リー=イーズ
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リー=イーズは、惑星キニエン出身のグランの犯罪者である。彼はグランには珍しい突然変異に苦しんでおり、そのため手が変形していた。
経歴
3つ目のエイリアン、リー=イーズは間違いなくジャバ・ザ・ハットの取り巻きの中では、見た目でも気性でも最も嫌な男の1人である。このみすぼらしい悪党は1日の大半をサラスタン・ジンを飲んで過ごしており、醜悪で、下品で、不潔極まりなく、いつもよだれを垂らして酔いつぶれていた。彼にはジャバの組織で役に立つような特徴は何もなく、ジャバも見ていて楽しいから宮殿に置いていただけなのだ。
グランは極めて社会的な種族であり、故郷キニエンを離れた者はほとんどいなかった。その中で、リー=イーズは同族を殺害した犯罪者だった。彼は部族から追放されたが、グランにとって孤独は死よりもつらいことであり、追放者のほとんどは発狂するか、すぐに耐えられなくなって自殺してしまう。しかし、リー=イーズは誰にも知られることなく故郷を後にし、いつの日からか酒に喜びを求めるようになっていた。そして、無神経さ、自己中心的な性格、アルコール中毒の組み合わせによって、彼はとうの昔に正気を失ったのである。
彼がなぜジャバの宮殿に出入りするようになったのかは定かでない。宮殿の他の取り巻きたちも彼には見向きもせず、すぐに暴力を振るうリー=イーズは間違いなく嫌われ者だった。しかし、ジャバとしてはこの狂ったエイリアンを見ているだけで楽しむことができ、他には何の役にも立たなかったが、あえて生かしていたのである。一方でリー=イーズはいつもバラーダやオータッグを騙しては小銭を巻き上げていたが、エファント・モンだけは目下最大のライバルだった。2人はいつも何かにつけては口論を始め、殴り合いにまで発展したことも一度や二度ではなかった。ジャバのシェフの1人フレグミンが何者かによって殺害されたときも、彼は真っ先にモンを疑っていた。このようなときでもモンはすぐに嫌気が差したのだが、リー=イーズはいつも熱くなり、最後は決まって自分がランコア・ピットの上にいることに気付いて慌てて尻込みするのだった。
しかし、リー=イーズには重大な秘密が隠されていた。彼は宮殿のジャワたちが番犬として飼っていたブーボの世話を好んでいたが、そのブーボこそは帝国軍がジャバ暗殺計画を補助するために宮殿に送り込んだスパイだったのだ。リー=イーズはブーボの外皮に埋め込まれた送信機を使って帝国軍と連絡をとっており、ジャバを暗殺するための爆弾を受け取ることになっていたのである。ジャバの殺害に成功すれば彼は過去の殺人の記録を消去され、故郷へ返してもらえることになっていたのだ。だが、ブーボは酒癖の悪いリー=イーズのことが嫌いだった。ブーボは牧草に包まれた爆弾をリー=イーズの目の前で飲み込んでしまい、結果として帝国軍の計画を未然に防いだのである。激怒したリー=イーズを尻目に、ブーボは大喜びだった。
結局、正気を失っていた彼には荷が重過ぎたのだ。その後、リー=イーズは自分の本当の運命に気付く間もなく、セール・バージの爆破と共に消え去ってしまう。