ヴィルマー・グラーク
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ヴィルマー・グラークの片言のベーシックと悪魔のような微笑は間違いなく信頼を得る妨げとなっていた。しかし、彼はこの銀河系の淵で働く無節操な天才詐欺師なのだ。彼は知人たち(この場合「友人たち」という言葉は当てはまらない)からヴィリーと呼ばれており、ナー・シャダーの雑踏に紛れて何年も詐欺を働いていた。おそらく彼が正当な信用を得ることは生涯ないだろう。
解説
ヴィルマー・グラークは共和国最後の数十年間を傭兵として過ごし、NTと呼ばれるドロイドが操縦する専用宇宙船<インフェルノ>で銀河系を飛び回っていた。ナラダン・デュリンが惑星ウートゥーラからフールークーラ王女を救助するのを助けた後、彼はシス卿ダース・シディアスに雇われ、インチョアの人々と隣接星系との抗争を扇動していた。シディアスはインチョアにジェダイをおびき寄せ、罠にはめる計画だったのだ。しかし、グラークの従兄弟にあたる左角の折れたデヴァロニアン、ホルマー・グラークの落ち度によってこの計画は失敗に終わることになる。ホルマーはインチョアの戦士団をジェダイと衝突させるべく先導していたが、イシースでアディ・ガリアに捕らえられてしまったのだ。やがてジェダイたちがインチョアの司令センターの破壊に成功すると、ヴィリーとその友人は逮捕を避けるためインチョリ星系からの逃走を試みる。だが結局彼らは犯罪者の烙印を押され、共和国当局によって逮捕されるのだった。しかし、グラークの行動とは別に、ジェダイはインチョアの暴動の背後により強力な力が働いている気配を感じ取っていた。
その何ヶ月も後に、ヴィリーはナー・シャダーで記憶喪失のジェダイ、クインラン・ヴォスと出会う。このジェダイには暗黒街の犯罪組織から懸賞金が賭けられており、彼がこの衛星で何ヶ月間生き延びることができるかを正確に予想できた者に賞金が支払われることになっていた。ヴィリーは他の賭博で<インフェルノ>を含む全財産を失っていたため、この賞金を手に入れて船を買い戻したいと考えていたのである。ヴィリーに「助けられた」形になったクインランは、殺されるのを回避するため、ヴィリーに何が起こっているのか説明を求めたのだった。
2人はクインランの失われた記憶についてビブ・フォチューナと争った後、クインランのかつての弟子である行方不明のジェダイ、アイラ・セキュラを捜索すべくライロスへと向かう。そこで彼らは、共和国に大きな影響力を持つトゥイレックの元老院議員チョム・フレイ・カが、グリッタライルの密輸事業に関与しているという証拠を発見した。2人はコルサントへ戻り、ヴィリーは賞金首のクインランを捕らえたとチョムに連絡する。しかし、それはチョムを誘い出すためにメイス・ウィンドゥが考案した作戦だったのだ。チョム議員は逮捕され、法廷で裁かれることになるのだった。
ヴィリーとクインランの間には確かな友情が芽生えていた。クインランの首には莫大な賞金が賭けられていたが、ヴィリーは決して彼を裏切らず、その後も2人は互いに助け合って数々の困難を乗り越えていく。噂によると、ヴィリーはクローン大戦の騒乱を生き延び、やがてジャバ・ザ・ハットの手下の1人としてタトゥイーンに渡ったという。彼は年老いてからも若き日と同じように詐欺師として暗躍し、あらゆる手を講じてクレジットを獲得していたのだ。