エグザ・キューン
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ダース・ヴェイダー、ダース・モール、そしてダース・シディアスよりも前に、銀河系に恐怖と破壊の影を投げかけたシスの暗黒卿が存在した。共和国とジェダイの古の軍隊はダークサイドの奔流を阻止するために団結し、エグザ・キューンの支配に終止符を打ったのだ。
解説
かつてのエグザ・キューンはダントゥイーンで偉大なジェダイ・マスター、ヴォド=ショスク・バスに師事していた純真なジェダイ訓練生だった。歴史の中で落ちぶれていった暗黒の弟子たちと同じく、彼もまた初期の焦燥感に修行のすべてを害されていた。彼のプライドは与えられた訓練だけで満足することができなかったのだ。ジェダイとしての能力をさらに飛躍させたいと願ったキューンは盗み見たジェダイ・ホロクロンからシス卿の存在を知り、師を捨てて動乱の惑星オンダロンへと旅立った。そこで彼はフリードン・ナッドの魂と遭遇し、この古代シス卿からさらなる訓練を得たのだった。
肉体を失ったナッドの指示を受け、キューンはシスの礼拝堂のある惑星コリバンへと渡った。そこで待ち受けていたのは古代のシス卿たちによる試練だった。キューンは一度は考え直し、引き返そうとしたが、彼の肉体は陥没した大量の岩によって押し潰され、フォースに助けを求めることさえできなかった。だが、ダークサイドはフォースでは不可能な力を与えてくれた。恐怖と激しい怒りに身を任せることによって彼は体を癒し、障害を克服することができるようになった。やがて洞窟から姿を現したのは、フォースのダークサイドから力を得たキューンだった。ナッドの魂は、彼に自分の新しい肉体を手に入れるよう命令したのだった。
古代シス卿たちの例に従い、キューンは長く忘れ去られていたヤヴィン4のシス寺院へと向かった。彼はシスの伝統に習い、堕落したジェダイ、ウリック・ケル=ドローマを弟子に取った。そして2人は銀河系に永久に傷跡を残すことになる災いを解き放ったのだ。ダース・ベインによる掟が課せられる以前の時代だったため、キューンとケル=ドローマはより多くのジェダイを自分たちの味方に引き込むことができた。多くの若いジェダイが師匠と敵対し、ダークサイドへと転向していった。キューン自身もコルサントの元老院ホールでマスター・ヴォド・バスを殺害した。そして暗黒の時代が訪れ、後に数百万の犠牲者を出すことになった銀河系の歴史上最も凄惨な戦い、シス大戦が始まったのである。
キューンは古代シスの手法を通じて純粋かつ自由な力を解き放つことに執着した。彼は古代シス卿ネイガー・サードーの残したシスの魔術と錬金術を駆使し、ヤヴィン4で恐ろしい生物たちを作り上げた。そして武器の破壊力をさらに増すため、2本の刃を持つライトセイバーを製造した。彼の弟子たちもクロン星団の星々を破壊した古代のテクノロジーを始動させ、多くの惑星を滅ぼし、オッサスの大地を焼き払ったのだった。
やがてついに共和国とジェダイの連合軍がキューンを捕らえるため、ヤヴィン4に到着した。ケル=ドローマも彼を裏切り、キューンは既にこの戦いを生き延びることができないことを悟っていた。彼はダークサイドのエネルギーを奮い立たせ、マサッシの戦士たちが彼のために建造した寺院に自らの魂を封じ込めた。この戦いで衛星の寺院は一掃され、キューンの肉体も灰となった。しかし彼は死の直前にマサッシたちを全滅させ、すべての生命エネルギーを奪って自分の魂を生きながらえさせるために利用したのだった。
4,000年の間、キューンの魂は肉体から分離したまま眠り続けていた。だが、十数人のフォース感知者の存在が彼を長い眠りから蘇らせることになった。エンドアの戦いの数年後、ジェダイ・マスターとなったルーク・スカイウォーカーがヤヴィン4にジェダイ・アカデミーを設立し、ジェダイ候補生たちの訓練を開始していたのだ。蘇ったエグザ・キューンの魂はルークの弟子たちを堕落させ、再びダークサイドによる支配をもたらそうと目論んだ。彼はルークの最も強力な弟子キップ・デュロンを手中に収めることに成功した。そしてキューンの力を得たキップはルークに戦いを挑み、彼の魂を肉体から分離させてしまったのである。
しかし、ルークの血を引くジェイセン・ソロとジェイナ・ソロだけは彼の魂に接触することができた。まだ幼い双子のジェダイは力を併せ、キューンの放った猛獣たちから叔父の肉体を守るために奮闘した。そしてついにジェダイ候補生たち全員が結束し、キューンの魂を永遠に消滅させることに成功したのだった。