ネム・ビーズ
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解説
クローン大戦の最中、ジェダイ・ナイト、ネム・ビーズは、共和国情報部からの報告に応えるため、故郷の惑星オートへと派遣された。この報告によると、これまで中立を保っていたオートラン政府の高官が立場を覆し、分離主義勢力への加担を画策しているというのだ。これによって、スルイス・セクターとその周辺宙域が不安定な状況へと陥り、その中で孤立したエリアドゥが分離主義勢力の活動拠点に対する要塞を築いていたのである。そのため、共和国はリマ交易ルートの終端で活発化した分離派の勢いを食い止めたいと考えていたのだ。
キ=アディ=ムンディの強い勧めで亡き貿易商イードに成りすましたビーズは、オートの主要な地下都市へ潜入し、偽装状態を維持するためイードの拡張家族と暮らしながら、裏切り者の捜索を開始したのだった。
しかし、彼は遅すぎた。ビーズの到着から数日後、金融相のビロー・チューサスが独立星系連合への忠誠を表明し、政府を支配下に置くと、すべての宇宙港を封鎖したのである。連合軍が到着したのもその日だった。正体を明かすことを躊躇したビーズには、バトル・ドロイドが首都に集結しても、おびえる一市民を演じる以外に打つ手はなかった。
しかし、ビーズは何もしていなかったわけではなかった。チューサスは新政府を軌道に乗せようとしていたが、いくつかの予期せぬ妨害活動に悩まされていた。ドロイドの派遣隊が配置の際に不可解な失敗を犯し、その原因が往復誘導システムの謎めいた切断にあったのだ。チューサスは極度のパラノイド状態に陥り、部下と評議会に在籍するニモイディアンの大使の両方を疑いはじめた。彼は真のスパイが使用人のトゥイレックだということにまったく気づいていなかったのである。
彼女を通じて、ビーズは攻撃計画やホロネット・トランシーバーへのアクセスに必要なすべての情報を入手しており、これによって共和国との接触を再確立していた。そして、彼は指定した時刻にクローン・トルーパーたちが星系内へ到着するよう手配し、その直前に宮殿へと侵入したのだった。共和国の攻撃部隊がハイパースペースを離脱したとき、彼はシールド発生装置を無効化することに成功したのである。
命の危険を感じたチューサスは、連合軍による保護を信用せず、オートから逃走した。一方、共和国グランド・アーミーがオートへの上陸を開始すると、ビーズはクローン・コマンダー・デヴィスと合流し、塹壕に隠れたドロイド軍の掃討作戦に着手した。しかし、作戦の開始からわずか1週間後に、コルサントからオーダー66が発令された。敵陣への攻撃を指揮していたビーズは、デヴィスによって射殺されたのだった。