのだ。銀河系が再び抗争に飲み込まれ、ジェダイの情報を発見することに望みを託したルーク・スカイウォーカーは、弟子のカム・ソルサーを引き連れ、オッサスへと向かった。しかし、ルークらは到着した直後にダークサイダーのゴーアとセドリス、そしてその手下たちに遭遇した。両者は戦いへと突入し、セドリスはイザーナの兄妹ジェムとレイフを人質にとって木に縛り付けた。しかし、その木こそが4,000年ぶりにジェダイとしての使命を与えられたジェダイ・マスター、ウード・ブナーだったのだ。彼はジェダイを助けるためにダークサイダーを倒さなければならないことを認識し、木枝のような腕を振るってセドリスを誘惑した。彼はフォースと惑星のエネルギーを引き出し、爆発を引き起こす。この衝撃でセドリスは倒されたが、ジェダイは無事だった。しかし、ブナーは4,000年ぶりの戦闘ですべての力を消耗し、自らの命を犠牲にしたのである。彼はようやくフォースと一体となったが、その直前に、ルークに古代のライトセイバーを含むオッサスから運び出したジェダイの工芸品を手渡した。こうして、マスター・ウード・ブナーの伝説は幕を下ろしたのである。